東京湾とは?

辞典・百科事典の検索サービス - Weblio辞書

初めての方へ

参加元一覧


用語解説|製品情報|地図|動画|本・雑誌|文献|商品|全文検索

三省堂 大辞林

三省堂三省堂

とうきょう-わん とうきやう― 【東京湾】



気象庁 予報用語

気象庁気象庁

東京湾

分野
地方気象情報などに用いる地名全般用との共用部分は除く)に関する用語
意味:
トウキョウワン


ウィキペディア

ウィキペディアウィキペディア

東京湾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/12 04:16 UTC 版)

東京湾の衛星画像(2005年)
人工衛星ランドサット」による。

東京湾(とうきょうわん)は、日本関東地方にある、太平洋に開けたである。

現代行政上、広義では、千葉県館山市洲埼灯台から神奈川県三浦市剣埼灯台まで引いた線および陸岸によって囲まれた海域を指す[1][2]

江戸時代の前までは単に内海(うちつうみ)などと呼ばれており、江戸時代には江戸城の目の前に開けている(実際は、湾の最奥部に築城した)ことなどから江戸前、あるいは、従来どおりに呼ばれていた。なお、江戸湾(えどわん)という呼称は文献にほとんど出てこない。現在の呼称は、明治時代になって江戸東京と改称されたのに伴って、その後に定着したものと考えられる。詳しくは節「呼称」と別項「江戸前」を参照のこと。

目次

呼称

葛飾北斎名所絵揃物『冨嶽三十六景』の内「武陽 佃嶌」
江戸時代後期、廻船で賑わう江戸前佃島(現・東京都中央区)より、遥か富士山を望む。

この湾の呼称について、一般に「東京湾」の旧称とされている「江戸湾(えどわん)」などの「江戸」を冠した呼称は、徳川家康が当地域の拠点として江戸城を築いた17世紀以後のものと考えられ、「江戸湾」の使用時期については江戸時代後期以後と言われている[3]。それ以前の東京湾は、単に「内海(うちつうみ)」もしくは「内湾」と呼ばれていたようであるが、同時に「内海」という言葉は古代中世期に江戸湾の北東に存在していた香取海(古くは「古鬼怒湾」とも。現在は消滅)に対しても用いられているため、現代では古代以前の東京湾のことを「古東京湾」や「奥東京湾」、中世から近世までの湾を「江戸湾」「江戸内海」などと呼称する場合が多い[3]。なお、江戸後期から明治前期の記録文献類に登場する現在の東京湾に相当する湾の名称のほとんどが「内海」となっていることから、江戸時代を通じて「江戸湾」という名称は存在せず、明治になって「内海」から「東京湾」に改称されたとする説もある[3]

地理

基本データ

国際エメックスセンターによる、東京湾の基本データ(2009年時)[1]

概説

東京湾の範囲
ピンク色の範囲が狭義の東京湾であり、それに水色の範囲(浦賀水道)を加えたものが広義の東京湾である。ピンク色の海域は比較的浅いが、水色の海域には急激に深い「海底谷」がある。

狭義には三浦半島観音崎房総半島富津岬を結んだ線の北側(図のピンク色の範囲)、広義には三浦半島の剱崎と房総半島の洲崎を結んだ線より北側、すなわち浦賀水道(図の水色の範囲)を含んだ海域を指す。狭義の海域について気象庁の津波予報区としては「東京湾内湾」と称する[4][1]。 狭義の東京湾の面積は922 km²。広義の面積は、1,320 km² である。千葉県東京都神奈川県に面する。

多摩川鶴見川荒川江戸川などが注いでいるが、湾口が狭く外海との海水の交換は行われにくい。そのためたびたびプランクトンの異常発生である赤潮が発生してきた。外海に面している浦賀水道の水質は良く、加えて黒潮の影響を受けるため温かい水を好む南方系の魚やサンゴも生息している。特に、夏には沖縄近海で見られるような魚(死滅回遊魚)の姿を見ることも出来る。湾内には、明治・大正期に造られた海堡(かいほ)を始め、多くの人工島がある。対して、自然島は現在横須賀市沖の猿島のみ。

元々遠浅で砂地の海岸が多かったため、各所で埋め立てが進められてきた。埋立地の大部分は、工業地帯もしくはベッドタウンとして利用されている。現在残されている自然の砂浜は、千葉県の木更津以南のみとなっている。横浜港東京港千葉港川崎港横須賀港木更津港があり、横須賀港には米軍横須賀基地海上自衛隊横須賀地方隊の基地がある。京浜工業地帯京葉工業地域は、加工貿易で国を富ませてきた日本の心臓部である。バブル景気の頃から、オフィス街臨海副都心幕張新都心)も開発され、バブル崩壊後は、超高層マンションの建設ラッシュや大型ショッピングセンターの新規オープンなどが相次ぐ。

東京湾海底谷

東京湾内の水深は比較的浅く富津岬沖には「中の洲」と呼ばれる台地が広がる。一方、水深が浅いのは観音崎の北までで隣接する久里浜の南沖の海底は急激に深くなっており、水深500m以上に達する海底谷が認められている[5]。海底谷は相模トラフに合流する。この「東京海底谷」には河川を通じて東京湾に流れ込んだ有機物が沈殿しており栄養が豊富な深海という特異な環境が、東京(江戸)の都市化とともに形成されてきた。そのためメガマウスミツクリザメなど世界的に希少な深海魚が捕獲されることがある[6]

歴史

今から6000年前の縄文時代、日本では縄文海進と呼ばれる海水面の上昇があり、海水面は現在より13mほど高かった。東京湾は現在の群馬県栃木県に至るほどに広域であった。この頃の東京湾を指して奥東京湾と呼ぶ。また、12万年前にはさらに海水面が高く、房総半島は島であった。この頃の内海を指して古東京湾と呼ぶ。 また、2万年前頃をピークに、現在より100m近く水位が低かった時代もある。この氷河期には観音崎付近以北迄が陸地となっており、今の東京湾をなす海域の中央やや西寄りを利根川(利根川は江戸期初期迄中川筋、以降明治迄は江戸川筋が本流)、多摩川入間川(江戸期迄荒川綾瀬川筋で越谷で利根川に合流)等の現在東京湾に注ぐ川を集めて古東京川が流れていた。現在でも水深30 - 80mの海底にその蛇行する痕跡を見ることが出来る。

一勇斎国芳(歌川国芳)の名所絵揃物『東都富士見三十六景』の内「佃沖 晴天の不二
江戸時代末期、江戸前佃島沖にて漁師が行う網漁の様子を描いた一図。

かつては武蔵国下総国の間は広大な低湿地帯で通行に適さなかったため日本書紀古事記ヤマトタケルが、また律令時代東海道相模国三浦半島より湾を渡って上総国房総半島へ至っている。鎌倉時代にも交通路として利用されていた資料が残る。中世には海賊衆も活動し、戦国時代には後北条氏里見氏水軍の争いの舞台にもなった。

江戸時代には菱垣廻船樽廻船などの和船による水運が行われ、後期には外国船来航に対する湾岸防備のために品川沖に台場が築かれている。

長らく鎖国状態にあったが、黒船来航の後に日米修好通商条約が結ばれた結果横浜港が開港された。

1945年昭和20年)9月2日には、東京湾(浦賀水道の城ヶ島と館山の間あたり)に停泊中のアメリカ海軍戦艦「ミズーリ」甲板上で連合国各国代表が見守る中、日本政府代表が降伏文書に署名して第二次世界大戦が終結している。


[ヘルプ]
  1. ^ a b c 日本の閉鎖性海域”. (公式ウェブサイト). 国際エメックスセンター (2009年3月25日). 2011年6月18日閲覧。
  2. ^ 国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律施行規則第3条第1号、船舶油濁損害賠償保障法施行規則第11条第1号、海上交通安全法施行令第1条、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行規則第33条の6第2号(剱埼灯台は「剣埼灯台」表記)
  3. ^ a b c 盛本 (1997)
  4. ^ 横浜気象台防災業務課. “横浜地方気象台/発表する情報について” (日本語). 2010年3月2日閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ 千葉県理科学習資料データベース『東京湾の海底』
  6. ^  東京湾に潜む「深海の楽園」 内房沖の大渓谷「東京海底谷」の奇妙な世界(産経新聞、2009年8月15日)[リンク切れ]


「東京湾」の続きの解説一覧




固有名詞の分類



東京湾に関連した本


東京湾に関係した商品


東京湾のページへのリンク
東京湾のお隣キーワード
モバイル
モバイル版のWeblioは、下記のURLからアクセスしてください。
http://m.weblio.jp/
» モバイルで「東京湾」を見る
_ _   


東京湾のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
三省堂三省堂
Copyright (C) 2001-2012 Sanseido Co.,Ltd. All rights reserved.
株式会社 三省堂三省堂 Web Dictionary
気象庁気象庁
©2012 Japan Meteorological Agency. All rights reserved.
なお、「気象庁 予報用語」には、気象庁の「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」に掲載されている2009年11月現在の情報から引用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの東京湾 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2012 Weblio RSS