前田吐実男とは? わかりやすく解説

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前田吐実男

前田吐実男の俳句

いちじくよ人間やめて何をする
いつまでも若いつもりの亀が鳴く
かげろうに妻奪われて急ぐなり
どうしても花盗人のついてくる
ひぐらしが鳴くから石が痛みだす
ぼろ屑のように眠りて大旦
ものを言って春一番に吹き飛ばされ
人傷つけることばかり言う冬の鵙
内ももの刺青みたり夕桜
刈田の烏死んで無罪放免さる
大型連休とや万年床から首出して
差出し人へ手紙が届く四月馬鹿
後から大かまきりに飛びつかれ
暫は馬の耳なり十二月
暮六つには寺におります蟇
死ぬ死ぬという奴死なぬ夕桜
生きている限りくそ爺蠅生る
節分や市役所で押す三文判
蒲団干すついでに死神も干す
蚕豆を買ってもらえぬ夕べかな
蟬しぐれ家出するには今がよし
蟬穴は大量破壊兵器庫なり
裏山が伐られ梟の旅はじまる
踏切は男の臭いがして晩夏
雨月なれば豆買いにゆく僧のおり
鰯雲鯨が食べてしまいけり
 




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