住之江競艇場とは?

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住之江競艇場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2009/12/30 02:04 UTC 版)

住之江競艇場
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施設
所在地 大阪府大阪市住之江区泉一丁目1番71号
開場 1956年(昭和31年)6月19日
施行者 大阪府都市競艇組合・箕面市
コース
水面 人工
水質 淡水
モーター 減音(ヤマト301型・大型吸気サイレンサー)
場外発売場
ボートピア梅田(大阪市北区)
ボートピア神戸新開地(神戸市兵庫区)
ボートピア姫路(兵庫県姫路市)
ミニボートピア洲本(兵庫県洲本市)
ミニボートピア滝野(兵庫県加東市)
  

住之江競艇場(すみのえきょうていじょう)は、大阪府大阪市住之江区にある競艇場である。対岸は新なにわ筋で、これを挟んで向かい側 (東側) に大阪護国神社および住之江公園がある。

目次

概要

狭山競走場が前身であるが、経営難や水面として利用していた狭山池の干ばつが要因となり1956年昭和31年)4月10日をもって狭山競走場が閉鎖されると、後を引き継いで開設され、1956年(昭和31年)6月19日に初開催された。

住之江競艇場の所在地である大阪市は現在主催しておらず、大阪府都市競艇組合堺市岸和田市豊中市東大阪市池田市吹田市泉大津市高槻市貝塚市守口市枚方市茨木市八尾市泉佐野市富田林市寝屋川市の16市で構成する一部事務組合)と箕面市とが主催施行者として別々に開催している。各種施設を保有・運営するのは住之江興業株式会社(南海電鉄グループ・当競艇場で行われるレースにラピートカップ、サザンカップがあるが、共に南海本線を運行する特急列車の愛称)。

この競艇場のみ、エンジンの取付けにおいてバック、トランサムのライナー調整[1]が可能となっている。ライナーの調整有無および調整厚さは、チルト角・部品交換状況などと同じく、事前に発表される。チルト角調整範囲は-0.5から1.5度。

尼崎競艇場とは原則として開催日程が重複しない(年末年始や荒天中止の順延分を除く)。場所が隣接しているため客の奪い合いになるうえ、ボートピア神戸新開地及びボートピア梅田で住之江と尼崎を併売(他場でGIやSGが開催されると三場の併売になり、ファンが混乱するため)していることなどが挙げられる。常に多くの競艇ファンで賑わっていることから「競艇のメッカ」の異名を持つ。2008年度の勝舟投票券の売上高は蒲郡競艇場に次いで2位。

2000年平成12年)10月13日より日本の公営競技史上初の三連勝式投票券が発売された。[2][3]

施設概要

住之江競艇場には大型映像装置として「ボートくん」(パナソニックアストロビジョン)が設置されている。これは2006年に東京競馬場「新ターフビジョン」(三菱電機オーロラビジョン)に記録を更新されるまで、「世界最大の大型映像装置」としてギネスブックにも登録されていた。レース実況に加え、二連勝複式・二連勝単式・三連勝複式・三連勝単式等の各種勝舟投票券オッズも表示され、更に選手への応援メール等も表示可能。この「ボートくん」は2004年3月に完成した。それまでは向正面の電光掲示で競走成績および2連勝単式勝舟投票券のオッズと配当金しか表示できず、2連勝単式以外の賭式オッズは大型映像装置(2面)を使わなければならなかった。「ボートくん」設置後は各種勝舟投票券賭式のオッズが自由に表示できる他、レース開催中は複数のカメラでレースの進行状況がつかめるように設計されている。当然、SG競走の場外発売時は当地の実況やオッズも表示している。映像装置の上には国旗、主催施行者(大阪府都市競艇組合、または箕面市)の旗、大阪府モーターボート競走会旗を掲揚するポールが3本設置されている。面積は667.09m²でテレビサイズに直すと2399型にも及ぶ為に大画面がレースをより一層、盛り上げる。右下にはPanasonicのロゴが記されている。

実況放送は、市岡学が務めている。目の前で繰り広げられる競走の一挙一動を過不足なく、沈着冷静にファンに伝えるアナウンス技量は非常に評価が高い。

また、レース開始を告げるCGアニメーションのクオリティが非常に高い。SGGI競走では開催ごとにその競走にちなんだ特別製のものが用意されるほか、一般競走を含めた優勝戦には出場選手の艇番、氏名、顔写真が盛り込まれて放映される。2006年賞金王決定戦最終日第12競走においては、出場選手6名が意気込みを語る出場者インタビューの肉声までもが収録されており、艇界最高のレースがこれから始まる、という観客の高揚感を一層盛り上げた。

締切り前には「ジャンピーラブ」という音楽が流れる(住之江競艇場HPからダウンロード可能)。癒し系のメロディで日本レジャーチャンネル (JLC) の住之江競艇場単独放送時にもこの曲が流されており、親しまれている。

スタンド最前列で観戦していると、6コース進入艇から水しぶきが飛んでくるほど水面との距離が近い。以前はSG競走の優勝者を祝うビクトリーファイヤークラッカーが打ち上がっていたが、周辺の住民から騒音等の苦情が寄せられたため、現在は行なわれていない。全てのレースにおいて先頭艇が決勝線に入線する際、発着板の後にある6方向の水上垂直発射装置が水を噴出する。

その他、場内の飲食施設が充実している。立食形式ではあるがすし屋も存在する。ほとんどの売店に鉄板があり、お好み焼き、タコ焼きは勿論のこと、もち(当たりもち)、ウインナー、洋食焼きなど、安価で食べられる。場内1マーク付近にある売店のホルモンが名物で、長い行列が出来ている事もある。ホルモンが無い時はイカゲソの串焼きを売っているが、こちらにもファンは多い。

マスコットはイルカの「ジャンピー」。枠色と同色の6頭で構成(それにちなんで「ダイスポジャンピーカップ」が行なわれている)。警備会社ヤマトによる「アクアコンシェルジュ」と呼ばれる警備及び接客スタッフがいる。2007年12月、南海電鉄の車両1編成にラッピング広告を施している。

コース概要

水質は工業用水を利用した淡水。曳き波が残りやすい水面であり、選手からは「ゴツゴツとして乗りづらい」という感想が良く聞かれる。また、インコースが非常に強い水面である。外側艇の選手がツケマイで攻めようとして、内側艇の反発に遭い対岸のフェンス近くまで飛ばされることを、ファンは1マークの向こう側にある神社をもじって「護国神社参り」と揶揄する。

1995年(平成7年)8月13日からフライング警報装置 (FKS) が使われていたが、2003年(平成15年)3月2日をもって廃止された。

主要開催競走

企業杯(GIII)として、「アサヒビールカップ」が行なわれている。

新鋭リーグ戦は「飛龍賞競走」(サンケイスポーツ後援)と「ダイナミック敢闘旗」(スポーツ報知後援)が隔年で行なわれている。女子リーグ戦の名称は「モーターボートレディスカップ」。また、オール女子戦(格付けは一般戦)として、「ダイスポアクアクイーンカップ」が毎年行われている。

正月は「全大阪王将戦」、ゴールデンウィークには「ラピートカップ」、お盆には「大阪ダービー摂河泉競走」が行なわれている。この3競走は住之江をホームとする大阪支部所属選手が一堂に会し、見応えのある競走である。「オール大阪」と呼ばれる事もある。また一般競走においても、季節にふさわしいサブタイトルを付けて開催している。

例年、2月頃に周年記念 (GI) として「太閤賞」が行われ、さらに例年10月頃に「高松宮記念特別競走」が行われている。

GI「競艇名人戦競走」の第1回は住之江で開催された。[4]なお、全国発売される競走(全SG競走、GI「新鋭王座決定戦競走」、「JAL女子王座決定戦競走」、「競艇名人戦競走」)のうち、「JAL女子王座決定戦競走」だけは一度も開催されていない。

過去のSG開催実績

賞金王決定戦競走
年度・施行回 賞金王シリーズ戦 賞金王決定戦
優勝者 登番 出身 優勝者 登番 出身
1986・第1回 1986-1987・一般戦
1988-1990・GII
1991-1996・GI
彦坂郁雄 1515 千葉
1987・第2回 安岐真人 1864 香川
1988・第3回 野中和夫 2291 大阪
1989・第4回 福永達夫 2205 山口
1990・第5回 高山秀則 2672 宮崎
1992・第7回 野中和夫 2291 大阪
1993・第8回 野中和夫 2291 大阪
1994・第9回 中道善博 2096 徳島
1995・第10回 植木通彦 3285 福岡
1997・第12回 小畑実成 3233 岡山 服部幸男 3422 静岡
1998・第13回 中道善博 2096 徳島 太田和美 3557 大阪
1999・第14回 長岡茂一 3227 東京 松井繁 3415 大阪
2001・第16回 濱野谷憲吾 3590 東京 田中信一郎 3556 大阪
2002・第17回 太田和美 3557 大阪 植木通彦 3285 福岡
2003・第18回 市川哲也 3499 広島 田中信一郎 3556 大阪
2004・第19回 太田和美 3557 大阪 田中信一郎 3556 大阪
2005・第20回 池田浩二 3941 愛知 辻栄蔵 3719 広島
2006・第21回 赤岩善生 3946 愛知 松井繁 3415 大阪
2008・第23回 田中信一郎 3556 大阪 井口佳典 4024 三重
2009・第24回 井口佳典 4024 三重 松井繁 3415 大阪
笹川賞競走全日本選手権競走
年度・施行回 笹川賞競走
優勝者 登番 出身
1973・第19回 井上弘 1531 群馬
1974・第1回 野中和夫 2291 大阪
1976・第3回 野中和夫 2291 大阪
1977・第4回 加藤峻二 1485 埼玉
1978・第5回 彦坂郁雄 1515 千葉
1979・第6回 中道善博 2096 徳島
1980・第7回 中道善博 2096 徳島
1981・第8回 貴田宏一 976 岡山
1982・第9回 常松拓支 1686 大阪
1983・第10回 彦坂郁雄 1515 千葉
1985・第12回 井上利明 1962 大阪
1986・第13回 新田宣夫 2401 愛媛
1988・第15回 安岐真人 1864 香川
1990・第17回 野中和夫 2291 大阪
1991・第18回 野中和夫 2291 大阪
1992・第19回 中道善博 2096 徳島
2007・第34回 瓜生正義 3783 福岡
年度・施行回 全日本選手権競走
優勝者 登番 出身
1961・第8回 倉田栄一 318 三重
1963・第10回 歌谷博 284 香川
1965・第12回 長瀬忠義 1284 広島
1966・第13回 芹田信吉 1126 福岡
1969・第16回 早川行男 1264 静岡
1970・第17回 中野信次 268 福岡
1971・第18回 鈴木一義 1303 東京
1972・第19回 金子安雄 1435 埼玉
1973・第20回 北原友次 1481 岡山
1974・第21回 野中和夫 2291 大阪
1975・第22回 林通 2260 岡山
1978・第25回 松田慎司 2444 広島
1984・第31回 半田幸男 2606 広島
1989・第36回 瀬古修 1950 三重
その他
年度 競走名 優勝者 登番 出身
1962 第8回モーターボート記念競走 芹田信吉 1126 福岡
1967 第2回鳳凰賞競走 竹内虎次 899 岡山
1968 第3回鳳凰賞競走 石川洋 1199 愛知
1970 第5回鳳凰賞競走 加藤峻二 1485 埼玉
1976 第11回鳳凰賞競走 常松拓支 1686 大阪
1991 第1回グランドチャンピオン決定戦競走 西田靖 3072 神奈川
1993 第3回グランドチャンピオン決定戦競走 安岐真人 1864 香川
1994 第4回グランドチャンピオン決定戦競走 三角哲男 3256 千葉
1996 第1回オーシャンカップ競走 野中和夫 2291 大阪
1997 第32回総理大臣杯競走 西島義則 3024 広島
2000 第3回競艇王チャレンジカップ競走 濱野谷憲吾 3590 東京

1969年以降は毎年SG競走を開催(1988年4月にグレード制が導入される前のSGに相当する競走を含む)しているほか、「賞金王決定戦競走」の開催回数も全国最多[5]である。

SG競走の開催回数は2007年に60回を記録し、2位の平和島競艇場(30回)を抑えて最多記録である。SG競走のうち、「笹川賞競走」「グランドチャンピオン決定戦競走」「オーシャンカップ競走」「賞金王決定戦競走」の第1回はいずれも住之江で開催された。また「賞金王シリーズ戦」を含む全てのSG競走が最低1回以上開催された。これは全国で住之江だけである。

今後のSG開催予定
  • 第24回賞金王決定戦競走 2009年12月18日~23日
  • 第25回賞金王決定戦競走 2010年12月18日~23日

ナイター開催

2006年(平成18年)7月8日よりナイター競走住之江シティーナイター」を開催している(尚、この名前は一般公募で決まった)。[6] [7]

なお、このナイター競走の実施に伴い、2006年(平成18年)3月6日開催分(ブルースターカップ)より減音型モーターが導入された。

250px住之江シティーナイター 全景

住之江競艇場におけるナイター競走の概要は以下のとおり。

  • 開場 : 月曜日~土曜日(祝日含む。以下同じ)14:00、日曜日13:00
  • 第1競走発走時刻 : 月曜日~土曜日14:58、日曜日13:58
  • 第12競走(最終)発走時刻 : 月曜日~土曜日20:25、日曜日19:25[8]
  • ナイター開催時は北入場門を利用できない。[9]
  • 2009年は5月26日よりナイター開催が行なわれる。
  • 2008年まで住之江でのナイターSG開催実績は無かったが2009年の12月に開催した賞金王決定戦の最終日が初ナイターSGと成った[10]

公開FMアクアライブステーション

住之江競艇場内では、本場開催日の第1レーススタート展示~第12レース終了直後まで、ミニFM放送を実施している(86.7MHz)。パーソナリティーは主に内田和男の主宰するメディアターナーの所属アナウンサーやキャスターが、解説は元競艇選手が務めている。スタジオはイベントホール横のスペースで公開されており、解説者の1人は1マーク側のスタジオで展示航走の気配診断を行う。レースの予想および回顧のほか、優勝戦やドリーム戦など事前に公開選手インタビューが行われたときの録音再生や、直前のピット情報などが放送されている。また不定期に、第6レース発売中「選手ふれあいコーナー」と題し、大阪支部所属の現役選手をゲストに招いて数分間のトークショーを行うことがある。ゲストの選手はトークショー終了後、サイン会やファンとの写真撮影会を行うことになっている。

FMラジオの貸し出しは行っていないが、場内に数ヶ所設置されているスピーカーの前で放送を聴くことが可能。またテレドームでも聴取可能なほか、住之江競艇のインターネットライブでもこのFM放送が流れている。

2008年3月までは、非公開のスタジオから「FM住之江」の名で放送されており、パーソナリティーは上方落語家アナウンサー、解説は元競艇選手で行われており、後半戦は関西スポーツ新聞記者も解説に加わった。また、予選日の後半レースや準優勝戦には当該競走出走選手の中から一人を選んでのインタビュー(収録は当日の朝)があった。また、SGやGI競走では喜多條忠などの特別ゲストが招かれることがあった。



  • 公開FMアクアライブステーション
    • 主なゲスト解説者
      • 井上利明
      • 泥谷重次
      • 佃信雄
      • 桂春若
    • 主なパーソナリティー
      • 内田和男
      • 工藤浩伸
      • 鹿島俊昭
      • 濱野智紗都
      • 荒田美希

大阪支部

競艇のメッカとして一際、多くのファンで賑わう住之江競艇場をホーム水面とする大阪支部は、古くから数々の名選手を輩出し、名実ともに競艇の歴史を支えて来た。昭和期には「インの鬼」の常松拓支や「浪速のドン」の長嶺豊らが活躍する中で、一際、輝かしい実績を挙げたのが「モンスター」の野中和夫 (前モーターボート選手会会長) である。

平成期に入っても、その強さは更に増して新たに「王者」の松井繁を筆頭に「怪物くん」の太田和美、「Mr.賞金王男」の田中信一郎そして「快速王子」の湯川浩司らのタイトルホルダーを輩出し、野中と田中は過去3度、松井は2度、太田は1度の賞金王決定戦優勝経験がある。さらにその下の世代も石野貴之などの逸材が切磋琢磨しており、今後も競艇界をリードしてゆく支部であることは必至である。

場外発売場

アクセス

大阪市営地下鉄四つ橋線ニュートラム南港ポートタウン線住之江公園駅北出口すぐ
駅から競艇場まで雨に濡れずに行ける。

脚注

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  1. ^ 一般的にトランサムにライナーを入れると伸び足が付き、バックに入れるとマイ足がつく。
  2. ^ 記念すべき最初の3連単発売レースとなった2000年10月13日第1競走の3連単払戻金は1,560円、3連単における初の万舟券は同日第8競走の15,550円であった。
  3. ^ 現在は、ばんえい競馬を除く全ての公営競技が三連勝式投票券を導入している。
  4. ^ 第2回・第3回・第5回も開催。住之江競艇場で「競艇名人戦」を開催する際、ピットアウト時のファンファーレはかつて使用された曲が使用される。
  5. ^ 1991年2000年平和島競艇場)・1996年戸田競艇場)・2007年福岡競艇場)を除き、すべて住之江で開催されている。
  6. ^ 競艇としては桐生競艇場蒲郡競艇場若松競艇場に次いで全国4場目、全ての公営競技場を通じて通算16場目。2006年7月7日に竣工・点灯式を行い、開催は翌日の7月8日から実施された。
  7. ^ 2006年は7月8日から10月10日まで、2007年は6月6日から10月28日まで、2008年はは5月10日から10月30日までがナイター開催となった。
  8. ^ 2006年および2007年は土曜・祝日のスケジュールが日曜同様1時間繰り上がっていたが、2008年からは平日同様のスケジュールでレースが進行する運びとなった。
  9. ^ 理由は駐車場に近いことから、レース終了後に周辺道路が渋滞するため。
  10. ^ 理由は途中から降り出した雨によって周りが暗くなった為の配慮。

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