大栗安(天竜市)
出展:日本の棚田百選 |
基 礎 諸 元 | 平均勾配 | 団地面積 |
1/3 | 8.6 ha |
維持・保全・利活用状況 |
農業従事者の高齢化や後継者不足により耕作放棄地が増加傾向にあり、この ままでは農村風景が失われてしまうことから、農業経営士を中心として自立経営を目指す農家へ遊休農地の利用等を促進している。傾斜地を走る耕作道や石積み水路の草刈り等年2~3回共同作業を行っている。今後の棚田等保全活動は、当地に居住するサラリーマン夫婦が農業経験の豊富な高齢者とともに、共同活動で休耕田の草刈り等景観を維持する。また、雑穀(ヒエ、アワ、キビ)山野草等を栽培、水車グループ、イベントでの販売をする。インターネットのホームページを開き全国へ紹介するとともに、地区特産品、茶、椎茸等の通 信販売を展開したい。体験学習(田植え、ホタル観察)等も計画したい。 |
推薦項目 | 国土の保全 景観 |
推薦理由 | 国土の保全:当地区は地滑り地帯に属するが、安定的な棚田保全により大きな土砂の崩壊及び地滑りの発生などは見られない。大雨時には上流に位 置する棚田が天然のダムの役割を果たし、下流域への多量の水の流出を制御している。棚田の上部には「神明山」高さ657mを有しここで涵養された水が棚田に注がれ、さらに棚田の水は地下に涵養され下流域を潤している。 景観: 当棚田は山並みと融和した美しい石積みの棚田の景観を備えている。今後地域住民で結成された棚田保全クラブを中心に、都市住民との交流を深め国土保全機能の発揮と景観形成を図る。 |
棚 田 の 概 況 | 枚 数 | 481 枚 | 水 源 | 天水 |
事業導入 | 無 | 法面構造 | 石積 | |
開発起源 | 近世(戦国~江戸時代) |
営 農 の 状 況 | 対象農家数 | 15 戸 | 10a当収量 | 480 kg/10a |
戸当り営農規模 | 0.6 ha/戸 32 枚/戸 | |||
高付加価値農業 | 現在は自家用として水稲・茶を生産している。今後、休耕田・耕作放棄地に地元住民で結成した大栗(ビッグリ)棚田クラブにより、アワ、ヒエ、キビ、モロコシ、ソバ等の栽培を行い付加価値販売をはかる。 |
特記事項の有無 | なし。 |
(注:この情報は平成11年のものです)
固有名詞の分類
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