新井恒易とは? わかりやすく解説

新井恒易

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/01 09:41 UTC 版)

新井 恒易(あらい つねやす、1912年12月18日[1] - 1999年9月15日[2])は、日本の民俗学者教育評論家。特に民俗芸能の研究。

来歴

埼玉県比企郡野本村(現東松山市)生まれ。速記者として1935年に日本民俗協会設立総会の速記をしたことがきっかけとなり、日本文化中央連盟に勤務[1][3]折口信夫が公開講座で行った「日本芸能史六講」の速記を行った[3][4]

戦後は、郷土教育協会理事[5]、社団法人教育文化振興会代表理事[6]を務め、『日本教育年鑑』の編集・執筆を行った。その間、学校図書館法の制定に尽力した[7]。その傍ら、まつり同好会に所属して、田遊びを中心とする民俗芸能の研究を行い、1982年に『農と田遊びの研究』で角川源義賞受賞[8]

著書

  • 『社会科教育に資する新教育と郷土の科学』西荻書店 1948
  • 『危機の学生運動 歴史とその展望』明治書院 1952
  • 日教組運動史』日本出版協同 1953
  • 『日本の祭と芸能』吉川弘文館 1956
  • 『愛国心と教育』1958 三一書房・三一新書)
  • 『能の研究 古猿楽の翁と能の伝承』新読書社 1966
  • 『中世芸能の研究 呪師・田楽・猿楽』新読書社 1970
  • 『続 中世芸能の研究 田楽を中心として』新読書社 1974
  • 『農と田遊びの研究』明治書院 1981.5
  • 『日本の祭りと芸能』ぎょうせい 1990.2
  • 『恍惚と笑いの芸術<猿楽> 』新読書社 1993.9

共編著

  • 『教科書 ふたたび誤ちをくりかえすか』真下孝雄、皆川正治共著 明治図書出版 1955
  • 『書くべえ読むべえ話すべえ』 1957 (三一新書)
  • 『現代世界教育史』原田種雄共編著 ぎょうせい 1981.9

参考文献

  • 新井恒易「学校図書館法の解説」 『新しく制定された重要教育法の解説』東洋館出版、1953年、1-42頁。 NCID BN10543642 
  • 新井恒易「歴史と私」『歴史手帖』第15巻第5号、名著出版、1987年、 3頁。
  • 新井奈夫「略歴―新井恒易」『まつり』第62号、まつり同好会、2000年、 97-98頁。
  • 渡辺伸夫「新井恒易〔特集〈人物史・芸能研究の昭和(二)〉〕」『芸能』第31巻第11号、芸能学会、1989年、 29-30頁。

脚注

  1. ^ a b 新井恒易 1987
  2. ^ 新井奈夫 2000
  3. ^ a b 渡辺伸夫 1989
  4. ^ 折口信夫 『日本藝能史六講』三教書院、1944年、144頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1453603/77 
  5. ^ 郷土教育協会編『日本教育年鑑 1951年版』明治書院、1951年、p.627
  6. ^ 新井恒易『危機の学生運動 : 歴史とその展望』明治書院、1952年、奥付け
  7. ^ 新井恒易 1953
  8. ^ 角川源義賞”. 一般財団法人角川文化振興財団. 2017年2月26日閲覧。




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