月代とは? わかりやすく解説

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さか‐やき【月代】

読み方:さかやき

古代以後成人男子が常に冠や烏帽子(えぼし)をかぶったためにすれて抜け上がった前額部つきしろつきびたい

中世末期以後成人男子前額部から頭上にかけて髪をそり上げたこと。また、その部分


つき‐しろ【月代】

読み方:つきしろ

月。

五つ時の空には地上を照らす—とてもない」〈藤村夜明け前

さかやき」に同じ。


つき‐しろ【月白/月代】

読み方:つきしろ

月の出ようとするとき、東の空が白んで明るく見えること。《 秋》

「いつか—のした、うす明るい空にそむいて」〈芥川偸盗


月代

読み方:サカヤキ(sakayaki)

平安時代男子が冠や烏帽子かぶったとき、髪の生え際見えないように額ぎわ半月形にそり上げたもの


月代

読み方:ツキシロ(tsukishiro)


月代

読み方:サカヤキ(sakayaki)

男子元服にあたり冠をつけるため、髪を半円形剃り落とした前額部


月代

読み方:さかやき

  1. 頭の髪を剃ること。国姓爺合戦和藤内の言に「我が家来になるからは、日本流に月代剃つて元服させ、名も改め召し使はん」とある。
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月代

読み方:ツキシロ(tsukishiro)

月が出ようとして、東の空が白らみわたること

季節

分類 天文


さかやき

(月代 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/15 08:47 UTC 版)

月代をした浅井長政

さかやき(月代)とは、江戸時代以前の日本にみられた成人男性髪型において、前頭部から頭頂部にかけての、頭髪を剃りあげた(抜き上げた)部分を指す。さかやきを剃った髪型のことは、野郎頭[1]半髪頭と表現される。

概要

を被った際に頭が蒸れるのを抑えるために始まった風習[注釈 1]とされる。平時は側頭部および後頭部の髪をまとめてを結った。なお、現代日本において時代劇等で一般男性の髷としてなじみとなっているのは銀杏髷であり、髷が小さい丁髷ではない。さかやきをそり、髷を解いた髪型を「童髪(わらわがみ)」といい、「大童(おおわらわ)」の語源となっている。また、兜を被った際に頭が蒸れるのを抑える目的は「弁髪」に共通している。

「サカヤキ」の語源、また「月代」の用字の起源は諸説ある。一説にさかやきはサカイキの転訛であるという。戦場で兜をかぶるとが逆さに上るから、そのイキを抜くためであるという伊勢貞丈の説[注釈 2]が広く認められている。

歴史

玉葉安元2年7月8日の条に、「自件簾中、時忠(平時忠)卿指出首、(其鬢不正、月代太見苦、面色殊損)」とあり、平安時代末期、行われていたことが分かる。

太平記』巻5に、「片岡八郎矢田彦七あらあつやと頭巾を脱いで、側に指し置く。実に山伏ならねば、さかやきの跡隠れなし」とあり、絵巻物などと照らし合わせると、鎌倉時代室町時代にさかやきが行われていたと分かる。当時は、による頭の蒸れ対策として戦の間だけ行われた習慣であり、日常に戻った時は総髪となった[注釈 3]

戦国時代になると、戦が続くなどしてさかやきが日常においても行われるようになった[注釈 4]

沖縄の古謡集『おもろさうし』のうち、1609年島津氏による琉球出兵を歌ったものでは、薩摩兵を「まへぼじ(前坊主)」と揶揄しており、さかやきを作っていた事がわかる。

江戸時代になると、一定の風俗となった。公卿を除く、一般すなわち武家平民の間で行われ、元服の時はさかやきを剃ることが慣例となった。蟄居閉門の処分期間中や病気で床についている間はさかやきを剃らないものとされた。外出時もさかやきでない者は、公卿浪人山伏学者医師人相見物乞いなどであった。さかやきの形は侠客、中間、小者は盆の窪まであり、四角のさかやきは相撲から起こり、その広いものを唐犬額といった。江戸時代末期にはさかやきは狭小になり、これを講武所風といった。また若さをアピールする一種のファッションとして、さかやきやもみあげをで蒼く見せるという風習も流行した。

明治断髪令まで行われた。

脚注

注釈

  1. ^ 「戦の時、常にかぶとをかぶり気のぼせて煩う事あるによりて、頭の上を丸く中ぞりをしけるなり」[2]
  2. ^ 「『さかいき』と云ふは、気さかさまにのぼせるゆえ、さかさまにのぼするいきをぬく為に髪をそりたる故『さかいき』といふなり」[2]
  3. ^ 「合戦の間は月代をそれども、軍やめば又本のごとく惣髪になるなり」[2]
  4. ^ 「天下大いにみだれ、信玄・謙信などその外諸大将、合戦数年打続きたるゆえ常に月代そる事絶えずして、その後太平の世になりてもその時の風儀やまずして、今日に至るまで月代そる事になりたるなり」[2]

出典

  1. ^ 大辞林「野郎頭」 三省堂 2018年01月15日閲覧
  2. ^ a b c d 伊勢貞丈貞丈雑記

月代

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 00:30 UTC 版)

和語の漢字表記

 

  1. つきしろ参照
  2. 常用漢字表外〕 さかやき参照

「月代」の例文・使い方・用例・文例

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