先土器時代とは? わかりやすく解説

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日本列島の旧石器時代

(先土器時代 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 06:46 UTC 版)

日本列島の旧石器時代(にほんれっとうのきゅうせっきじだい)は、人類が日本列島へ移住してきた時に始まり、終わりは1万6500年前とされ、ヨーロッパ考古学時代区分の後期旧石器時代におおむね相当する。無土器時代先土器時代岩宿時代(いわじゅくじだい)[1]とも呼称される。


注釈

  1. ^ 西暦1950年を起点として14,920-16,520年前という意味。
  2. ^ 日本列島では、後期旧石器時代を遡る確実な人類化石は知られていない。しかし、最終氷期以前に渡来したと見られる哺乳動物の化石は野尻湖底遺跡はじめ各地から報告されており、そうした動物を追って大陸の旧石器人(原人段階の人類)が日本列島へ移動してきた可能性が唱えられている。
  3. ^ 野尻湖で狩りが行われた決定的な証拠はまた発見されていないが、骨製品がその可能性を示唆している。ちなみに、ゾウ1頭の肉で50人の集団が45日分のカロリーを確保できたと推定されている[9]
  4. ^ 約11万年前には気候が涼しくなり始めた。[9]
  5. ^ 1962年4月日本考古学協会第28回総会で丹生遺跡の予備調査に関する研究発表が二本も出るという異常事態が生じた。結局、古代学協会が発掘調査を担当することになった。1962年から1967年にかけて6次に及ぶ発掘調査が行われた。しかし、礫器の本来の包含層が突き止められず、丹生の前期旧石器問題は宙に浮くかたちとなった。[13]
  6. ^ ロシア極東からシベリアへと系統が辿れる北方系の細石刃石器群。
  7. ^ 不定形の柱状の素材を細石刃石核原形として細石刃を剥離する技術である。この出自は明らかでないが、列島の南から広がっているようにみえるため、朝鮮半島や中国に系譜が追える[要出典]
  8. ^ 長和町下諏訪町の間にある。
  9. ^ 火を起こしたことによる細かい炭化物の粒子も検出される[25]
  10. ^ 1986年3月31日の朝刊各紙一面で報じられた。日本最古の木片ということになる。
  11. ^ 1986年2月16日『サンケイ新聞』15日午後1時一般市民を対象にした大阪府教育委員会の現地説明会行われる。日本最古の住居跡
  12. ^ 考古学では慣例上「落とし穴」を「陥し穴」と書くことが多い[32]

出典

  1. ^ 「岩宿時代に関する疑問に答えます」 岩宿博物館
  2. ^ a b c 堤 2009, pp. 68–71.
  3. ^ 谷口 2000, p. 22.
  4. ^ 日本経済新聞. “島根・出雲の砂原遺跡の石器、「日本最古」に再修正”. 日本経済新聞社. 2022年5月29日閲覧。
  5. ^ a b 堤 2009, pp. 12–15.
  6. ^ a b 堤 2020b.
  7. ^ 「東北アジアと日本の旧石器文化」小畑弘己 『日本の考古学』奈良文化財研究所編 2007年
  8. ^ 高原山遺跡で原石加工 「日本人どこから?」に一石 Asahi.com 2007年4月14日
  9. ^ a b c 趙哲斉 「ゾウがいた上町の海」(大阪市文化財協会 『大坂遺跡 -出土品・遺構はかたるなにわ発掘物語』 創元社 2008年 p.19)
  10. ^ 「更新世と完新世の植物」辻誠一郎 『日本の考古学』奈良文化財研究所編 学生社 2007年
  11. ^ 新村, 出『広辞苑』(五)岩波書店、1998年11月11日、1333頁。ISBN 4000801120 
  12. ^ 竹田 2022, pp. 27–28.
  13. ^ 松藤和人著 『日本列島人類史の起源 -「旧石器の狩人」たちの挑戦と葛藤-』 雄山閣 2014年 p.46
  14. ^ 竹佐中原遺跡「5万〜3万年前」 後期旧石器時代より古く 信濃毎日新聞 2010年5月20日
  15. ^ 日本列島の旧石器時代遺跡(日本旧石器学会、2021年4月23日閲覧)
  16. ^ はじめに:旧石器時代の自然や人の暮らし(国土交通省北海道開発局、2021年5月4日閲覧)
  17. ^ 平成28年(2016年)度 第49回遺跡発掘調査報告会 発表遺跡
  18. ^ 2010年7月27日 奈文研飛鳥 資料館で企画展 出土品語る、旧石器時代 - MSN産経ニュース
  19. ^ 日本列島における細石刃石器群の起源”. 全国遺跡報告総覧. 2021年6月2日閲覧。
  20. ^ 「後期旧石器時代の地域色」堤隆 『日本の考古学』奈良文化財研究所編集 学生社 2007年
  21. ^ 「日本列島の旧石器時代」松藤和人『日本史講座第1巻』歴史学研究会・日本史研究会編集 東京大学出版社 2004年
  22. ^ 2009年2月27日産経ニュース
  23. ^ 2009年2月とちぎテレビニュース
  24. ^ とちぎテレビ動画ニュース
  25. ^ a b c d 堤 2009, pp. 28–29.
  26. ^ a b c 安蒜 1997, pp. 347–349.
  27. ^ a b c 堤 2009, pp. 52–53.
  28. ^ a b 安蒜 2010, pp. 1–8.
  29. ^ 生涯学習課文化財班 (2019年7月2日). “環状ブロック群とは”. 酒々井町. 2022年6月20日閲覧。
  30. ^ a b 堤 2009, pp. 64–67.
  31. ^ a b 三島市教育推進部郷土資料館 2011.
  32. ^ a b c d 堤 2009, pp. 56–59.
  33. ^ 4.田名向原遺跡(史跡田名向原遺跡公園)”. 相模原市教育委員会 (2021年5月29日). 2022年2月15日閲覧。
  34. ^ a b 吉田 1998, pp. 94–95.
  35. ^ 栗原 & 御堂島 2010, pp. 69–75.
  36. ^ 竹田 2022, p. 94.
  37. ^ a b c 竹田 2022, pp. 94–95.
  38. ^ 「基層としての木の文化」森浩一『日本の古代4』中公文庫 1996年
  39. ^ 「更新世から縄文・弥生期にかけての日本人の変遷に関する総合的研究」研究班. “山下町第一洞穴人と縄文人の形態比較”. 国立科学博物館. 2021年11月13日閲覧。
  40. ^ a b 平成17年度〜平成21年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究(S))による研究「更新世から縄文・弥生期にかけての日本人の変遷に関する総合的研究 」日本人形成過程のシナリオまとめ2010年5月
  41. ^ a b 『科学』岩波書店、2010年4月号
  42. ^ a b c d 小田静夫「下地原洞穴と沖縄の旧石器遺跡について」『南島考古』第30号、沖縄考古学会、2011年5月、1-18頁。 
  43. ^ 新城俊昭『教養講座 琉球・沖縄史』東洋企画、p. 12
  44. ^ 小田静夫「ピンザアブ洞穴と南琉球の旧石器文化」『南島考古』第29号、沖縄考古学会、2010年6月、1-20頁。 
  45. ^ 直接分析で国内最古の人骨 沖縄・石垣島の洞穴で出土 2010年2月4日 共同通信
  46. ^ 石垣島で2万年前の人骨発見=直接年代測定で国内最古-日本人の起源解明に期待 2010年2月4日 時事通信
  47. ^ 小田静夫「カダ原洞穴とその調査史 -伊江島から始まった沖縄の旧石器文化研究-」『南島考古』第26号、沖縄考古学会、2007年3月、37-48頁。 
  48. ^ 伊江島ゴヘズ洞穴遺跡 (いえじまごへずどうけついせき)”. 琉球新報デジタル. 2021年11月13日閲覧。
  49. ^ 崎谷満『DNA・考古・言語の学際研究が示す新・日本列島史 日本人集団・日本語の成立史』(勉誠出版 2009年)



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