変位電流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/14 07:33 UTC 版)
英: displacement current)は、 (でんそくでんりゅう)とも言い、電束密度の閉曲面における法線成分の面積分が時間的に変位し発生する電流である。電束密度を、閉曲面をとすると次の式で表せる。
(へんいでんりゅう、- ^ コトバンク
- ^ 電磁気学II (PDF) 摂大・鹿間 2021年3月25日閲覧。
- ^ 高橋憲明「はじめに(変位電流とは何か)」『物理教育』第60巻第1号、日本物理教育学会、2012年、31頁、CRID 1390001204516217216、doi:10.20653/pesj.60.1_31、ISSN 0385-6992。
- ^ 菅野礼司「変位電流と磁場の関係について(変位電流とは何か)」『物理教育』第60巻第1号、日本物理教育学会、2012年、32-37頁、CRID 1390001204516215424、doi:10.20653/pesj.60.1_32、ISSN 03856992。
菅野礼司「変位電流と磁場の関係 : 企画「変位電流とは何か」へのコメント(変位電流とは何か)」『物理教育』第60巻第3号、2012年、213-217頁、doi:10.20653/pesj.60.3_213。 - ^ 斎藤吉彦「「変位電流は磁場を創らない」を考察するモデルについて(変位電流とは何か)」『物理教育』第60巻第3号、日本物理教育学会、2012年、209-212頁、CRID 1390282679493262592、doi:10.20653/pesj.60.3_209、ISSN 03856992。
- ^ 兵頭俊夫「変位電流は磁場を"作る"か(変位電流とは何か)」『物理教育』第60巻第1号、日本物理教育学会、2012年、44-51頁、CRID 1390001204516204288、doi:10.20653/pesj.60.1_44、ISSN 03856992。
- ^ 中村哲, 須藤彰三「変位電流は磁場を作るのか?(変位電流とは何か)」『物理教育』第60巻第4号、日本物理教育学会、2012年、268-273頁、CRID 1390001204516610048、doi:10.20653/pesj.60.4_268、ISSN 03856992。
- ^ 北野正雄「変位電流をめぐる混乱について」『大学の物理教育』第27巻第1号、日本物理学会、2021年3月、22-25頁、CRID 1390006221183852544、doi:10.11316/peu.27.1_22、ISSN 1340993X。
変位電流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:29 UTC 版)
マクスウェルの方程式において、電荷の保存則を満たすためにオリジナルのアンペールの式 ∇ × H = j {\displaystyle \nabla \times {\boldsymbol {H}}={\boldsymbol {j}}} に変位電流を導入する必要があった。修正されたアンペールの式 ∇ × H = ∂ D ∂ t + j {\displaystyle \nabla \times {\boldsymbol {H}}={\partial {\boldsymbol {D}} \over \partial t}+{\boldsymbol {j}}} において、両辺に発散 ∇· を作用させると、左辺はゼロとなるので、 ∇ ⋅ ∂ D ∂ t + ∇ ⋅ j = 0 {\displaystyle \nabla \cdot {\partial {\boldsymbol {D}} \over \partial t}+\nabla \cdot {\boldsymbol {j}}=0} となり、ガウスの式 ∇ ⋅ D = ρ {\displaystyle \nabla \cdot {\boldsymbol {D}}=\rho } を代入することで連続の式が得られる。
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変位電流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:24 UTC 版)
アンペールの法則 r o t H = j {\displaystyle \mathrm {rot} {\boldsymbol {H}}={\boldsymbol {j}}} は d i v j = d i v ( r o t H ) = 0 {\displaystyle \mathrm {div} {\boldsymbol {j}}=\mathrm {div} (\mathrm {rot} {\boldsymbol {H}})=0} を導き、これを満たす電流を定常電流という。連続方程式より定常電流の電荷分布は時間変化しない。非定常電流を含んでいても成り立つのはマクスウェル=アンペールの法則 r o t H = j + ∂ t D {\displaystyle \mathrm {rot} {\boldsymbol {H}}={\boldsymbol {j}}+\partial _{t}{\boldsymbol {D}}} であり、右辺の第二項を変位電流という。このことは、コンデンサーの充電過程で導線の周りにアンペールの法則を適用する際に曲面がコンデンサーの間を通るようにするか否かで磁場が変わってしまうこと からも、点電荷から放出される球対称な電流分布の「赤道」にアンペールの法則を適用する際に “北半球” と “南半球” で磁場が逆になってしまうこと からも示唆される。 注意すべきこととして、非定常電流の場合は「電流がつくる磁場」や「変位電流がつくる磁場」といった表現はそもそも無意味であって、磁場との関係において電流と変位電流は不可分のものであり、ビオ=サヴァールの法則で計算される磁場には変位電流の効果が自動的に織り込まれている。
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