句構造文法とは? わかりやすく解説

句構造文法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 21:42 UTC 版)

句構造文法(くこうぞうぶんぽう、phrase structure grammarPSG)は、句構造規則で定義された文法を指す用語としてノーム・チョムスキーが考案したもので[1]エミール・ポストAxel Thue が研究したかたちの書き換え規則の集まりである(ポスト正準系英語版)。チョムスキー階層文脈依存文法または文脈自由文法のみを指す用語として使うこともある。広義の句構造文法は「構成文法」(constituency grammar) とも呼ばれる。これは句構造文法が構成関係 (constituency relation) に着目したもので、依存関係 (dependency relation) に着目した依存文法と対比されるものだからである。


  1. ^ Chomsky, Noam 1957. Syntactic structures. The Hague/Paris: Mouton.
  2. ^ Matthews, P. (1981), Syntax, Cambridge, UK: Cambridge University Press, p. 71 
  3. ^ Allerton, D. (1979), Essentials of grammatical theory, London: Routledge & Kegan Paul, p. 238 
  4. ^ McCawley, T. (1988), The syntactic phenomena of English, 1, Chicago: The University of Chicago Press, p. 13 
  5. ^ Mel'cuk, I. (1988), Dependency syntax: Theory and practice, Albany: SUNY Press, pp. 12-14 
  6. ^ Borsley, R. (1991), Syntactic theory: A unified approach, London: Edward Arnold, p. 30 
  7. ^ Sag, I.; Wasow, T. (1999), Syntactic theory: A formal introduction, Stanford, CA: CSLI Publications, p. 421 
  8. ^ van Valin, R. (2001), An introduction to syntax, Cambridge, UK: Cambridge University Press, p. 86 
  9. ^ Tesnière, Lucien (1959), Éleménts de syntaxe structurale, Paris: Klincksieck 


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句構造文法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/15 13:46 UTC 版)

終端記号と非終端記号」の記事における「句構造文法」の解説

詳細は「句構造文法」を参照 以下、単に「集合」とあるものは全て有限集合である。この理論では文法一般に記号列を別の記号列に置換できるものとして定義する生成規則集合によって定義される。これらの生成規則は、文字列生成パース使われるそれぞれの生成規則は、置換される記号からなる ヘッド左辺)と、置換する記号からなる ボディ右辺)を持つ。規則は、ヘッドボディ のような形に書く。例えば、規則 z0 → z1 は、z0 を z1 で置き換えることを表す。 1950年代ノーム・チョムスキー によって提案され生成文法古典的な形式では、文法 G は次のように構成される非終端記号集合 N {\displaystyle N} 終端記号(アルファベット) の集合 Σ {\displaystyle \Sigma } 生成規則集合 P {\displaystyle P} 。 P {\displaystyle P} の要素であるそれぞれの規則次のような形をしている: ( Σ ∪ N ) ∗ n ( Σ ∪ N ) ∗ → ( Σ ∪ N ) ∗ {\displaystyle (\Sigma \cup N)^{*}n(\Sigma \cup N)^{*}\rightarrow (\Sigma \cup N)^{*}} ここで n ∈ N {\displaystyle n\in N} ここで ∗ {\displaystyle {}^{*}} は クリーネスター(つまり、0個以上の並び意味する)、 ∪ {\displaystyle \cup } は和集合表し、よって ( Σ ∪ N ) ∗ {\displaystyle (\Sigma \cup N)^{*}} は0個以上の記号並びを表す。つまり、左辺少なくとも1つ非終端記号を含む。右辺が空列の場合は、誤解避けるために Λ {\displaystyle \Lambda } , e {\displaystyle e} , ϵ {\displaystyle \epsilon } のような記号を使うことがある開始記号 s ∈ N {\displaystyle s\in N} 以上からなる4つ組 < N , Σ , P , s> {\displaystyle } として、言語形式的に定義される

※この「句構造文法」の解説は、「終端記号と非終端記号」の解説の一部です。
「句構造文法」を含む「終端記号と非終端記号」の記事については、「終端記号と非終端記号」の概要を参照ください。

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