有機過酸化物とは? わかりやすく解説

ペルオキシド

(有機過酸化物 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 15:14 UTC 版)

ペルオキシド: peroxide)とは、広義では過酸化物の総称。パロキサイドパーオキシドとも呼ばれる[1]。狭義ではペルオキシ基 (peroxy group、-O-O-) を有し、一般構造式が R-O-O-R と表される有機過酸化物のこと[1]エーテルを母体とする過酸化物と考えることができる。また、対応するエーテルの自動酸化によってペルオキシドが生成する。英語の peroxide は過酸化物イオン(ペルオキシドイオン)O2 を持つ塩(無機過酸化物など)も含めるが、日本語では過酸化ナトリウムなどのように、「過酸化~」と呼ばれることが多い。酸素上に水素が置換した R-O-O-H の形の化合物はヒドロペルオキシド (hydroperoxide、ハイドロパロキサイド) と呼ばれる。


  1. ^ a b c d e f g 竹内靖弘「過酸化物, 過酸の化学」『油化学』第11巻第10号、日本油化学会、1962年、497-503頁、doi:10.5650/jos1956.11.497 
  2. ^ 徳丸克己「過酸化物の種々の試剤による分解機構」『有機合成化学協会誌』第21巻第3号、有機合成化学協会、1963年、164-181頁、doi:10.5059/yukigoseikyokaishi.21.164 
  3. ^ 貯蔵中の有機過酸化物の自然発火”. 失敗知識データベース. 失敗学会. 2019年4月5日閲覧。
  4. ^ 有機過酸化物触媒の分解反応による爆発・火災”. 失敗知識データベース. 失敗学会. 2019年4月5日閲覧。


「ペルオキシド」の続きの解説一覧

有機過酸化物

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ラジカル開始剤」の記事における「有機過酸化物」の解説

有機過酸化物(ペルオキシド)は -O-O- 結合持ち、そこが熱によって酸素ラジカルへと分解する。オキシルラジカル RO• は不安定であり、さらなる分解起こしてより安定炭素ラジカルへと変わるとされる例えば ジ-tert-ブチルペルオキシド (t-BuOOBu-t) や tert-ブチルヒドロペルオキシド (t-BuOOH) が熱分解して発生する tert-ブチルオキシルラジカル (t-BuO•) は、続いてメチルラジカル (CH3•) とアセトンへと分解する過酸化ベンゾイル (BPO, PhC(=O)OOC(=O)Ph) はベンゾイルオキシルラジカル (PhC(=O)O•) へと分解するが、続いて二酸化炭素遊離してフェニルラジカル (Ph•) へと変わる。メチルエチルケトンから得られるメチルエチルケトンペルオキシド開始剤として用いられる

※この「有機過酸化物」の解説は、「ラジカル開始剤」の解説の一部です。
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