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三省堂 大辞林

三省堂三省堂

ごいん 1 0 ―いん 【五音】/ ―ゐん 【五韻】

(1)中国・日本音楽理論用語。音階旋法基本となる五つの音。各音は低い方から順に宮(きゆう)・商(しよう)・角(かく)・徴(ち)・羽(う)と呼ばれ、基本型としては洋楽ドレミソラと同様の音程関係になる。五音(ごおん)五声(ごせい)。《五音》

(2)音声調子。ねいろ。また、こわね。
「―を聞き占ふ分きて妙なり/浮世草子好色万金丹
(3)五十音図の各行の五つ仮名によって表される音。ごおん。
(4)中国音韻学で、喉音顎音舌音歯音唇音の称。

ごおん 1 【五音】

(1)「ごいん(五音)」に同じ。

(2)世阿弥(ぜあみ)が用いた能の用語。謡(うたい)内容による五つの謡い方。祝言・幽曲・恋慕哀傷闌曲(らんぎよく)。また、それを記した書(二巻)。


古典文学作品名辞典

日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社

五音

読み方:ゴオンgoon

分野

年代 室町前期

作者 世阿弥



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五音

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/08/10 12:46 UTC 版)

五音(ごいん)とは、中国音韻学における言語音の分類法の一つ。元来、中国語声母頭子音)の発音を調音の位置調音方法によって分類したもので、唇音舌音歯音牙音喉音を指す。また後に半舌音半歯音を増やして七音とされた。五音は朝鮮や日本においても頭子音の分類に利用された。

目次

歴史

最も古くはの顧野王の『玉篇』の中の「五音声論」に見られる。末の守温が五音に基づいて三十音字母を作り、宋代に六音ふやされて三十六字母となった。

音声学との対応

現代の音声学の術語と以下のように対応すると考えられる。字母の詳細な音価は三十六字母を参照。

五音 調音の位置 調音方法 三十六字母
唇音 重唇音 両唇 破裂音鼻音 [p]・滂[pʰ]・並[b]・明[m]
軽唇音 唇歯音 摩擦音 [f]・敷[fʰ]・奉[v]・微[ɱ]
舌音 舌頭音 歯茎 破裂音鼻音 [t]・透[tʰ]・定[d]・泥[n]
舌上音 歯茎硬口蓋 [ȶ]・徹[ȶʰ]・澄[ȡ]・娘[ȵ]
歯音 歯頭音 歯茎 摩擦音破擦音 [ts]・清[tsʰ]・従[dz][s]・邪[z]
正歯音 歯茎硬口蓋・硬口蓋 [ʨ]・穿[ʨʰ]・牀[ʥ][ɕ]・禅[ʑ]
牙音 軟口蓋 破裂音鼻音 [k]・渓[kʰ]・群[g]・疑[ŋ]
喉音 軟口蓋 摩擦音破擦音 [x]・匣[ɣ]
ゼロ声母 - [ʔ]・喩[j]
半舌音 歯茎 側面接近音 [l]
半歯音 歯茎硬口蓋 鼻音+摩擦音 [ȵʑ]

仮名における五音

五音は五十音図と関係があり、平安時代の成立当時、五十音図は五音図と呼ばれた。ヤ行は喉音、ラ行は舌音、ワ行は唇音とされた。江戸時代歌舞伎十八番外郎売には「アワヤ喉、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、ハマの二つは唇の軽重、開合さわやかに、アカサタナハマヤラワ、オコソトノホモヨロヲ…」とあり、アワヤ行が喉音、サタラナ行が舌音、カ行が牙音、サ行が歯音、ハマ行が唇音(ハ行は軽唇音、マ行が重唇音)とされている。なおハ行が唇音とされたのは江戸時代まで現在のファ行にあたる音で発音されていたからである。

ハングルにおける五音

五音は朝鮮語を表記するためのハングル字母の分類にも利用されている。訓民正音初声体系(『訓民正音』(1446年)と『東国正韻』(1448年)で扱われて23字母の頭子音としての音韻体系)では以下のようである。中国語の声母とは微妙に異なっている。また朝鮮語には清濁の別(有声音無声音の対立構造)がなく、また別にテンスラックスによる対立構造があることにより、「全濁」は濁音ではなく硬音声帯緊張を伴う音)を表している。国際音声字母IPAで示す音は当時の推定音であり、現在の音とは若干異なっている。また硬音を示すための記号はIPAにないため、便宜的に「'」を用いている。

調音部位 五音  全淸   次淸   全濁  不清不濁
軟口蓋 牙音
[k]

[kʰ]

[k']

[ŋ]
歯茎 舌音
[t]

[tʰ]

[t']

[n]
両唇 唇音
[p]

[pʰ]

[p']

[m]
歯茎 齒音
[ʦ]

[ʦʰ]

[ʦ']
 

[s]
 
[s']
 
声門 喉音
[ʔ]

[h]

[h']

ø, [ɦ]
歯茎 半舌音      
[ɾ]
半齒音      
[z]



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