小田急1600形電車とは? わかりやすく解説

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小田急1600形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 14:13 UTC 版)

小田急1600形電車(おだきゅう1600がたでんしゃ)は、かつて東京急行電鉄大東急)・小田急電鉄が保有していた通勤車両である。


注釈

  1. ^ ABFは三菱電機の直流電車用自動加速形制御装置の形式名で、本来は三菱電機の提携先であるアメリカウェスティングハウス・エレクトリック (WH) 社製制御器の形式名に由来し、A:Automatic acceleration(自動加速) B:Battery voltage(低電圧電源) F:Field Tapper(弱め界磁制御)の各機能に対応することを示す。
  2. ^ 同社は焼損したまま1948年に相模鉄道に譲渡されて同社星川工場で復旧されてモハ1000形1004となった。
  3. ^ クハ602と付番された状態でメーカーから納入され、経堂工場でクハ1652に書き直された。
  4. ^ クハ1650形1651-1653は4000mm、デハ1400形は3200mm、1700形は3250mmで、東京横浜電鉄1000形は4500mmであった。
  5. ^ 端子電圧750V時定格出力93.3kW/750rpm。WH社製WH-556-J6(端子電圧750V時定格出力74.6kW、定格回転数985rpm)を基本とする。
  6. ^ KS-31-Lとは、基礎ブレーキ装置が片押し式ブレーキである、釣合梁の形状が異なる等の差異がある。1形、101-151形、モニ1形が装備した。
  7. ^ 鉄道作業局ホボ2→鉄道省ホロハ5701→ホハユフ8141(客車略図
  8. ^ 阪鶴鉄道13→鉄道省ホハ6740(客車略図
  9. ^ 関西鉄道80→鉄道省ホハニ8380(客車略図
  10. ^ 生方良雄が車両課にある書類を調査したところ、ホハユ3152やホハニ4152との記載ものがあったという。また、国鉄の資料ではホハユ3152は廃車年月日が1949年3月22日であり、1941年に小田急に譲渡という記録と矛盾するほか、ホハニ4038は1928年の「昭和3年版車両形式図客車」には記載のない車両であった。
  11. ^ これらの車両の改造元となった車両は製造後39年から42年という老朽車であったが、1940年代初頭の段階では戦時統制経済の下で新造による車両の増備が難しくなっており、ほとんど流用できる部品がないような老朽車を「改造」したとすることで、厳しく締め付ける統制当局の監視をすり抜けて実質的な車両増備を行う私鉄が後を絶たない状況であった。本形式の場合は台枠を流用しているが、他社の事例ではねじ一本流用せずに「改造」したとして、種車とは似ても似つかない車両の認可申請を行った事例もあった。
  12. ^ 1947年10月23日の追突事故で損傷したため経堂工場で修理の上返還された。
  13. ^ 国鉄においても1946年頃から63系電車を「復興整備電車」として整備導入していた。
  14. ^ 返却の翌年には上毛電気鉄道に同番号のまま貸出され、1950年に制御車に改造、1951年に譲渡の上で鋼体化されてクハ300型クハ301およびクハ600型クハ601となった。
  15. ^ クハ1300形1315は1950年の称号改正によりクハ1450形1465となっている。
  16. ^ 日曜日以外の休日は253・254列車、土曜日かつ休日は253・254・255列車が運転された
  17. ^ メーカー形式は順に日立製作所RM-257 (MT7) 、芝浦製作所SE-114 (MT9) 、東洋電機製造TDK-502 (MT10) である。いずれも端子電圧675V時定格出力100kW/635rpm(全界磁)で、鉄道省モハ10形用として製作されたものであった。
  18. ^ 事故廃車になったモハ42004を原姿復旧したもの。
  19. ^ これに伴い、床下機器配置が通常は海側(小田原を向いて左側)が電気機器、山側(同右側)が空制機器の配置であるところ、デハ1600形1602-1610はこれが逆になった。
  20. ^ 当時は1900形は3両固定編成のみで、2両固定編成のデハ1900形1911-1913、クハ1950形1951-1953の導入は同年8月であった。
  21. ^ 所要66両、当時のABF車は1500形を含めて68両であり、検査や更新改造で稼働車両数が所要数に満たない場合には他形式が代用された。
  22. ^ 車上装置の全車への搭載は1970年に完了した。
  23. ^ 大半が一旦西武建設所沢車輌工場(後の西武鉄道所沢車輌工場)に売却され、そこで整備・改造の上で各社に販売された。[要出典]
  24. ^ 台帳上は1651・1655・1653・1652がキクハ1-4となっている。
  25. ^ 御殿場線直通車であったためエンジンを2基搭載しており、平坦な線形の常総線ではエンジンを持たないトレーラーの牽引が容易であった。
  26. ^ 当時の上田丸子電鉄の車両の付番方式では、形式名の十の位が車両の全長をメートル単位で四捨五入した値の下1桁を表しており、モハ5360形も鋼体化により全長が長くなったため、モハ5370形となった。
  27. ^ 五島慶太の出身地が上田丸子電鉄の沿線で、同社が東急グループ内でも特別な地位にあった関係から、改造は東横車輛電設が担当した[要出典]

出典

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  35. ^ 山岸庸次郎「小田急電車進歩のあと」『鉄道ピクトリアル』通巻286号 p.46
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  94. ^ 岸上明彦「他社へ行った小田急の車両」『鉄道ピクトリアル』通巻546号 p.171
  95. ^ 岸上明彦「他社へ行った小田急の車両1999年版」『鉄道ピクトリアル』通巻679号 p.197


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