唐桟縞とは? わかりやすく解説

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唐桟縞

読み方:トウザンジマ(touzanjima)

細番の諸撚綿糸平織したもの

別名 唐桟(とうざん)


唐棧縞

名称: 唐棧縞
ふりがな とうざんじま
芸能工芸区分 工芸技術
種別 染織
選択年月日 1972.04.10(昭和47.04.10)
選択要件
備考
解説文:  江戸時期長崎貿易によって印度からもたらされ木綿の縞職物を、桟留島【さんとめじま】、奥縞おくじま】と称し江戸時代都市生活愛好することの多かったのである。丁度、綿織物庶民衣料として普及した時代で、舶来縞木綿模したものも多く作られ、これを唐桟とうざん】と呼んだようである。最も盛んに行なわれたのが幕末武蔵川越地方で、川越唐桟かわごえとうざん】(川唐)として流行をみた。
 斉藤家伝承されている唐桟は、明治初年昭憲皇太后殖産所で、千葉県印旛郡白井村出身斉藤茂助伝習し、以来館山において三代にわたり、その技法受け継いでいる。「細番手二子糸」を使用し植物染料染めて平織りにする。赤茶系のタテ縞が多く、「万両」「カツオ」「西川」「乱立」「オランダ」「胡麻」等古典的縞柄を、各種植物染によって製作を行なっているのは貴重である。
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唐桟

(唐桟縞 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/13 05:38 UTC 版)

唐桟(とうざん[1][2][3]、とうさん[4][5])は、綿織物の一種[4]。細手の綿糸を用いた平織[6]、細かな縦縞模様が特徴の一つとされる[2][7]


注釈

  1. ^ 「サントメ縞」は、「桟留縞」のほかに「聖多黙縞」「三止女縞」などの表記も行われた[1]
  2. ^ 綿織物、あるいは木綿と生糸のまぜ織り[13][14]
  3. ^ 「せいらす」「せいらつ」とも[15]。縞柄の絹織物[15]
  4. ^ 「弁柄縞」は、縦糸に絹糸、横糸に木綿糸を用いた織物[16]
  5. ^ コロマンデル海岸が「サントメ」と呼ばれるのは、この地域にポルトガル人がサントメ (São Tomé de Meliapor) という都市を築いたことによる[17]
  6. ^ 『精選版 日本国語大辞典』や『日本大百科全書(ニッポニカ)』は「浅黄色」[6][19]、『デジタル大辞泉』は「浅葱色」と表記する[5]

出典

  1. ^ a b c d e f 唐桟”. 世界大百科事典 第2版. 2023年2月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 角山幸洋. “唐桟”. 日本大百科全書(ニッポニカ). 2023年2月11日閲覧。
  3. ^ a b c d 唐桟”. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. 2023年2月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e 唐桟”. 百科事典マイペディア. 2023年2月11日閲覧。
  5. ^ a b c d サントメ縞”. デジタル大辞泉. 2023年2月11日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i 唐桟”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月11日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h 唐桟”. デジタル大辞泉. 2023年2月11日閲覧。
  8. ^ a b 唐棧縞”. 文化遺産データベース. 2023年2月12日閲覧。
  9. ^ a b c 世界大百科事典内の島渡りの言及”. 2023年2月12日閲覧。
  10. ^ 縞織物・島織物”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月12日閲覧。
  11. ^ ”. 世界大百科事典 第2版. 2023年2月11日閲覧。
  12. ^ a b c 羽田 2017, p. 285.
  13. ^ ジャガタラ織”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月12日閲覧。
  14. ^ ジャガタラ縞”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月12日閲覧。
  15. ^ a b セーラス”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月12日閲覧。
  16. ^ 弁柄縞”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月12日閲覧。
  17. ^ 4. 海外知識の受容(2)暮らしの中の異国”. 江戸時代の日蘭関係. 国立国会図書館. 2022年5月28日閲覧。
  18. ^ a b c d e f 吉村元雄. “”. 日本大百科全書(ニッポニカ). 2023年2月11日閲覧。
  19. ^ a b c d e 角山幸洋. “桟留縞”. 日本大百科全書(ニッポニカ). 2023年2月11日閲覧。
  20. ^ 京桟留”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月11日閲覧。
  21. ^ 尾西織物”. 世界大百科事典 第2版. 2023年2月11日閲覧。
  22. ^ 並木覚. “美濃縞”. 日本大百科全書(ニッポニカ). 2023年2月11日閲覧。
  23. ^ 青梅桟留”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月11日閲覧。
  24. ^ a b c 杉本精宏 2008, p. 60.
  25. ^ a b 播州織”. 西脇市. 2023年2月12日閲覧。
  26. ^ a b 福野縞”. ナント市文化芸術アーカイブ. 南砺市. 2023年2月12日閲覧。
  27. ^ 岩本素白 『東海道品川宿』ウェッジ文庫、2007年、146p頁。 
  28. ^ 唐桟柄”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月12日閲覧。
  29. ^ 奥縞”. 精選版 日本国語大辞典. 2023年2月11日閲覧。
  30. ^ a b 世界大百科事典内の奥島(織物)の言及”. 2023年2月12日閲覧。
  31. ^ 奥縞”. デジタル大辞泉. 2023年2月11日閲覧。
  32. ^ a b 田中均 2001, pp. (397), (400).
  33. ^ a b c d 唐桟織(千葉県無形文化財)”. 南房総花海街道. 館山市経済観光部観光みなと課. 2023年2月11日閲覧。
  34. ^ 唐桟織(千葉県無形文化財)”. 南房総花海街道. 館山市経済観光部観光みなと課. 2023年2月11日閲覧。
  35. ^ 館山唐棧織”. 千葉県教育委員会. 2023年2月11日閲覧。


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