京阪神快速とは? わかりやすく解説

京阪神快速

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 15:39 UTC 版)

京阪神快速(けいはんしんかいそく)は、かつての鉄道省日本国有鉄道(国鉄)および現在の西日本旅客鉄道(JR西日本)が、京阪神地区の東海道本線山陽本線湖西線(北陸本線赤穂線)で運行している快速新快速、ならびにその前身にあたる急行電車関西急電[注 1]を指す通称である。


注釈

  1. ^ 国鉄及びJRにおける現在の快速電車は、併存していた「急行列車(有料中長距離)」と「急行電車(無料中近距離)」のうち、後者の急行電車を1958年に改称したもの(詳細は「概要」にて記述)。
  2. ^ 京阪間区間運転の列車は、京都駅までの電化延伸時まで残存。
  3. ^ 阪神間及び京阪間の電化時に、それまで中間の各駅に停車していた客車普通列車は、その役目を京阪神緩行線に譲って三ノ宮駅 - 大阪駅間及び大阪駅 - 京都駅間を無停車扱いとしたことから、京阪神間ではこれらの列車も急電・快速の補完的な役割を担うようになった。ただし、客車普通列車は、急電・快速の停車駅である元町駅(1957年9月以降は、芦屋高槻の両駅も加わる)を通過していた。
  4. ^ 須磨駅 - 明石駅間の電化時には、客車普通列車は神戸駅 - 明石駅間で、兵庫駅・須磨駅以外は通過扱いとした。
  5. ^ そもそも、これらの駅の列車線にはプラットホームがない。
  6. ^ 113系で運転されていた時代までの快速の字幕式行先表示器首都圏201系運転時代までの中央線快速常磐線快速電車と同様全区間で種別表示をせず快速運転区間も行先のみを表示して運転していた。
  7. ^ ただし、米原駅 - 近江塩津駅間では列車番号が変わり、列車種別はJR西日本の情報サイト「JRおでかけネット」や市販の時刻表の上でも「普通」となっている。
  8. ^ 草津線からの直通は京都駅から快速運転、湖西線からの直通は高槻駅から快速運転を行う。
  9. ^ そのため新快速との違いはおごと温泉駅に追加停車するのみである。
  10. ^ 非常時での運用はAシート車は無料開放されるほか、無料開放のまま快速で使用されることがある。
  11. ^ 1000番台の運行開始時期のみ記載
  12. ^ 0番台の運行開始時期のみ記載
  13. ^ 大阪駅 - 西明石駅間は快速として運転。
  14. ^ その後は、1977年まで名古屋駅 - 京都駅間で季節運転の快速「近江路」と、1978年まで西明石駅 - 岡山駅間の普通で京阪神快速の運転区間に乗り入れ。
  15. ^ クハ(制御車)とサロ(グリーン車)の一部に165系を含む。
  16. ^ 充当期間は1964年まで。
  17. ^ 両列車とも1966年まで準急。「とも」は1968年までは「びんご」。
  18. ^ 「はりま」には宮原区と田町区の153系が交互に充当されていた。
  19. ^ モハ51の出力強化版のモハ54001,002が急行運用に充当。
  20. ^ JR福知山線脱線事故後の運用復帰期間は除く。
  21. ^ 開始時期は資料の文面から判明できなかったが、『関西国電50年』p225の1962年6月10日時点の宮原電車区所属の153系不定期急行運用表で、出入庫を兼ねて大阪駅 - 姫路駅間の快速運用に充当されていることが分かる。また、『関西国電略年誌』p70の1963年4月20日時点の快速運用一覧に「10両(153系)1本」とあることから、少なくとも1962年以降に153系の快速運用があったことが分かる。
  22. ^ 現行の湖西線及び草津線への乗り入れ運用は除く。
  23. ^ 左記の期間は、快速としての運転期間。京阪神快速の運転区間への乗り入れは、上記の80系の代替で1978年以降西明石駅以西での運用があった。また、1989年の『'89 海と島の博覧会・ひろしま』や『1994年アジア競技大会』開催期間には関西地区での宣伝も兼ねて広島支社から当該行事の広告編成(前者は300番台または2000番台・アビ丸号、後者は3000番台・ポッポ&クック号)が貸し出され、113系との併結による京阪神快速や間合いの福知山線普通列車にも使用された。
  24. ^ 主に朝夕に運転される、長距離運転の快速電車の一部及び客車普通列車は通過。
  25. ^ 長距離客車普通列車2往復のみ両駅を通過。
  26. ^ 最後まで残った80系は24両、運用は7両×2本。その中には最早少数派であったサロ85形も含まれていた。尚、この時を以って旧型電車における1等車の運用が終了。サロ85形は転出に際し2等車に格下げされた。
  27. ^ なお、所轄の大阪鉄道管理局では、『関西国電略年誌』p95に「大阪快速は全部113系化完了した」とあるように、1968年9月末で京阪神快速の80系から113系への置き換えを完了としている。
  28. ^ 所定に対しクハ153形が1両不足したため、165系のクハ165形で代用されている。
  29. ^ 局内での呼称は「BW塗装」。
  30. ^ 当時の「雷鳥」の大阪駅 - 京都駅間の所要時間は30分 - 33分で、新快速よりも長く、当時の新快速の最高速度が110 km/h(昭和47年3月以降、ただし高槻駅以西は100 km/h)であるにもかかわらず、最高速度がそれより10 km/h速いはずの特急が追い抜かれたというエピソードが残っている点や、所要時間の差から見ても、特急が大阪駅 - 京都駅間ではいかにゆっくり走っていたかがうかがいしれる。なお「雷鳥」の所要時間はその後新大阪駅の追加停車で原則34分に延びるが、国鉄最後のダイヤ改正で原則30分に短縮され、JR発足後に29分、2000年には27分へと短縮されている。
  31. ^ 所要時間だけでなく、「雷鳥」が新大阪駅に停車し、新快速が新大阪駅を通過することにもよる。
  32. ^ 京都駅 → 大阪駅間を29分で走行した場合、同区間における表定速度は88.6 km/hとなるが、通常の表定速度は列車が運行される全区間の距離と所要時間から算出するため、他の列車では3681Mよりも表定速度は低くなる。
  33. ^ 1978年10月のダイヤ改正で、それまで86 km/h - 89 km/h台であった東北本線の特急列車が、上野駅 - 宇都宮駅間を中心に軒並みスピードダウンしたため(最速でも84 km/h台に留まった)、1980年時点での国鉄在来線において、京都駅 - 大阪駅間の3681Mより速い列車は「加越」1本のみであった。
  34. ^ なお国鉄の歴代急行電車の最速は同じく最高速度110 km/hの711系電車を使用した「さちかぜ」(1971年)の85.5 km/hである。
  35. ^ 実際は223系による快速列車もあった。
  36. ^ 尼崎駅周辺の東西線関連工事での徐行が不要になったため、所要時間の増加なしでの新規停車であった。
  37. ^ その後、現在まで新快速が特急に抜かれる場面は近江今津駅・姫路駅での分割併合に伴う長時間停車や京都駅以東の複々線区間(待避に伴う長時間停車はない)でのみ見ることができる。
  38. ^ 下り列車でいうと、普通の三ノ宮駅到着を1分早めて新快速との相互接続を維持するために、快速が芦屋駅から東灘信号場まで外側線を走行することで、同駅で普通と快速が同時発車できるようにした(『鉄道ジャーナル』No.405 p.42)。
  39. ^ もともと、近江中庄駅マキノ駅・永原駅では8両編成は停車できるが、近江塩津駅・新疋田駅・敦賀駅はホーム高さの関係で4両編成までしか停車できないため。
  40. ^ 時刻表(ダイヤ)上では存在するが、このような事例は他にも、主に北陸本線 - 網干駅以西の山陽本線、さらには赤穂線間を直通運転する系統を中心にいくつか存在する。
  41. ^ 時刻表上1本の列車としてはつながっているものの、敦賀駅からの車両が播州赤穂駅まで直通せずに姫路駅または網干駅までとなる理由は、相生駅 - 米原駅(あるいは湖西線近江今津駅)間では12両編成での運転が可能ではあるのに対して、赤穂線播州赤穂駅 - 相生駅間・湖西線近江今津駅 - 永原駅間・北陸本線米原駅 - 長浜駅間では最大でも8両編成、さらに湖西線永原駅 - 近江塩津駅間(この間途中駅なし)と北陸本線長浜駅 - 敦賀駅間では最大でも4両編成までしかそれぞれ停車できず、それぞれのホーム有効長に差異があることから、途中の駅での増解結作業が必要となるためである。
  42. ^ 両駅とも、上りは普通が発車してほどなく新快速が到着し、下りは新快速が発車した数分後に普通が到着するため、一方的な接続ながら一定の速達性は維持されている。

出典

  1. ^ 「京阪神快速電車の主力 223」『鉄道ジャーナル』2008年9月号、p.24-26、寺本光照「関西圏サロものがたり」『鉄道ピクトリアル』2008年5月号 No.803、p.50-59、『鉄道ファン』2010年7月号、p.71など。
  2. ^ 『鉄道ジャーナル』 No.496 p.77 - 79。
  3. ^ a b 在来線車両の新製投入・車内の情報提供の充実 - JR西日本公式プレスリリース
  4. ^ 『レイル』52号p63の運用表による。
  5. ^ a b c d e f g 亀井一男「京阪神で一番速い電車の半世紀」『鉄道ジャーナル』第21巻第13号、鉄道ジャーナル社、1987年11月、28-32頁。 
  6. ^ 『鉄道ファン 2003年5月号』 交友社 「42系姉妹の一代記 1」p.100。『鉄道ファン 2009年10月号』 交友社 「新快速ものがたり 1」p.101。ただし普通と同じ2両編成(クロハ59-モハ43)の急行の走行写真も同p.104にある。沢柳健一 『旧型国電50年I』p.95も参照。
  7. ^ 『鉄道ピクトリアル』No.736、p.11
  8. ^ 『鉄道ファン 2003年5月号』 交友社 「42系姉妹の一代記 1」p.98。
  9. ^ 『鉄道ファン 2009年10月号』 交友社 「新快速ものがたり 1」p.102。
  10. ^ 沢柳健一 『旧型国電50年I』 JTBパプリッシング、p.101。
  11. ^ 「神戸から京都へタッタ一時間だ」“燕”より早いスピードアップ 省電の痛快な計画神戸新聞 1935.12.17 神戸大学電子図書館システム
  12. ^ 鉄道ピクトリアル 1984年10月号』 電気車研究会、No.437、p.42)
  13. ^ 『鉄道ファン 2003年5月号』 交友社「42系姉妹の一代記 1」p.101。
  14. ^ 『鉄道ピクトリアル』317号 p.14。
  15. ^ 浅原信彦 『ガイドブック最盛期の国鉄車輌2 戦後型旧性能電車』p.133。
  16. ^ a b c 『鉄道ピクトリアル』No.803 p.53。
  17. ^ 浅原信彦 『ガイドブック最盛期の国鉄車輌3 新性能直流電車 上』 ネコ・パブリッシング、2007年、p.78
  18. ^ 『鉄道ピクトリアル』電気車研究会 No.375 p.86。
  19. ^ 『鉄道ピクトリアル』No.838 p.27。
  20. ^ 『コロタン文庫 鉄道No.1全百科』 小学館、1981年、p.82。
  21. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』 No.736 p.18。
  22. ^ a b c d e f 鉄道ジャーナル』第21巻第5号、鉄道ジャーナル社、1987年4月、15-16頁。 
  23. ^ 『鉄道ジャーナル』No.478 p.32。
  24. ^ JR三ノ宮駅看板文字撤去 “ゆとり”へ19分消滅 - 神戸新聞 2006年3月3日
  25. ^ a b “JR旅客6社と貨物 新列車ダイヤが確定”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1987年12月22日) 
  26. ^ 「JR3月ダイヤ改正情報PART3」『鉄道ダイヤ情報』第71号、弘済出版社、1990年3月、58頁。 
  27. ^ 「1991.3.16ダイヤ改正のニュースター PART 2」『鉄道ダイヤ情報』第84号、弘済出版社、1991年4月、46頁。 
  28. ^ a b 平成9年3月アーバンネットワークのダイヤ改正についてインターネットアーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 1996年12月16日
  29. ^ アーバンネットワーク秋のダイヤ改正について (インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道 1997年7月18日
  30. ^ 平成10年春ダイヤ改正について アーバンネットワーク(琵琶湖線、JR京都・神戸線)(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 1997年12月19日
  31. ^ 『鉄道ピクトリアル』No.838 p.31。
  32. ^ 平成12年春 ダイヤ改正について (インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 1999年12月17日
  33. ^ -平成13年3月 ダイヤ改正について-(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2000年12月8日
  34. ^ アーバンネットワーク平成15年12月ダイヤ改正(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年9月16日
  35. ^ 平成21年春ダイヤ改正について(詳細) (PDF) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2008年12月19日
  36. ^ 【JR西】225系営業運転開始 - 『鉄道ホビダス』ネコ・パブリッシング RMニュース 2010年12月3日
  37. ^ 平成25年春ダイヤ改正について - 西日本旅客鉄道近畿統括本部プレスリリース、2012年12月21日付、2012年12月24日閲覧。
  38. ^ 平成28年春ダイヤ改正について - 西日本旅客鉄道近畿統括本部プレスリリース、2015年12月18日付、2015年12月18日閲覧。
  39. ^ 225系100番台が営業運転を開始 - 『鉄道ファン』交友社 railf.jp 鉄道ニュース 2016年7月13日
  40. ^ 平成29年春ダイヤ改正について - 西日本旅客鉄道近畿統括本部プレスリリース、2016年12月16日付、2016年12月17日閲覧。
  41. ^ 平成30年春ダイヤ改正について - 西日本旅客鉄道近畿統括本部プレスリリース、2017年12月15日付、2017年12月17日閲覧。
  42. ^ [1]
  43. ^ https://trafficnews.jp/post/101285


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