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南風 (列車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/04/04 14:34 UTC 版)

(ウィークエンドエクスプレス高知 から転送)

南風
2000系気動車による特急「南風」
2000系気動車による特急「南風」
運行鉄道事業者 四国旅客鉄道(JR四国)
土佐くろしお鉄道
列車種別 特急列車
運転区間 岡山駅 - 高知駅中村駅宿毛駅
経由線区 宇野線本四備讃線瀬戸大橋線)・
予讃線土讃線
土佐くろしお鉄道中村線宿毛線
使用車両
(所属区所)
2000系気動車
高松運転所高知運転所
運転開始日 1972年3月15日
備考 2011年3月12日現在

南風(なんぷう)とは、四国旅客鉄道(JR四国)および土佐くろしお鉄道岡山駅 - 高知駅中村駅宿毛駅間を、宇野線本四備讃線瀬戸大橋線)・予讃線土讃線土佐くろしお鉄道中村線宿毛線経由で運行している特急列車である。

また本項では、臨時特急「ウィークエンドエクスプレス高知」とともに、土讃線で運転されていた優等列車の沿革についても記述する。

目次

概要

岡山駅で山陽新幹線と接続し、本州高知県を結ぶ列車である。

特急「南風」は、1972年3月15日に山陽新幹線岡山開業にともなって行われたダイヤ改正により、高松駅 - 中村駅間で運転を開始した。「しおかぜ」とともに、四国初の特急列車であった。宇高連絡船を介して寝台特急「瀬戸」と宇野駅で接続するダイヤを組んでいた。

1988年4月10日本四備讃線が開業したことにより岡山駅発着になり、エル特急に指定された。高松駅発着列車は引き続き残されることになり、この列車は「しまんと」に改称された。1989年3月に新型気動車を投入してスピードアップを図り、1997年には土佐くろしお鉄道宿毛線への乗り入れを開始した。

「南風」の名称は、1950年10月1日高松桟橋駅 - 須崎駅間の準急列車に四国鉄道管理局が「南風」と名付けたのが最初で、公募により決定された。1965年10月に急行列車化されたが1968年10月に「あしずり」に統合され、「南風」の名称は、1972年3月まで別府駅 - 宮崎駅・西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)・鹿屋駅間の急行列車で使用されていた。

運行概況

2012年3月17日現在、岡山駅 - 高知駅間に9往復、岡山駅 - 中村駅間に3往復、岡山駅 - 宿毛駅間に2往復の計14往復運転されている。列車番号は30D+号数。

2往復が岡山駅 - 宇多津駅間で特急「うずしお」と、3往復が宇多津駅 - 高知駅間で特急「しまんと」とそれぞれ併結運転を行う。併結時の原則として、「南風」が編成の高知側に連結されるため、「うずしお」を併結する時は上り基準で「うずしお」が先に宇多津駅に入り、「南風」が駅手前で信号待ちを行う。「しまんと」を併結する時は下り基準で「南風」が先に宇多津駅に入り、「しまんと」が駅手前で信号待ちを行う。

岡山駅 - 宿毛駅間の所要時間は最速で約4時間40分で、走行距離の約318kmはJR四国の車両で運行する特急列車としては最長である。

停車駅

岡山駅 - 児島駅 - (宇多津駅) - 丸亀駅 - 多度津駅 - 善通寺駅 - 琴平駅 - 阿波池田駅 - 大歩危駅 - (大杉駅) - 土佐山田駅 - 後免駅 - 高知駅 - (旭駅) - (朝倉駅) - 伊野駅 - 佐川駅 - 須崎駅 - 土佐久礼駅 - 窪川駅 - 土佐佐賀駅 - 土佐入野駅 - (古津賀駅) - 中村駅 - 平田駅 - 宿毛駅

  • ( )は一部列車のみ停車。
    • 宇多津駅は単独運転する列車の一部のみ通過。
    • 大杉駅は基本的に日中時間帯の列車は通過。
    • 旭駅・朝倉駅は1・12・20号のみ通過。
    • 古津賀駅は28号のみ停車。

使用車両・編成

2011年3月12日現在の編成図
南風
← 宿毛・中村・高知
岡山 →
1 2 3
G
1 2 3 4
G
1 2 3
  • 全車禁煙
  • 編成および座席種別は変更する場合がある。
凡例
G=グリーン車座席指定席
指=普通車座席指定席
自=普通車自由席

JR四国の高知運転所高松運転所に所属する2000系気動車(量産車)を使用している。基本的に2 - 4両編成だが、金曜日・土曜日・休日は編成が変更される列車がある。また、多客期には「しまんと」を併結せずに単独運転となる列車があり、この場合は高松駅 - 多度津駅間に接続列車として臨時「しまんと」が運転される。

高松所属車はグリーン車を連結しない2往復に充当されるが、N2000系の一部が運用される場合もある。かつては8・9号がN2000系の3両編成で運転されていたが、2011年3月のダイヤ改正で「うずしお」の1往復と運用が入れ替わり、「南風」の基本編成は2000系量産車に統一されている。

4往復はアンパンマン列車として運転され、1号車の指定席が「アンパンマンシート」になる。なお、「南風」で使用されるアンパンマン列車には、JR四国所属のグリーン(2・3・24・25号、3両編成)と、土佐くろしお鉄道所属のオレンジ(6・7・18・19号、4両編成)の2種類がある。

なお、善通寺駅・大歩危駅・土佐上川口駅では、駅ホームの長さが不足するためドアカットが行われる場合がある。「しまんと」を併結する列車では、これらに加えて大歩危駅・大杉駅でもドアカットが行われる場合がある。

過去の使用車両

利用状況

当列車が岡山駅発着となってから、競合が想定される交通機関には以下のような環境の変化があった。

JR四国では高速道路の延伸への対抗として、吉野川を縫うように進みカーブが多い土讃線での高速化のため、振り子式の2000系気動車を導入し、1991年までに「南風」全列車の置き換えを完了した。

1998年(平成10年)に土讃線で発生した路盤崩落で約3か月間不通になったことで乗用車高速バスに一部の利用者が流れた[要出典]

高知 - 京阪神間だけでもJRバスグループのJR四国バス西日本JRバス土佐電気鉄道高知県交通阪急バス神姫バス京阪バスの運行する高速バスが合計26往復(2007年5月現在)運行されており、これらとシェアを争う形になっている。「南風」の利用者数は高知道開通前に比べると減少しており、同じく岡山発着の予讃線特急「しおかぜ」と比べると利用者は4割程度となっている[要出典]

その対策として、2000系車両にアンパンマンキャラクターを描いた「アンパンマン列車」を運行したり、京阪神方面の利用回復を狙った「阪神往復フリーきっぷ」などの特別企画乗車券の発売、岡山駅での新幹線接続の改善などをおこなった。2000年と2005年の大阪府と高知県の間の旅客輸送シェアを比較した調査においては、鉄道はこの両年でほぼ同じ比率となっている[1]

高知 - 岡山間には所要時間が互角で、料金はほぼ半額の高速バス龍馬エクスプレスも運行されている。これに対して、JR四国は高速バスとほぼ同額で利用できる往復割引のトクトクきっぷを発売して対抗している。

ウィークエンドエクスプレス高知

金曜・土曜のみ運転する臨時列車として「ウィークエンドエクスプレス高知」が、高知駅→土佐山田駅間、土佐山田駅間→須崎駅間でそれぞれ1本ずつ運転されていた。高知発土佐山田行きの走行距離は15.3kmで、博多南線を除くJRグループの特急列車としては最短となっている[2]

2006年12月から運転を開始し、当初から金曜日・土曜日のみ運転されていた。同年8月25日に起こった福岡海の中道大橋飲酒運転事故飲酒運転が社会的な問題になった中、忘年会シーズンに合わせて土佐山田行き、須崎行きとも本来の最終列車の後に運行された。利用客からはおおむね好評であったため、2007年3月1日からは日曜・休日をのぞく毎日運転の臨時列車「ホームエクスプレス高知」として運行された。

この列車は2008年3月14日まで運行されたが、同年3月15日からは名前を「ウィークエンドエクスプレス高知」に戻し、運転日も最初の金曜・土曜のみとなった。2009年3月14日のダイヤ改正に伴い廃止された。

なお「ホームエクスプレス高知」時代は土佐山田駅で、土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)の臨時普通列車「ホームライナーあき」と接続していたが、「ウィークエンドエクスプレス高知」に変更したのと同時に廃止された。

車両は「しまんと」9号として高知駅まで運行されるN2000系気動車3両編成を充当しており、全車自由席の設定で、ヘッドマークは「臨時」となっていた。

停車駅

土佐山田駅 - 後免駅 - 高知駅 → 旭駅 → 朝倉駅 → 伊野駅 → 佐川駅 → 多ノ郷駅 → 須崎駅




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  1. ^ 地方空港の活性化に関する研究 〜 最近の地方空港の現況について (PDF) - 運輸政策研究機構運輸政策研究所 p.6
  2. ^ 毎日運転の特急列車の最短は、徳島駅 - 阿南駅間の「ホームエクスプレス阿南」の24.5km。
  3. ^ 平成23年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2010年12月17日
  4. ^ 平成24年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2011年12月16日


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