げんしかく‐へんかん〔‐ヘンクワン〕【原子核変換】
読み方:げんしかくへんかん
⇒核変換
核変換
原子核変換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 22:46 UTC 版)
半減期の短い核種は、どんどん崩壊していき放射能を失っていくが、短時間に多量の放射線を放つため直接的な被曝の危険度が高い。半減期の長い核種は、少しずつしか放射線を放たないので一時的に被曝する放射線量は小さいが、いつまでも放射線を放ちつづけるため長期的な問題を抱えることになる。放射性物質の使用目的や使用方法には依存せず、この問題は常に存在する。 特にかつては、半減期数万年の核種を何万年、何十万年も保管せねばならない事が原子力発電のネックであった。これは古典物理学と化学反応では放射性崩壊には関与できず、放射性物質の半減期を短くしたり、分解する事が一切不可能であるためであり、もし触媒などを用いて放射性崩壊を加速させられるならば、より短期間に放射線のエネルギーが取り出せると期待され、核分裂反応が発見される前の原子力はこの方向で開発が進められたが、このような試みは全て頓挫した。 しかし最近、長半減期物質を分離して、加速器駆動未臨界炉において中性子を照射することにより自然崩壊ではなく、核分裂させて短半減期核種に変換できる見通しが立てられた。これにより500年以下の保管で天然ウラン鉱石以下の放射線に低下させて廃棄/鉛やバリウムとして一般使用が可能になるとして開発がすすめられている。 詳細は「原子核変換」を参照
※この「原子核変換」の解説は、「放射性崩壊」の解説の一部です。
「原子核変換」を含む「放射性崩壊」の記事については、「放射性崩壊」の概要を参照ください。
- 原子核変換のページへのリンク