女性天皇とは? わかりやすく解説

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じょせい‐てんのう〔ヂヨセイテンワウ〕【女性天皇】

読み方:じょせいてんのう

女性天皇女帝。→女系天皇

[補説] これまで推古天皇持統天皇など10代8人が即位しているが、すべて父方天皇血筋をもつ男系の女性天皇である。


女性天皇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 15:33 UTC 版)

女性天皇(じょせいてんのう)は、日本における天皇の位(皇位)を継承した女性のこと。


注釈

  1. ^ この他、同母妹・間人皇女との不倫倫理上問題とされたためとする説(直木孝次郎)、孝徳の皇子の有間皇子も有力候補だったためとする説(吉村武彦森公章)、斉明自身が重祚したいとの強い意志を持っていたのだとする説(熊谷公男遠山美都男)もある。
  2. ^ 元明天皇が首皇子に直接譲位しなかった理由は「この神器を以って皇太子に譲らんと欲すれども、年歯幼稚にして未だ深宮を離れず。庶務多端にして一日に万機あり」と述べている。また、自分の息子・文武天皇が早くに即位して25歳で亡くなってしまったことから、首皇子は即位を急がないで育成したいという想いがあったのだとも推測される。また、異説として、首皇子(聖武)の立太子は元正天皇の時のことであるというものもある。これは、『続日本紀』のおける聖武天皇の即位前紀(巻第十)に和銅7年6月に立太子をしたと記されているのに対し、『続日本紀』本文の和銅7年6月の記事(巻第六)には「皇太子が元服した」としか書かれておらず、これを元服と立太子が同時に行われたのではなく立太子の記事自体が欠落して正確な立太子の日付が不明になったと解する立場に拠る。加えて首皇子の皇太子としての活動や春宮坊に関する記録も元正天皇の即位後に始まっており、これも首皇子の立太子が元正天皇の即位後に行われたことを意味するとしている[24]
  3. ^ ただ、元正・文武の下にはもうひとり同母妹の吉備内親王がいた。彼女は姉と違い長屋王と結婚している。これは結婚時にまだ祖母の持統太上天皇が存命であり、懇意にしていた高市皇子の遺児・長屋王には即位の可能性を与えたが、他の皇子・皇孫に与えるのは嫌ったのだと見られる。また、可能性の1つとして氷高内親王と首皇子の婚姻がを検討されていたが反対論があって実現しなかったとする説もある。これは平安時代のことであるが為子内親王篤子内親王のように甥である天皇と婚姻した皇女が存在するためである[26]
  4. ^ 他の論として首皇子(聖武)は元正天皇の養子だったというものがある。二人は本来伯母甥の間柄であるが、『続日本紀』の宣命など複数の資料で母子と記すものが見られるのである[27]

出典

  1. ^ (竹田恒泰/谷田川惣『女性天皇と女系天皇はどう違うのか』PHP研究所〈PHP〉、2020年3月31日、125頁)
  2. ^ (竹田恒泰/谷田川惣『女性天皇と女系天皇はどう違うのか』PHP研究所〈PHP〉、2020年3月31日、33頁)
  3. ^ 大津透 2017, p. 47.
  4. ^ 大津透 2017, p. 53.
  5. ^ 大津透 2017, p. 228.
  6. ^ a b 吉川真司 2018, p. 112.
  7. ^ a b 吉川真司 2018, p. 113.
  8. ^ 吉川真司 2018, p. 108.
  9. ^ 吉川真司 2018, p. 328‐329.
  10. ^ 藤田覚『天皇の歴史6 江戸時代の天皇』(講談社、2018年)178頁
  11. ^ 藤田覚『天皇の歴史6 江戸時代の天皇』(講談社、2018年)179頁
  12. ^ 黒田日出男『王の身体 王の肖像』(平凡社、1993年)
  13. ^ 藤田覚 (2018), pp. 182–183.
  14. ^ 藤田覚 (2018), pp. 183.
  15. ^ (神社新報社『皇室典範改正問題と神道人の課題』神社新報社、令和元(2019)年10月7日、53‐59頁)
  16. ^ (神社新報社『皇室典範改正問題と神道人の課題』神社新報社、令和元(2019)年10月7日、55‐56頁)
  17. ^ 高尾栄一 2019, p. 221.
  18. ^ 高尾栄一 2019, p. 218.
  19. ^ 高尾栄一 2019, p. 232.
  20. ^ 高尾栄一 2019, p. 224‐225.
  21. ^ 高尾栄一 2019, p. 226‐227.
  22. ^ 高尾栄一 2019, p. 228‐229.
  23. ^ (竹田恒泰/谷田川惣『女性天皇と女系天皇はどう違うのか』PHP研究所〈PHP〉、2020年3月31日、54-55頁)
  24. ^ 本間満「首皇子の元服立太子について」『昭和薬科大学紀要  人文・社会・自然』35号、2001年)/本間満『日本古代皇太子制度の研究』(雄山閣、2014年)
  25. ^ 松尾光「元正女帝の即位をめぐって」(『高岡市万葉歴史館紀要』6号、1996年)
  26. ^ 河内祥輔『古代政治史における天皇制の論理 増訂版』(吉川弘文館、2014年、P99-101)初版は1986年。
  27. ^ 東野治之「元正天皇と赤漆文欟木厨子」(『橿原考古学研究所論集』13巻、吉川弘文館、1998年)
  28. ^ a b c d “皇居で祈りの日々を送る女性たちとは?元「内掌典」が語る神秘の生活”. 週刊ダイヤモンド. (2019年5月1日). https://diamond.jp/articles/-/200430 2019年10月6日閲覧。 
  29. ^ a b c 藤田(2018年), p. 183.
  30. ^ a b 藤田(2018年), p. 182-183.
  31. ^ 小倉・山口(2018年), p. 236.
  32. ^ 2021年(令和3年)10月26日眞子内親王皇籍離脱以降から現在の内親王女王一覧
  33. ^ 皇室の構成図 - 宮内庁”. 宮内庁. 2021年12月24日閲覧。
  34. ^ 天皇及び親王からの続柄
  35. ^ 直系尊属天皇から数えた数
  36. ^ 皇室典範(昭和二十二年法律第三号)「第十二条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。」
  37. ^ 2021年(令和3年)10月26日の眞子内親王(小室眞子皇籍離脱以降から現在の元内親王・元女王一覧
  38. ^ ご結婚により,皇族の身分を離れられた内親王及び女王 – 宮内庁
  39. ^ a b 和人, 本郷. “【“愛子天皇”は是か非か】「女性天皇が僧を寵愛して大問題になった『道鏡事件』という宮中のトラウマ」本郷和人氏インタビュー”. 文春オンライン. 2022年1月18日閲覧。



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