四人兄弟
『ラーマーヤナ』 コーサラ国アヨーディヤーの都を治めるダシャラタ王が、子を請う馬祠祭を行い、4人の王子を得た。まずカウサリヤー妃から長子ラーマ、次いでカイケーイー妃からバラタ、スミトラー妃から双子のラクシュマナとシャトルグナが誕生した。ダシャラタ王の死後、ラーマとラクシュマナはランカー島に遠征して魔王ラーヴァナを滅ぼし、その間、バラタとシャトルグナが留守を守った。ラーマは帰還後王位につき、彼の治世は1万年に及んだ。
『古事記』上巻~中巻 ウガヤフキアヘズとタマヨリビメの間に、イツセ、イナヒ、ミケヌ、カムヤマトイハレビコの4兄弟が誕生した。次子イナヒは海原に入り、三子ミケヌは常世国に渡った。長子イツセと末子カムヤマトイハレビコが東征の旅に出るが、長子イツセは戦死し、末子カムヤマトイハレビコが日本初代の天皇(=神武)となった。
『日本書紀』巻3神武天皇即位前紀~元年正月 ウカヤフキアヘズとタマヨリヒメの間に、イツセ、イナヒ、ミケイリノ、カムヤマトイハレビコの4兄弟が誕生した。末子カムヤマトイハレビコが15歳で太子(ひつぎのみこ)となった。4兄弟は東征の旅に出るが、長子イツセは戦死し、次子イナヒは海に入り、三子ミケイリノは常世郷に往き、末子カムヤマトイハレビコが神武天皇として、橿原の宮で即位した。
*ウガヤフキアヘズの治世は83万6412年、という説がある→〔伯母(叔母)〕1の『神道集』巻2-6「熊野権現の事」。
『鉢かづき』(御伽草子) 山蔭の三位中将の4人の息子のうち、3人は妻帯していたが、四男の宰相だけが独身だった。宰相は、屋敷の湯殿の火を炊く鉢かづき姫を見そめ彼女と結婚して、四男ながら一族の総領となった。
『名人四人兄弟』(グリム)KHM129 4人兄弟が修業の旅に出、長男は泥棒、次男は天文覗き、三男は狩人、四男は仕立屋になって、4年後に戻る。王女が大蛇にさらわれたので、次男が遠眼鏡で王女の居所を見つけ、4人は船で救出に行く。長男が大蛇から王女を盗み取り、三男が大蛇を射殺し、四男が壊れた船を縫い合わせて、無事帰還する。4人は褒美に王国の半分をもらい、仲良く暮らす。
★4.四人兄弟と父親との関係。
『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー) フョードル・カラマーゾフは、最初の妻との間に長男ドミートリイ(28歳)、2番目の妻との間に次男イワン(24歳)と三男アリョーシャ(20歳)、乞食女との間に私生児スメルジャコフ(24歳)をもうける。スメルジャコフは、父フョードル・カラマーゾフを殴殺した後に縊死する。イワンは、自分が無意識のうちにスメルジャコフをそそのかして殺人を犯させたことを知り、発狂する。ドミートリイは父殺しの犯人と見なされて流刑になる。修道僧であるアリョーシャは、父からも兄たちからも信頼され愛されているが、一家の悲劇をくいとめることはできなかった。
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