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てんにん-にょうぼう ―ばう 5 【天人女房】

昔話類型の一。異類婚姻譚水浴中に男に羽衣を隠された天女がその男と結婚し、のち羽衣発見して天上帰るというもの。その後、男も天に昇り、天女の父から難題課せられる型の話もある。


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天人女房

★1.天女降下して地上の男と結婚し、後に天へ帰る

捜神記1-28  董永は父の葬儀用に一万貫を借り、返せないので奴隷になる。天女が「董永の妻になりたい」と言って来て、百疋の絹を織り上げ借銭返し、董永を自由の身にしてから再び天に昇る。

捜神記1-31  天界玉女下界降嫁するよう天帝に命ぜられ、役人弦超の妻となる。七~八年の間、玉女他人に姿を見せずに弦超と夫婦生活をするが、ある時、弦超が玉女のことを人に漏らしたため、玉女は去る。しかし数年後二人はよりを戻し玉女は月に二~三度、弦超のもとへ通って来た。

太平広記63所引『玄怪録』  崔は絶世の美女結婚するが、母が「あの女はではないか」と疑うので、美女は去る。実は彼女は西王母の娘玉巵娘子であり、一年間に留めておけば、一家不死生命授かるはずだった。

太平広記68所引『霊怪集』  夏の夜庭先に寝る郭翰のもとへ天から織女降下する。織女夜な夜な郭翰の所へ通うが、一年ほど後、「天帝から許された期限尽きた」と告げて去り、二人の仲は絶えた。

*→〔禁忌〕6の『シャタパタ・ブラーフマナ』。

*→〔水浴〕1a。

織女本の栞となって、男の前に現れる→〔本〕8の『聊斎志異』巻11-415「書癡」。

★2.天女の産んだ子が帝王になる。

蒙求91「詰汾興魏」  詰汾(きっぷん)が山へ狩り行き天女出会って一夜契りを交わす翌日天女は天へ帰り一年後同月同日に、男児を抱いて再び降下する。天女男児を詰汾に渡し、「これは貴方の子です。帝王となるでしょう」と告げて、飛び去る。この子北魏始祖神元皇帝である。

★3.妻の死が、天への帰還だったことが後にわかる。

閲微草堂筆記ラン消夏録」巻3「天人女房」  田耕野公の妻は、早くに死んでしまった。ある夜、公は、妻が木のから舞い降りる夢を見た。妻は「私は天女です。宿命があって貴方の妻となりましたが、縁が尽きたので天に帰ります」と言う。妻は、現世での公の将来予言し、「死後、貴方が努力して天に生まれれば、また逢えます。そうでなければ、もう逢えません」と告げた。

★4.天女人間の男と結婚し、添い遂げる

『カター・サリット・サーガラ』ウダヤナ行状記」9・挿話12  プルーラヴァス王と天女ウルヴァシー互い一目見て恋慕合いヴィシュヌ神が特別にからって二人結婚を許す。ある時プルーラヴァス王は天国の宴に招かれて天女群舞を見、「自分天女暮らしているので、もっと多く踊り知っている」と高言したために呪詛され、半神ガンダルヴァたちがウルヴァシーをさらって行く。プルーラヴァス王は苦行を行なってヴィシュヌ神をなだめ、神は彼を嘉(よみ)して、ウルヴァシー返す。  



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羽衣伝説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/12/25 16:22 UTC 版)

(天人女房 から転送)

余呉湖畔にある天女像

羽衣伝説(はごろもでんせつ)は日本各地に存在する伝説。その多くは説話として語り継がれている。最古とされるものは風土記逸文として残っており、滋賀県長浜市余呉湖は『近江国風土記』・京都府京丹後市峰山町のものは『丹後国風土記』に見られる。最も有名とされているのが静岡県静岡市清水区に伝わる三保の松原。なお天女はしばしば白鳥と同一視されており、白鳥処女説話(Swan maiden)系の類型といえる(白鳥処女説話は異類婚姻譚の類型のひとつ。日本のみならず、広くアジアや世界全体に見うけられる)。




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