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雪舟

(拙宗 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/17 02:33 UTC 版)

雪舟(せっしゅう、応永27年(1420年[2] - 永正3年(1506年8月8日(諸説あり)[2])は、日本室町時代に活躍した水墨画家禅僧(画僧)[2]。「雪舟」はで、は「等楊(とうよう)」と称した。


注釈

  1. ^ 自画像模本は単独で重要文化財に指定されたものではなく、重要文化財『紙本墨書題雪舟山水図詩 了庵桂悟筆』の附指定(つけたりしてい、文化財本体の参考資料として共に保存を図るもの)である[1]
  2. ^ 山口市の雲谷庵跡には庵が復元されている[3]
  3. ^ 同一人物説[4][5]のに対し、当時「拙宗」は「せつじゅう」と発音された可能性があり、江戸時代初期の画伝書『丹青若木集』では「拙宗」を独立した画人として取り上げており、また『本朝画史』でも拙宗等楊を雪舟等楊に改めた可能性に触れつつも実否を知らずとし、やはり「拙宗」は別項を立てている。これらの点から、同人説は安易な解釈だとして、拙宗は雪舟と同時代で周防と関係をもった老成した画人、「等揚」印の作品は、雪舟には見られない軽妙さがあることから後世の別の画人とする説もある[6]
  4. ^ 『祇園祭礼信仰記』[13]人形浄瑠璃歌舞伎作品。宝暦7年12月(1758年1月)初演。雪舟の孫娘、雪姫が活躍する「金閣寺」の場が有名。
  5. ^ 大内氏の旧蔵で全長15メートル余りの画面に四季の風景を描いた巻物。毛利氏が所有以降、家の宝として大切に保存された。奥書の記述から67歳の1486年(文明18年)の作品とわかり、生年が1420年(応永27年)と確かめることができる[15]。毛利博物館では毎年11月頃に公開している。キヤノンが綴プロジェクトにより制作した高精細複製品の画像を公開[16]
  6. ^ 斉年寺収蔵の「慧可断臂図」[18]は、明代戴進中国語版英語版(1388-1462)筆『達磨慧能六代祖師図』の構図に倣ったと見られる[19]
  7. ^ 紙本墨画『芦葉達磨図』竺心慶仙賛。「若き日の雪舟」展の会期は2016年5月26日(木)–7月10日(日)[37]

出典

  1. ^ 紙本墨書題雪舟山水図詩〈了庵桂悟筆/〉 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  2. ^ a b c d e f g 生誕600年 雪舟 実像解明へ 「拙宗」同一人物 ほぼ認定/「漂泊」実は公務出張か『読売新聞』朝刊2020年3月12日・文化面
  3. ^ 観光スポット > 雲谷庵跡”. 山口県観光連盟. 2019年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月4日閲覧。
  4. ^ 河合正朝「「拙宗」・「雪舟」、「雪舟等楊」 ─室町時代水墨画研究の再検討をあたって」」『墨の彩 ─大阪・正木美術館三十年』、根津美術館、1998年。 
  5. ^ 島尾新「「山水長卷」以前」」『國華 <特輯>雪舟(上)』第1275号、2002年。 
  6. ^ 金澤弘、京都国立博物館 [編集]「雪舟との出会い」『学叢』第32号、2010年。 
  7. ^ 山口県立美術館開館40周年記念 特別展 雪舟の仏画-初公開の《騎獅文殊・黄初平・張果老図》を中心に-”. 山口市観光情報サイト西の京やまぐち. 2019年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月28日閲覧。
  8. ^ 「駆けだし雪舟 筆致勢い/三幅対 山口で公開」『読売新聞』朝刊2019年10月18日。
  9. ^ a b 米で発見、若き雪舟の水墨画」『産経デジタル』、2016年4月7日。2019年11月28日閲覧。オリジナルの2018年7月7日時点におけるアーカイブ。
  10. ^ 制作年については十数年早い雪舟60歳代前半とする説もあるが、画中に描かれている智恩寺多宝塔は1501年に落慶法要が営まれている。
  11. ^ 【みちものがたり】雪舟「天橋立図」スケッチの道(京都府)鳥瞰で描かれた宗教都市 実は情報員?様々な謎残る『朝日新聞』土曜朝刊別刷り「be」2020年8月29日(6-7面)2020年9月8日閲覧
  12. ^ 雪舟の風景 第八部・晩年編(37. 山寺東光寺)”. 益田市立雪舟の郷記念館. 2018年7月3日閲覧。
  13. ^ 祇園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき)”. 日本芸術文化振興会. 2018年7月3日閲覧。
  14. ^ 雪舟等楊 [筆] (15世紀末–16世紀初). “「秋冬山水図」2幅”. 2018年7月7日閲覧。
  15. ^ 収蔵品一覧「四季山水図(雪舟筆)」”. 毛利博物館. 2018年7月7日閲覧。
  16. ^ 「山水長巻」”. キヤノン株式会社; キヤノンマーケティングジャパン株式会社. 2018年7月7日閲覧。
  17. ^ 雪舟 [自序]; 月翁周鏡等六僧 [賛] (1495年). “「山水図(破墨山水図)」”. 2018年7月7日閲覧。
  18. ^ 「慧可断臂図」”. 愛知県: 京都国立博物館. 2018年7月7日閲覧。
  19. ^ 絹本墨画、縦33.8cm×横220cm(瀋陽遼寧省博物館収蔵。「達摩至慧能六代祖師図」” (中国語). 遼寧省博物館. 2014年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月7日閲覧。
  20. ^ 紙本墨画淡彩「天橋立図」” (室町時代・16世紀). 2018年7月7日閲覧。
  21. ^ 荏開津道彦 河野通孝編集 『雪舟発見!展』 雪舟発見!展実行委員会、2017年10月31日。
  22. ^ "雪舟の幻の作品 84年ぶりに確認 山口県立美術館". NHK News Web. 19 September 2017. 2017年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月4日閲覧
  23. ^ "雪舟の水墨画を84年ぶりに発見 山口県立美術館". 『京都新聞』. 21 September 2017. 2017年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月4日閲覧
  24. ^ "雪舟の水墨画を84年ぶりに発見 山口県立美術館". 『中日新聞』. 19 September 2017. 2017年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月4日閲覧
  25. ^ "雪舟作、80余年行方不明だった「倣夏珪山水図」を発見". iza(産経デジタル). 19 September 2017. 2018年7月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月4日閲覧
  26. ^ 井山宝福寺”. 2022年11月27日閲覧。
  27. ^ 雪舟誕生地公園 - 総社市公式ウェブサイト”. 2022年11月27日閲覧。
  28. ^ 雲谷庵跡 - 山口市ウェブサイト”. www.city.yamaguchi.lg.jp. 2022年10月17日閲覧。
  29. ^ 天開図画楼』 - コトバンク
  30. ^ 国立国会図書館. “雪舟のアトリエ、天開図画楼について書かれた「天開図画楼記」を見たい。”. レファレンス協同データベース. 2022年10月17日閲覧。
  31. ^ 歴史・文化 > 大喜庵(たいきあん)”. 益田市役所. 2021年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月3日閲覧。
  32. ^ 重玄寺跡(ちょうげんじあと)”. 井原市観光協会. 2018年7月3日閲覧。
  33. ^ 雪舟について”. 益田市立雪舟の郷記念館. 2018年7月3日閲覧。
  34. ^ 日本製紙連合会
  35. ^ 林教屑 (模) (1840年). “芦葉達磨図(模本)”. 東京国立博物館. 2018年7月7日閲覧。紙本墨画。
  36. ^ 『読売新聞』朝刊2016年3月23日37面(栃木県配達版)掲載。
  37. ^ 若き日の雪舟――初公開の「芦葉達磨図」と拙宗の水墨画”. 根津美術館. 2018年7月3日閲覧。


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