塩化メチルメチオニンスルホニウムとは? わかりやすく解説

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S-メチルメチオニン

(塩化メチルメチオニンスルホニウム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/25 09:18 UTC 版)

S-メチルメチオニン[1]
識別情報
CAS登録番号 4727-40-6
PubChem 458
KEGG C03172
特性
化学式 C6H15NO2S
モル質量 164.247 g/mol
融点

139 °C, 412 K, 282 °F (分解)

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

S-メチルメチオニン (S-methylmethionine), 塩化メチルメチオニンスルホニウム (MMSC) は、化学式が [(CH3)2S(CH2)2CH(NH2)CO2H]+ で表されるメチオニン誘導体。水溶性の化合物であり、熱に弱い[2]。別名にビタミンUがある。

ビタミンUという名称は、1940年に米国のガーネット・チェニー博士がキャベツの中に抗潰瘍性因子が存在することを発見し、当時不明であったこの成分をビタミンU(Uは潰瘍を意味するulcerの頭文字)と名付けたことに由来する[3]。ただし、ビタミンの定義を満たさないため、現在ではビタミン様物質に分類されている[4]

日本でもMMSCの消化性潰瘍に対する効果が注目され、1959年に本化合物を主成分とする胃腸薬「キャベジンU コーワ」が興和株式会社より発売された[3]

また、欧米では魚介加工品等に対して香りの再現を目的に添加されている。日本においても、香料として使用することができる[5]

脚注

  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 9942.
  2. ^ 五明紀春 (2007年). “食材玉手箱 キャベツの話”. KNU ダイエット. 女子栄養大学 基礎栄養学研究室 「四群点数法」d プロジェクト事務局. 2013年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月2日閲覧。既存出典の提示箇所誤りを訂正・変更した上で再掲。
  3. ^ a b “家庭薬物語 第23回”. ファルマシア 52(03): 246. (2016). 
  4. ^ 「健康食品」の安全性・有効性情報”. hfnet.nibiohn.go.jp. 2021年8月18日閲覧。
  5. ^ (3-アミノ-3-カルボキシプロピル)ジメチルスルホニウム塩化物”. 2021年8月18日閲覧。



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