京阪3000系電車 (初代)とは? わかりやすく解説

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京阪3000系電車 (初代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/30 10:37 UTC 版)

京阪3000系電車(けいはん3000けいでんしゃ)は、かつて京阪電気鉄道が保有していた特急形車両である。2008年(平成20年)にデビューした2代目3000系と区別するため、「旧3000系」や「初代3000系」、「3000系特急車[1]」と呼ばれる。


注釈

  1. ^ 通常運用時には3+3の6両編成2本として運用。
  2. ^ のちに第2次車以降に合わせてHRD-1D電気指令式ブレーキに改修されている。
  3. ^ 通常運用時には3+4の7両編成2本として運用。
  4. ^ これは一説には灰皿代わりにする客が後を絶たなかったためといわれている。
  5. ^ 通常運用時には3+4の7両編成2本と3+3の6両編成3本として運用。
  6. ^ ただし、その後も年末年始などに運行される臨時特急では1900系が昇圧前まで長らく充当された。特に1973年(昭和48年)の祇園祭大文字五山送り火実施時、および同年末から1974年(昭和49年)正月にかけての年末年始に運行された臨時特急では、当時残存していた格下げ改造未施行の同系列が総動員され、特急と臨時特急のほぼ全列車が2扉クロスシート車として運行されたことが知られている。
  7. ^ 補助いす装置の設置に伴い取り外された保護柵は、一部が寝屋川工場のガードレールに転用された。
  8. ^ 3606・3608・3610・3612。下2桁が同番の編成に組み込み。
  9. ^ 1983年(昭和58年)に実施された京阪線の架線電圧昇圧までは、編成両数は7両が上限となっていた。また、4両編成を2本組み合わせた8両編成での運用実績は存在しない。
  10. ^ 8552・8554・8564・8566・8568。車両番号は組み込み先編成番号の下2桁を加算した番号となっている。
  11. ^ 3502・3504・3506・3508・3512・3514の6両。
  12. ^ 8000系にそろえて行われたこの改造工事の完了と未改造編成の廃車により、以後、京阪特急(一般車による代走を除く)における公衆電話設置のテレビカーの連結位置は出町柳方から数えて4両目(4号車)で固定となった。
  13. ^ この過程では、挿入されていた8500形8550番台車の抜き取りが優先して行われた。しかし、抜き取られた編成がそのまま全車廃車となるとは限らず、例えば8554が組み込まれていた3003F+3004Fの場合、公衆電話設置済みの3504は3009F+3010Fの3510(未改造車)と置き換える形で延命され、8564が組み込まれていた3013F+3014Fの3114は8566を抜き取られた3015F+3016Fの3016と3116の間に挿入され延命されている。
  14. ^ 3108・3608の中間車2両が選ばれた。
  15. ^ 3600型 3655。車籍上の種車は3506。3506の台枠を除く運転台部分の構体を切除し、3005の構体から切り出した車端部ブロックを組み合わせ溶接することで中間車化されている。
  16. ^ 車体長の制約などから、車端部のみ固定式である。
  17. ^ 後継の8000系では全席転換クロスシート化を実現したが、後年のリニューアルの際にセミクロスシート化されたため、京阪で竣工から廃車まで一貫してロングシートを装備したことがない系列は、本系列のみとなる。
  18. ^ ただし、編成として見た場合、特急車時代の1900系はMT比が37:8、つまり最低でも4M1T以上と電動車の比率が非常に高かったため、実質的な出力差はそこまで大きくはなかった。
  19. ^ ただし600V時代には電流量が電動車4両でほぼ上限一杯となっており、これ以上の電動車増強は架線電流が事故などの際の危険電流と区別が困難となることなどから、3600型の電装は最後まで実施されていない。
  20. ^ 京阪では2000系の中間車である2100型にFS-337が採用されて以降、2600型のFS-399や京津線500 - 700型用FS-503Aまで様々な形式に採用された。
  21. ^ 初期のFS-337系ではここもゴムパッドが使用されていた
  22. ^ 「乗り心地に限っては(空気ばね支持でミンデンドイツ台車やシンドラー台車を装着した)1900系の方が良かった」とする声が少なくない。
  23. ^ 昇圧即応を目的として1981年(昭和56年)に川崎重工業で製造された新造車。
  24. ^ 川崎重工業全体でも輸出用と路面電車向けに採用された程度に留まっている。
  25. ^ ただし、1900系の廃車に至るまで1回も実施されなかった。
  26. ^ 対する1900系も、本系列との併結の可能性がある編成について運転台寄り貫通幌を本系列と共通の成田式リコ型に交換している。
  27. ^ この際、不要となったことから前面の貫通幌が撤去された。
  28. ^ 特に淀屋橋行き列車の場合、テレビを視聴するには進行方向に背を向けて座らなければならず、テレビを視聴せずに前向きに座る乗客が多いためである。
  29. ^ 突発的に特急を代走した一般車と特急車、あるいは特急車同士の車両交換は、淀屋橋駅においては直前着・直後発の列車と差し替える形で行われた。特急車同士の車両交換を兼ねた区間急行・普通運用は、週末の京都への誘客を兼ねて、児童・学生の登下校に合わせて行われ、利用者には知られた存在であった。
  30. ^ 本系列の運用開始の段階では、京都と大阪の両ターミナルに近い守口車庫・深草車庫が使用されており、本系列も両車庫を基地としていたが、のちに新車庫の開設と既存車庫の廃止が行われ、それに合わせて本系列の基地も移転している。
  31. ^ 例外的に1980年(昭和55年)の置き石事故の際などの緊急時やダイヤ乱れの際には途中駅での折り返しによる普通列車運用への充当例が存在していた。
  32. ^ 「急」の文字は、「ヨ」の部分の真ん中の棒が突き出た旧字体であった。
  33. ^ 鴨東線開業後も正月ダイヤや祇園祭の臨時ダイヤにおいては三条行きが設定されるため。
  34. ^ 3502・3504・3506・3508・3512・3514の6両が該当する。
  35. ^ a b 3510・3516・3518を除く3500型の偶数番号車は8000系就役開始後同系列に合わせて電話室が設置された。この際に機器撤去と車掌台側乗務員扉が固定化されていたため譲渡に適さず、このためこれらおよびこれらとペアを組む3000型奇数番号車は譲渡対象外としてそのまま解体処分された。また、未改造だった車両のうち、3510・3516は8000系第2・4編成の竣工に伴い改造済みの3504・3502を含む編成が廃車となる際にこれらと入れ替える形で、3518は8000系第3編成の竣工に伴い廃車されており、3516に関しては当時他私鉄への譲渡の商談が本格化する前であったことから、そのまま解体されている。
  36. ^ 1995年平成7年)4月まで残存していた3006Fが選ばれたが、中間の運転台をなくすため、3008Fから3108・3608の2両を抜き出し、これらを3506・3005と置き換えてあった。
  37. ^ 前述のとおり、3006Fから抜き出されて余った3506・3005が予備車として残された。
  38. ^ 階下室を上質なロングシートとする案もあった。
  39. ^ 新造したダブルデッカー部分は山形県の鉄工所で製作した[9]
  40. ^ 鳩マーク掲出時の本系列は、京阪で唯一前面に行先を表示しない車両であった。
  41. ^ この改造を行うまでコマ数が足りず、K特急運用時の側面表示は「K特急」と種別のみが表示されていた。この表示は「普通 中書島」の表示と入れ替えで追加された。
  42. ^ 3506を基本に、3005の連結面部分の鋼体を切り継いだ。
  43. ^ 新カラーデザインの発表当時、配布されたパンフレットや限定グッズの下敷きには、1900系を除く全系列の新塗装化イメージイラストが掲載された。また、同発表のプレスリリースの特急用車両欄にも「8000系(現・3000系含む)」と記載されており、新塗装化の対象とされていた。
  44. ^ 戸閉め予告ブザーを含む(車体改修時に設置の6000系と同仕様のものから、7200系以降の仕様に変更)。
  45. ^ ただし、駅置き広報誌『K PRESS』最巻末の「くらしのなかの京阪」では、公式発表日に最も近く刊行された2012年7月号の時点でもこの発表は記載されなかったが、翌8月号右欄に「旧3000系特急車が平成25年春に引退」の題で記載された。
  46. ^ 改造内容は、正面種別・行先表示器の周囲三方にガイドレールを取り付け、特急運用時は鳩マークを上から差し込むようにする(取り付け・取り外しの際は貫通扉を開ける必要が生じる)。正面右側窓下のKマークは3000系時代の車両番号(切り出し文字…8531は3505、8081は3006)に変更し、本来の車両番号は正面左下隅に黒文字で小さく表示。
  47. ^ 2013年(平成25年)3月31日の最終特別運行時は、ステッカーながら「テレビカー」表示を橙色に、側面の車番表示を中間車を含めて3000系時代の番号に戻すなど、クラシックタイプからさらに徹底してイメージ復元された。
  48. ^ 3社とも大人・小人で台紙デザインが異なる全6種。
  49. ^ かぼちゃ」の愛称があり、社内でも使用されている。変更当初は黄色と緑色の間に赤い細帯が入っていた。
  50. ^ 富山地方鉄道の鉄道線車両で最も早くワンマン化された。
  51. ^ ただし、これに伴う形式の変更は行われていない。
  52. ^ なお、どのチャンネルを選択するかは乗務員の裁量に委ねられている[22]
  53. ^ JRグループ・大手私鉄以外で2階建て車両が運行される珍しい事例でもある。
  54. ^ 特急以外の運用では、車体と同色に塗り分けたカバーをかけて「特急」の文字を隠している(ギャラリー参照)。なお、イベント時に鳩マークを覆う鉄板が外されて、一度だけ富山地鉄塗装での鳩マーク掲出が実現している。
  55. ^ 1980年(昭和55年)ごろに『エンドウ』がバラ売り形態で一般発売していた本系列のNゲージ鉄道模型を、特製ケース入り3両セットとして京阪が特注したもの。

出典

  1. ^ 京阪電鉄公式DVDなどの公式媒体
  2. ^ a b 京阪電鉄の新塗色と中之島線用3000系フォトギャラリー - 朝日新聞
  3. ^ a b c 旧3000系特急車が平成25年春に引退! 引退を記念して各種イベントやグッズ販売を実施します (PDF) - 京阪電気鉄道 2012年7月5日 報道発表資料
  4. ^ 京阪電気鉄道『3000系特急車の2階建て車両がデビューしました』「くらしの中の京阪」Vol.239、1996年1月。
  5. ^ 「3000系特急車を8両編成化しました」『くらしのなかの京阪』Vol.266、1998年4月、京阪電気鉄道。
  6. ^ a b 『京阪電鉄3000系特急車の概要』宮下稔(京阪電鉄取締役車両部長)電気車の科学1971-8・No.280 再録、『鉄道ピクトリアル2013年4月号別冊 アーカイブスセレクション25 京阪電気鉄道1960-70』、電気車研究会、 49-50、56頁
  7. ^ a b 『京阪電鉄3000系特急車の概要』宮下稔(京阪電鉄取締役車両部長)電気車の科学1971-8・No.280 再録、『鉄道ピクトリアル2013年4月号別冊 アーカイブスセレクション25 京阪電気鉄道1960-70』、電気車研究会、53頁
  8. ^ a b c d e f g 『車両開発の一時代』澤村達也(京阪電気鉄道元車両部長)、『鉄道ピクトリアル No.822 2009年8月臨時増刊号 <特集>京阪電気鉄道』、電気車研究会、117 - 118頁
  9. ^ a b o2trains 第12回: 京津線 800系電車(4) - keihan-o2.com(京阪電車大津線公式webサイト)(インターネットアーカイブ
  10. ^ 1996年平成8年)ごろの京阪の広報誌
  11. ^ 京阪線車両のカラーデザインを一新します - 京阪電気鉄道 2008年4月15日
  12. ^ 京阪8000系8531編成が従来の塗装で出場 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2010年9月1日
  13. ^ 旧3000系特急車の前面を往年のイメージにデザイン変更&京阪電車オリジナルDVD「旧3000系特急車 〜ラストランに向かって〜」を発売 (PDF) - 京阪電気鉄道 2012年9月18日 報道発表資料
  14. ^ 京阪電車旧3000系特急車(テレビカー)の引退日が決定! 京阪電車・富山地鉄・大井川鐵道で記念乗車券セットを発売&イベントを開催! (PDF) - 京阪電気鉄道 2013年1月8日 報道発表資料
  15. ^ 旧3000系特急車(テレビカー)のラストラン(特別運転)の詳細が決定! (PDF) - 2013年2月28日 京阪電気鉄道 報道発表資料
  16. ^ 旧3000系特急車(テレビカー)の引退日となる3月31日(日)に同車の貸切撮影会ツアーを開催します! (PDF) - 2013年2月28日 京阪電気鉄道・JTB西日本 報道発表資料
  17. ^ 京阪8531(もと3505)号車が搬出される - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2013年6月16日
  18. ^ 京阪旧3000系ダブルデッカー車が陸送される - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2013年7月5日
  19. ^ 「ニコニコ超会議2」京阪旧3000系特急車も"解体"! 「鳩マーク」70万で落札 - マイナビニュース 2013年4月29日
  20. ^ 3月12日(水) "BLOOMING KUZUHA"KUZUHA MALLが大阪府下最大級ショッピングセンターに進化、グランドオープン! (PDF) (京阪電気鉄道株式会社、株式会社京阪流通システムズ、株式会社京阪ザ・ストア 2014年1月28日)
  21. ^ SANZEN HIROBA リーフレット(インターネットアーカイブ) (PDF)
  22. ^ 富山地鉄の鉄道アテンダントブログ 2012年8月17日
  23. ^ 富山地鉄モハ10037+モハ10038が廃車される|鉄道ニュース|2021年12月1日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2021年12月2日閲覧。
  24. ^ 二階建て車両の導入について (PDF) - 富山地方鉄道 2013年7月10日
  25. ^ 観光列車「ダブルデッカーエキスプレス」の運行開始について (PDF) - 富山地方鉄道 2013年8月16日
  26. ^ 大井川鉄道の「テレビカー」引退へ 京阪から譲渡 - 静岡新聞 2013年12月19日(インターネットアーカイブ)
  27. ^ 大井川鐵道で活躍した元京阪3000系電車が引退 - ラストラン後の車内には… - マイナビニュース 2014年2月19日
  28. ^ 鉄道ファン』2018年12月号 p.107「大井川鐵道大井川本線の車両動向」
  29. ^ 清水、2017年、p.147
  30. ^ 朝日新聞大阪本社社会部編『関西の私鉄』(1981年、清文堂)、p.88。刊行は1981年(昭和56年)であるが、元になった内容は1980年(昭和55年)に朝日新聞大阪版に掲載。





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