境界潤滑

大車林

境界潤滑

英語 boundary lubrication

平軸受け中をシャフトが回転する場合、回転を開始する瞬間は摩擦が生じるが、回転数が上昇するに伴って摩擦は急減する。そして摩擦がもっとも少なくなる回転数が境界潤滑である。固体摩擦においては金属同士が接しているが、回転数の増大とともに軸は油により浮き上がる。この時点で摩擦力は最小となり、以後は回転数の上昇とともに、摩擦力は直線的に増大する流体潤滑の領域に入る。すなわち、固体と流体潤滑が共存する潤滑状態を境界潤滑という。

参照 流体潤滑

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

メンテナンス用語集

境界潤滑

【英】boundary lubrication

潤滑面の油膜が薄くなり（たとえば表面のあらさ程度以下），油膜を通して局部的に金属接触点が生じているような潤滑状態で，その際の摩擦は，潤滑油の粘度では決まらずに薄い油膜のせん断と金属接触点のせん断の要素に左右される。したがって摩擦の大きさは流体摩擦と乾燥摩擦の中間となり，摩擦係数は，たとえば0.1前後の値である。

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