敗北主義とは? わかりやすく解説

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はいぼく‐しゅぎ【敗北主義】

読み方:はいぼくしゅぎ

勝利成功の手だてを念頭におかず、初めから敗北失敗するだろうと考えて事にあたる考え方態度


【敗北主義】(はいぼくしゅぎ)

defeatism.

失敗敗北不可避であるという前提行動し勝利成功のための努力放棄する事。

一般に侮蔑表現であるとされるが、現実的には必ずしも悪いものではない。
敗北避け得ない状況、敗北主義的な行動が最適解となる状況間違いなく存在する
失敗する目的放棄して新し目的考案するまでの過渡期には、敗北主義は有益である。
してまた敗北避けるために競争回避するのは人間社会における不可避前提である。

犯罪行えば司法警察敗北するのは明白だから真面目に働こうというわけだ。

ただし、紛争当事者が敗北主義に基づいて行動する事は普通許されない
平時においても、敗北主義的な傾向見せた兵士散々に罵倒され、「矯正されるのが常である。
何故なら、戦場において敗北主義者が採るべき最善行動方針は、即ち敵前逃亡であるからだ。

また、敗者が辿る事になる運命考えれば自明通り軍事においては敗北する自体許されない
軍隊すべからく同胞対す義務を果たすため、勝利を企図し、そのために最大限努力を行わねばならない
よって、敗北主義は義務放棄であり、反逆である。

とはいえ全国民戦争遂行するための義務要求する場合には問題性質異なってくる。
政体どうあれ現実問題として個々国民において選択余地はわずかで、社会個人意に反する
意に反する事態に際して士気を鼓舞するにも限界があり、どのような国家でも戦時には敗北主義が蔓延する

テロリズムと敗北主義

一方で、敗北主義が一般に侮蔑みなされる理由もう一つある。
反政府テロリストは、国家敗北させる事を意図したデマとして敗北主義を唱える可能性があるからだ。

仮想敵国に敗北主義が蔓延し国家を守る努力怠るうになるのは有益な事だ
反戦運動政府批判第五列浸透を受け、不条理な敗北主義へと堕落していった例は枚挙に暇がない
敗北主義はしばしば「売国奴」「利敵行為」「裏切り者」などの同義語として扱われ、それには相応根拠がある。

とはいえ、敗北主義とは逆の方向に傾くのもそれはそれで問題がある。
国粋主義全体主義においては平和運動政治批判十把一絡げに「敗北主義者」として弾圧される。
また根本的に、敗北主義の否定は「勝利を求める事のリスク」の否定であるので、勝つためなら全て許される風潮に繋がる。
そうした思想先鋭化していけば、行き着く果てにあるのは極度テロリズム恐怖政治大虐殺他ならない


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