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大粛清

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/07 07:44 UTC 版)

大粛清の犠牲者の写真とポスター。逮捕後に撮影されたもの。

大粛清(だいしゅくせい、: Большой террор, : Great Purge)とは、ソビエト連邦(ソ連)の最高指導者ヨシフ・スターリン1930年代におこなった大規模な政治弾圧を指す。

党指導者を目指してスターリンに対抗していた者は全て見せしめ裁判(モスクワ裁判)で笑いものにされ死刑の宣告を受けた。ジノヴィエフカーメネフブハーリントムスキールイコフピャタコフラデックはイギリス、ドイツ、フランス、アメリカ、ポーランド、日本のスパイもしくは反政府主義者、あるいは破壊活動家という理由で、さらし者にされた上で殺された[1]

赤軍も5人の元帥の内3人、国防担当の人民委員代理11人全員、最高軍事会議のメンバー80人の内75人、軍管区司令官全員、陸軍司令官15人の内13人、軍団司令官85人の内57人、師団司令官195人の内110人、准将クラスの将校の半数、全将校の四分の一ないし二分の一が「粛清」され、大佐クラス以上の将校に対する「粛清」は十中八、九が銃殺である[2]

ソビエト国内にいた外国人の共産党員も被害者であった。1939年冬には600人のドイツ人がNKVDの手でゲシュタポに引き渡された。1919年のハンガリー革命の主導者クン・ベーラおよび1919年の革命政府人民委員12人が逮捕され処刑された。イタリア人共産党員200人、ユーゴスラヴィア人100人あまり、ポーランド共産党の指導者全員、そしてソビエトに逃亡していた5万人ほどのポーランド人の内わずかな例外を除く全員が銃殺された[2]コミンテルンは1942年に正式に解体された。しかし、そのスタッフと幹部は、ロシア人であるかによらず、ほぼ全員が1939年の夏までに粛清された[3]




  1. ^ ワット 1955, pp.171-172
  2. ^ a b ワット 1955, p.172
  3. ^ ワット 1955, pp.172-173
  4. ^ 「スターリンの大テロル - 恐怖政治のメカニズムと抵抗の諸相 -」(O.フレヴニューク、富田武訳、岩波書店、1998年)
  5. ^ 「新たにシベリア抑留と大テロルを問う:バイカル湖の丘に立ちて恒久平和を祈る」(石井豊喜、日本文学館、2008年)
  6. ^ Seventeen Moments in Soviet History
  7. ^ 「The great terror:Stalin's purge of the thirties」(Robert Conquest, 1968)
  8. ^ 「The voices of the dead: Stalin's great terror in the 1930s」(Hiroaki Kuromiya, 2007)
  9. ^ アーチ・ゲッティ・オレグ・V・ナウーモフ編「ソ連極秘資料集 大粛清への道」(大月書店)p622参照
  10. ^ スティーヴン・F-コーエン、塩川 伸明 訳『ブハーリンとボリシェヴィキ革命―政治的伝記、1888-1938年』(1979未來社)p421参照
  11. ^ スターリン「党活動の欠陥とトロツキスト的およびその他の二心者を根絶する方策について」(共産党中央委員会総会報告、1937年3月3日)J.V. Stalin, Defects in Party Work and Measures for Liquidating Trotskyite and Other Double Dealers:Report to the Plenum of the Central Committee of the RKP(b), March 3, 1937
  12. ^ この時はまだヤゴーダ派の多くは引き続きNKVDの職務にあたっていた
  13. ^ 後に自らも粛清された際にエジョフは弁論の中で「私は1万4000人のチェキストを粛清しましたが・・・」などと述べている
  14. ^ また一説によると実際に1937年の春から夏ころにかけてトハチェフスキーを国家元首にかついでスターリンを追放しようという陰謀が正統派コミュニスト・党官僚・軍人らの間であったという説もある(クルボーク事件)(亀山郁夫著『大審問官スターリン』(小学館)160ページ)
  15. ^ 「陰謀説の嘘」デビッド・アーロノビッチ著、佐藤美保・訳、PHP研究所2011年






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