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くぼた-まんたろう ―まんたらう 【久保田万太郎】

(1889-1963) 小説家劇作家俳人東京浅草生まれ俳号暮雨・傘慶大卒。下町情趣人情機微を描いて独特の世界ひらいた小説末枯」「春泥」、戯曲雨空」「大寺学校」、句集道芝」など。


現代俳句データベース(人名)

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久保田万太郎

久保田万太郎の俳句

あきかぜのふきぬけゆくや人の中
あきくさをごつたにつかね供へけり
あたたかきドアの出入となりにけり
あたたかやしきりにひかる蜂の翅
あわゆきのつもるつもりや砂の上
いづれのおほんときにや日永かな
うつぶせにねるくせつきし晝寐かな
おもうさまふりてあがりし祭かな
きやうだいの縁うすかりし墓参かな
くもることわすれし空のひばりかな
ことしより堅気のセルを着たりけり
これやこの冬三日月の鋭きひかり
さびしさは木をつむあそびつもる雪
さる方にさる人すめるおぼろかな
したたかに水をうちたる夕ざくら
しらぎくの夕影ふくみそめしかな
しらぬまにつもりし雪のふかさかな
たかだかとあはれは三の酉の月
ときをりの風のつめたき桜かな
はつぞらのたまたま月をのこしけり
ばか、はしら、かき、はまぐりや春の雪
ふかざけのくせまたつきし蛙かな
ふりしきる雨となりけり蛍籠
まのあたりみちくる汐の寒さかな
まゆ玉のしだれのもとのよき眠り
まゆ玉や一度こじれし夫婦仲
みえてゐて瀧のきこえず秋の暮
ゆく春やをりをりたかき沖津波
ゆつくりと時計のうてる柳かな
わが胸にすむ人ひとり冬の梅
パンにバタたつぷりつけて春惜む
一句二句三句四句五句枯野の句
久方の空色の毛糸編んでをり
人の世の悲しき櫻しだれけり
仰山に猫ゐやはるわ春灯
何もかもあつけらかんと西日中
冬の灯のいきなりつきしあかるさよ
初場所やかの伊之助の白き髭
初鶏や上海ねむる闇の底
双六の賽の禍福のまろぶかな
古暦水はくらきを流れけり
叱られて目をつぶる猫春隣
夏じほの音たかく訃のいたりけり
夏足袋やいのち拾ひしたいこもち
夕みぞれいつもは不二のみゆるみち
奉公にゆく誰彼や海蠃廻し
小でまりの花に風いで来たりけり
度外れの遅参のマスクはづしけり
新参の身にあかあかと灯りけり
新涼の身にそふ灯影ありにけり
 


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久保田万太郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/10 14:58 UTC 版)

久保田 万太郎(くぼた まんたろう、1889年明治22年)11月7日 - 1963年昭和38年)5月6日)は、浅草生まれの大正から昭和にかけて活躍した俳人小説家劇作家。生粋の江戸っ子として伝統的な江戸言葉を駆使して下町情緒と古典落語を愛し、滅びゆく下町の人情を描いた。俳号暮雨傘雨[1]筆名千野菊次郎。位階は従三位、勲等は勲一等


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  1. ^ ただし後藤杜三によると傘雨というのは洒落名であり、句集はみな「久保田万太郎」名で出しているから俳号ではないという
  2. ^ 『東京府立中学』(岡田孝一、同成社) P77
  3. ^ 現在、木曾馬籠の藤村記念館にある。
  4. ^ 『国文学 解釈と教材の研究』 第13巻 1968年
  5. ^ 偉大なボスとして君臨した久保田万太郎
  6. ^ 写真で見る日中文学交流の50年展


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