太平燕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/30 05:28 UTC 版)
「タイピンイェン」は、中国福建省福州市の郷土料理。アヒルのゆで卵を入れたスープワンタンのようなものである。アヒルの卵は福州語で「鴨卵 アッロウン」というが、「圧乱」(戦乱を鎮める)と同音であり、しゃれ言葉で「太平 タイビン」とも言われる。戦乱が鎮まれば、天下太平という訳である。また、福州市には「扁肉燕」(福州語 ビェンニュッイェン)という、豚肉を叩き潰してサツマイモでん粉といっしょに練り込んだ独特の歯ごたえのワンタン用の皮があり「燕」とも略される。この二つの素材を組み合わせた料理が「太平燕」であり、「燕」は「宴」と同音であることから、「太平宴」(平和なうたげ)として縁起が良い名前となり、結婚式などの宴席料理として作られている。台湾海峡を隔てて、福州出身者が少なくない台湾においても、宴会料理として出される場合がある。
- ^ 明治後期に熊本へ移り住んだ華僑の人々によって伝えられ「太平燕」となったといわれています - 太平燕.com
- ^ a b 河原一郎 (2015年2月11日). “熊本名物「太平燕」発祥の店、閉店へ 82年の歴史に幕を閉じる”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社) 2015年2月11日閲覧。
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