姿三四郎 (1943年の映画)
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『姿三四郎』(すがたさんしろう)は、1943年に公開された日本映画である。モノクロ、スタンダード、97分。黒澤明の監督処女作で、富田常雄の同名小説の初映画化作品である。ワイプを使用した場面転換や、主人公が人間的に成長する筋立てなど、黒澤映画の特徴的なスタイルがすでに確立されている[1]。情報局国民映画参加作品として公開されたが、戦時下の大衆に受け入れられて大ヒットした[2][3]。日本の武道映画のジャンルを形成し、リメイクだけでなく多くの類似作品が生まれ、海外でも本作の影響を受けたジョニー・トー監督の『柔道龍虎房』(2004年)が作られた[2][4]。1945年に続編の『續姿三四郎』が公開された。
注釈
出典
- ^ ガルブレイス4世 2015, p. 54.
- ^ a b c d e 浜野保樹「解説・黒澤明の形成―『姿三四郎』」(大系1 2009, pp. 690–692)
- ^ “姿三四郎”. キネマ写真館. 2015年4月25日閲覧。
- ^ 大系1 2009, 口絵
- ^ 都築 2010, pp. 104–108.
- ^ a b 黒澤 1990, pp. 227–231.
- ^ a b 都築 2010, pp. 110–112.
- ^ a b ガルブレイス4世 2015, pp. 57–60.
- ^ a b c 浜野保樹「黒澤明 関連年表」『大系黒澤明』第4巻、講談社、2009年4月、803頁、ISBN 9784062155786。
- ^ a b c 三村明「『姿三四郎』ロケ日誌」(『新映画』1943年4月号)。大系1 2009, pp. 136–137に所収
- ^ a b c 黒澤 1990, pp. 239–242.
- ^ “袋井駅 駿遠口(南口)ポスター (PDF) ”. 袋井市 (2014年11月30日).
- ^ “甦った中遠鉄道のバグナル。”. 編集長敬白 (2011年12月19日).
- ^ a b 都築 2010, pp. 116–117.
- ^ 黒澤 1990, pp. 245–247.
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、44頁。ISBN 978-4873767550。
- ^ 大塚恭一「映画作品の感銘 『姿三四郎』と『風説の春』をめぐって」(『映画評論』1943年5月号)。大系1 2009, pp. 144–146に所収
- ^ 西村 2005, pp. 400–401.
- ^ 熊井啓「黒澤監督の『…そして』と『白痴』」(『キネマ旬報』1998年10月下旬秋の特別号)。キネマ旬報 2010, pp. 229–232に所収
- ^ 大林宣彦「黒澤さんと、映画の伝統」(『キネマ旬報』1998年10月下旬秋の特別号)。キネマ旬報 2010, pp. 233–236に所収
- ^ a b 増村保造「『姿三四郎』凄まじいモンタージュ」(『キネマ旬報』1983年11月上旬号)。キネマ旬報 2010, pp. 270–271に所収
- ^ “「オールタイム・ベスト 映画遺産200」全ランキング公開”. キネマ旬報映画データベース. 2009年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月18日閲覧。
- ^ a b 浜野保樹「解説・世界のクロサワと挫折―『虎の尾を踏む男達』」(大系2 2009, pp. 673–674)
- ^ a b c 西村 2005, pp. 405–406.
- ^ 「INTERVIEW うしおそうじ実弟・エイケン元プロデューサー 鷺巣政安」『別冊映画秘宝 特撮秘宝』vol.3、洋泉社、2016年3月13日、pp.87-89、ISBN 978-4-8003-0865-8。
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