接合菌症とは? わかりやすく解説

せつごうきん‐しょう〔セツガフキンシヤウ〕【接合菌症】

読み方:せつごうきんしょう

ケカビクモノスカビなど接合菌類ケカビ目ムーコル目)に属す真菌引き起こす感染症総称重度免疫不全を伴う人に日和見感染する深在性真菌症一つ。主に空気を介して感染し副鼻腔・肺・消化管などに壊死性病変をつくる。短期間致死的な転帰をたどることが多い。ムーコル症藻菌症接合菌感染症


接合菌症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/11 08:22 UTC 版)

接合菌症(せつごうきんしょう、zygomycosis)とは、接合菌門(Zygomycota)のうち、ヒトに対して病原性を発現するクモノスカビ属(Rhizopus)、ムーコル・シルシネロイデス(Mucor circinelloides)[1][2]リクテイミア属(Lichtheimia)、リゾムーコル属(Rhizomucor), など多様な侵襲性真菌による感染症の総称[2]。ワクチンのような予防法は存在せず、生存率は低いとされる[1][3]


  1. ^ a b c d e f g ムーコル症について 平成22年11月22日作成, 平成30年3月9日更新 国立感染症研究所 真菌部
  2. ^ a b c d 山口英世, PHOTO&WRITING」「随筆」「編集後記」 モダンメディア 2014年(第60巻)
  3. ^ a b c d https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/13-感染性疾患/真菌/ムコール症 ムコール症] MSDマニュアル プロフェッショナル版
  4. ^ a b 深在性真菌症の診断と治療のフローチャート解説 (PDF)
  5. ^ a b c d e f g 森有紀, 「血液疾患におけるムーコル症の診断と治療」『Medical Mycology Journal』 57巻 24号 016年 p.J155-J162, doi:10.3314/mmj.16.006
  6. ^ 矢口貴志, 「S6-1 ムーコル症原因菌」『日本医真菌学会総会プログラム・抄録集』 2015年 56.Suppl1巻 第59回 日本医真菌学会総会・学術集会, セッションID:S6-1, p.63-, doi:10.11534/jsmm.56.Suppl1.0_63_1
  7. ^ Suzuki Y, Kume H, Togano T, et al: Epidemiology of visceral mycoses in autopsy cases in Japan: the data from 1989 to 2009 in the annual of pathological autopsy cases in Japan. Med Mycol 51: 522–526, 2013, doi:10.3109/13693786.2012.755574.
  8. ^ 八谷泰孝, 中村祥一, 槇原康亮, 「白血病の治療中に発症した肺ムーコル症の一切除例」『日本呼吸器外科学会雑誌』 31巻 6号 2017年 p.789-793, doi:10.2995/jacsurg.31.789
  9. ^ 加藤治子, 山下えり子, 藤野由美, 徳弘英生, 「肺ムーコル症を合併し肺切除術を行なった急性リンパ性白血病の一例」『日本医真菌学会雑誌』 34巻 3号 1993年 p.381-384, doi:10.3314/jjmm.34.381
  10. ^ 進藤基博, 佐藤一也, 神保絢子, 細木卓明 ほか, 「急性骨髄性白血病に対する骨髄非破壊的前処置による臍帯血移植後voriconazole投与中に発症した肺ムコール症」『臨床血液』 48巻 5号 2007年 p.412-417, doi:10.11406/rinketsu.48.412
  11. ^ 嶋崎鉄兵, 本郷偉元, 「2.糖尿病で感染症が増えるメカニズム」『糖尿病』 61巻 10号 2018年 p.666-667, doi:10.11213/tonyobyo.61.666
  12. ^ 斧山淳子, 中川浩一, 前川直輝, 石井正光, 「皮膚ムコール症を伴った広範囲熱傷の1例」『皮膚』 42巻 2号 2000年 p.259-263, doi:10.11340/skinresearch1959.42.259
  13. ^ 佐藤雅樹, 源馬均, 佐野武尚 ほか, 「健常人に発症した Cunninghamella bertholletiae による肺ムーコル症の 1 例 (PDF) 」『日本呼吸器学会誌』 39巻 10号 2001年 p.758-761
  14. ^ Espinel-Ingroff, A., Oakley, L. A., Kerkering, T. M.: Mycopathologia, 97, 33 (1987).
  15. ^ 宇田川俊一, 「ムーコル症病原菌の菌学」 『マイコトキシン』 34号 1991巻 1991年 p.7-13, doi:10.2520/myco1975.1991.34_7
  16. ^ a b 第26回 血液学を学ぼう! 2017.9.25 (PDF) 近畿大学医学部附属病院 輸血細胞治療センター
  17. ^ 上野亜佐子, 米田誠, 木村有一 ほか, 「高度の血管侵襲をきたし,アスペルギルス症との鑑別に苦慮した中枢神経系接合菌症の1剖検例」 『臨床神経学』 52巻 2号 2012年 p.84-89, doi:10.5692/clinicalneurol.52.84
  18. ^ 掛屋弘, 「S2-2 ムーコル症の血清診断法開発の試み」『日本医真菌学会総会プログラム・抄録集』 58.Suppl1巻 第61回 日本医真菌学会総会・学術集会, 2017年 p.46-, doi:10.11534/jsmm.58.Suppl1.0_46_2
  19. ^ 医療用医薬品 : アムビゾーム KEGG


「接合菌症」の続きの解説一覧

接合菌症(ムコール症)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:57 UTC 版)

抗真菌薬」の記事における「接合菌症(ムコール症)」の解説

詳細は「接合菌症」を参照 鼻脳型(高熱、黒い鼻汁眼球運動障害顔面壊死意識障害など)、肺型(高熱血痰咳嗽など)、皮膚型紅斑潰瘍蜂巣炎)、消化器型(腹痛血便穿孔性潰瘍)といった病型知られている。極めて急速な進行をするため、可能ならば迅速な病変切除アムホテリシンB製剤大量投与を行う。切除不能例では予後不良である。ボリコナゾール(VRCZ)投与時のブレイクスルー真菌症として注意が必要である。β-Dグルカン上昇しない。

※この「接合菌症(ムコール症)」の解説は、「抗真菌薬」の解説の一部です。
「接合菌症(ムコール症)」を含む「抗真菌薬」の記事については、「抗真菌薬」の概要を参照ください。

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