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中部国際空港
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/11 23:53 UTC 版)
| 中部国際空港 Chubu Centrair International Airport |
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|---|---|---|---|
| IATA:NGO-ICAO:RJGG | |||
| 概要 | |||
| 国・地域 | |||
| 設置場所 | 愛知県常滑市 | ||
| 空港種別 | 商業 | ||
| 運営者 | 中部国際空港株式会社 | ||
| 標高 | 5 m・15 ft | ||
| 位置 | 北緯34度51分30秒 東経136度48分19秒座標: 北緯34度51分30秒 東経136度48分19秒 |
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| ウェブサイト | |||
| 滑走路 | |||
| 方向 | ILS | 全長×全幅 (m) | 表面 |
| 18/36 | III/III b | 3,500×60 | 舗装 |
| リスト | |||
| 国際空港の一覧 | |||
中部国際空港 (ちゅうぶこくさいくうこう Chubu Centrair International Airport)は、愛知県常滑市沖の伊勢湾海上の人工島にある国際空港であり、空港法4条1項で法定された拠点空港である。愛称はセントレアで、略称として中部空港、中部と言われることもある。時刻表や発着案内では名古屋(名古屋飛行場と明確に区別する必要があるときは名古屋(中部))と表示される。
目次 |
概要
IATA空港コードはNGOで、開港前に名古屋飛行場(通称:小牧空港 = 旧・名古屋空港)で使われていたものを継承している。2010年4月現在、定期国際線は旅客便週277便、貨物便週13便が就航する。
愛称としてのセントレア(Centrair)は、英語で「中部地方」を意味する"central"と「空港」を意味する"airport"を組み合わせた造語で、一般公募の中から選ばれた。商標として登録されており(商標登録番号:第4566713号)、空港内の施設の名称や空港島の地名にもなっている。また、英語での正式名にも使用されている(日本初)事から、航空交通管制における当空港の呼出名称にも使用されている。
国際空港評議会(ACI)による500万から1500万人の国際空港評価で2005年から4年連続の世界1位だった(旅客ターミナルビル3階案内所後方に展示)。
歴史
計画から開港まで
- 1985年(昭和60年) : 中部空港の建設に向けた調査が開始される。
- 1989年(平成元年) : 候補地を伊勢湾東部地域にすることが合意される[1][2]。
- 1991年(平成3年) : 第6次空港整備五箇年計画で調査事業となる(この時点では地方拠点空港として位置づけられていた)。
- 1996年(平成8年)
- 1997年(平成9年) : 政府予算に中部国際空港事業費が盛込まれる。
- 1998年(平成10年)5月1日 : 中部国際空港株式会社設立。
- 2000年(平成12年)
- 2001年(平成13年) : 空港島埋立工事に着工。
- 2002年(平成14年)1月6日 : ターミナルビル着工。
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)
開港後
- 2005年(平成17年)
- 2月17日 : 開港。
- 2月22日 : 開港後初の滑走路閉鎖。ノースウエスト航空(現・デルタ航空) 72便タイヤ破裂のため。
- 7月3日 : 開港後初の緊急着陸。コンチネンタル・ミクロネシア(現・コンチネンタル航空) 975便油圧系統のトラブルのため。
- 9月27日 : 愛・地球博(愛知万博)のアメリカ館に展示されたライト兄弟のグライダーが、スカイタウンに移設。
- 9月30日 : アメリカン航空が就航開始から僅か半年で撤退を発表。ビジネス客の利用が伸びなかったこと、燃料費の高騰によるコスト削減のため。
- 2006年(平成18年) 7月13日 : 全日本空輸 鳥取線を廃止、国内線では初の廃止。
- 2007年(平成19年)1月6日 : マレーシア航空 クアラルンプール線が休止。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)
- 2月 : 中部国際空港利用者、国際貨物取扱量、免税店などの空港内売上がすべて過去最低を更新。
- 3月29日 : エミレーツ航空および全日本空輸 天津・広州線、国内線で日本航空インターナショナル 福岡線(小牧発着便は残存)、国際貨物事業でフェデラルエクスプレス、大韓航空カーゴが撤退(他に貨物便でユナイテッド・パーセル・サービス、アシアナ航空カーゴ、エアブリッジ・カーゴが撤退済み)。
- 10月22日 : 冬ダイヤにおいて国際線が開港時を割り込む週275便(1日39便)となる事を発表(地元地方紙朝刊)。また、開港後初の赤字。
- 10月25日 : 日本航空インターナショナルが、国際線でパリ・ソウル/仁川線を運休。
- 2010年(平成22年)10月31日 : 日本航空インターナショナル 東京/成田線・国際線運航のJL53/8405便を国内線運航に変更。
- 2011年(平成23年)
空港の展望と問題点
需要と供給
開港以来国内線の便数が減り続けており、また2008年度は2007年度と比べ搭乗者数も大幅に減少しており、国内線の維持に課題が残る[4]。
京都・大阪・神戸近辺や東京国際空港を南北に挟む横浜〜東京に比べて周辺人口が少ないため、乗り継ぎの容易さ、所要時間の少なさ、国内線の就航が多いという利点を利用して、地方空港から中部国際空港を経由による日本国外への渡航需要の喚起を推進しているがPR不足、さらには国際線そのものの減便傾向が続いていることもあり、空港の目標の5%にまだ届いていない。
また、成田国際空港や関西国際空港と比べて、近隣に大企業の本社が少ないことによる国際線のビジネスクラス利用者の少なさと、それがもたらす採算の悪化を受けた国際線の伸び悩み、また、空港施設使用料が日本国内の他の空港に比べて高いことも利用者の伸び悩みに影響していると言う意見もある(例えば国内線の使用料は東京国際空港が100円であるのに対して中部国際空港は300円)。
2007年8月の関西国際空港二期工事限定供用後は、成田国際空港および関西国際空港がそれぞれ滑走路2本となっているのに対し、中部国際空港は滑走路1本であり、競争条件として不利であると中部国際空港株式会社や地元財界は考えており[5]、二本目滑走路整備事業の実現を強く求めているが、現状での実現は極めて難しい。
東海道・山陽新幹線「のぞみ」の増発の影響で、九州方面の国内線の利用者が名古屋空港時代より減少している。それでもこの状況に対応するため、県営名古屋空港発の福岡便が就航し、路線を中部国際空港に集約する空港一元化の原則が揺らぎ始めている。
中部国際空港は静岡空港より後に事業化された[6]が、静岡空港の事業の遅れにより中部国際空港のほうが先に開港することとなり、需給的には本来の想定より良い条件で開港することとなったため好調を維持してきたという側面があるが、2009年6月の静岡空港の開港後は、本来想定された状態となり、その真価が問われることとなる。
2007年2月、国土交通省の交通政策審議会航空分科会において航空局による中部圏の航空需要予測が発表された。2017年度における中部国際空港の需要予測はそれぞれ、国内旅客数730万人(2005年度実績:680万人)、国際旅客数810万人(同:530万人)、国際貨物量38万トン(同:23万トン)、発着回数12.7万回(同:10.5万回)だった。
愛知県の貨物についても半数が成田・2割が関空利用で、残り3割のみが中部空港利用[7]で、アメリカのフェデックスは成田国際空港・関西国際空港への集約のため、2009年3月29日に撤退した[8]。また全日空も開港後に、トヨタ自動車関係者などによる需要を見込み、同空港発着の国際線や貨物事業の拡大を行ったが、貨物便については、一旦中部発着の貨物専用便の運航を全面廃止し、成田国際空港および関西国際空港に集約する意向を表明した(すでに撤退、2空港に集約)。この結果、2008年1月7日以降は、週21便(往復計42便)あった中部国際空港利用の貨物便が、天津の週5便(往復計10便)のみとなった。なお、日本航空など他社との競争などにより需要予想を大きく下回ったことを受けて、2008年3月30日に天津便も廃止し、中部国際空港における貨物機による運航から全面撤退した[9]。
2007年3月より全日空は、トヨタ自動車関係者によるビジネスクラス需要を見込んでビジネスクラスとプレミアムエコノミークラスのみのボーイング737-700ER型機「ANAビジネスジェット」を広州便に就航させた。しかしその見込みが外れ、その後同機材を導入した成田 - ムンバイ線同様搭乗率が低迷したために、1年も経たずに機材を一部変更した上に、2008年3月をもって同機材での運航は打ち切られることとなった[10]。
その後も全日空による国際線の縮小傾向は続き、2009年3月には中部 - 天津、中部 - 広州路線の撤退を行った。中部 - 広州路線は上記のように2007年3月から就航したものの、わずか2年という早期での撤退となり、これにより全日空の中部発の国際線は仁川線のみのわずか1路線となった。さらに全日空は同年5月に、中部 - 米子線と中部 - 徳島線を不採算を理由に2011年1月に同時撤退することを決定した上に[11]。その後、2011年10月になり、中部 - 香港路線を新規開設した。
日本航空グループも、世界的規模の金融不況を受けたビジネスクラス需要の伸び悩みから、同空港発の国際線の不採算路線から撤退する方針を明らかにし、2009年から2010年にかけて中部 - パリ線と中部 - 香港線、中部 - バンコク線から撤退した。さらに、2008年にはマレーシア航空(1月)と ユナイテッド航空(11月)、ジェットスター航空(12月)が全面撤退したほか、2009年3月にはエミレーツ航空も撤退するなど、外国航空会社の撤退も相次いでいる。一方で、2010年にエティハド航空やチェジュ航空、2011年にスカイマークが就航している。
アクセスの問題
名鉄中部国際空港駅から名鉄名古屋駅方面への直通の最終は23時31分発の岐阜行き全車一般車特急である。 飛行機の到着時間の大幅な遅れが発生した場合、この最終電車以降、路線バスや公共交通機関がまったくないため最終電車に間に合わない乗客は空港内に泊まるか航空会社が手配を行う。このことから乗客はもちろんのこと空港関連企業の従業員からも最終電車の時間延長を望む声が強く出ている(商業施設新聞による)。
また、鉄道事故等の輸送障害が発生した場合の代替交通手段が少ないという弱点もある。成田空港(JR東日本と京成電鉄)や羽田空港(京浜急行電鉄と東京モノレール)や関西空港(JR西日本と南海電鉄)は鉄道会社がそれぞれ2社ずつ乗り入れているが、当空港は名鉄のみの乗り入れとなっており、名鉄線内で人身事故が発生すれば代替の交通機関が無くなることになる(バスでの移動も可能だが、輸送力が鉄道より低い)。
また、JR東海の路線による乗り入れ構想もあったが、技術的な問題や採算性の問題から断念されている。武豊線も参照。
開港時の反対運動
中部国際空港やアクセス道路の建設、周辺部の開発についての反対運動が行われており[12]、話し合いだけでは反対派住民を説得できなかったため、中部国際空港株式会社による反対派漁民の漁具撤去の仮処分[13]や、愛知県による空港アクセス道路(知多横断道路)建設のための土地収用[14]などの措置が取られている。
今後の整備計画
二本目滑走路整備事業
具体的な事業規模や滑走路延長は今のところ未定である。中部国際空港株式会社の現在の試算では、現在の滑走路から300m沖合に現在の滑走路と平行に3,500m滑走路を1本新設し、空港島の面積を約200ha埋め立てて増やすとしており、事業費は約2,000億円の見込み[15]。2007年6月21日の国土交通省交通政策審議会航空分科会の答申 [16]では、「完全24時間化を検討」という間接的な表現ながら二本目滑走路整備事業の必要性が示されたが、同時に「地元関係者の努力による需要の拡大」や「中部圏における(注:県営名古屋空港との)空港間の役割分担」の必要性が示された。二本目滑走路整備事業について国土交通省航空局幹部は「空港会社の収入は着陸料。需要の伸びは極めて重要な要素で、計算上十年経っても十三万回を達成できない条件下で、巨額の設備投資をする意思決定はできない」と発言している[17]。国内旅客・国際旅客・貨物とも輸送量が低迷する中、二本目滑走路整備事業の行方は不透明となっている。
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- ^ 中部国際空港セントレア - 開港までの足跡 - 愛知県
- ^ 他に候補地として、三重県鈴鹿市沖、木曽三川の河口部、三河湾幡豆沖があった
- ^ 一時強風により着陸断念し名古屋空港で待機していた
- ^ 2007年6月7日付け中日新聞
- ^ (PDF)
- ^ 静岡空港は第6次空港整備五箇年計画で事業採択。中部国際空港は第7次空港整備五箇年計画で事業採択。
- ^ 2008年4月29日付け中日新聞。2007年6月15日付け中日新聞及び2008年3月6日付け日経新聞
- ^ 貨物大手フェデックス、中部空港から撤退へ 来年3月
- ^ 中日新聞2008年3月6日
- ^ 搭乗率が同路線に比べ高いものの、約50%と低迷した成田 - ムンバイ線は便数を減らして運航が継続されている
- ^ 伊丹・中部発着の5路線廃止=全日空、来年1月に 時事通信 2010年5月31日
- ^ 岩田郁代(知多の海と緑の会). “中部国際空港はいらない! - 万博・道路・新空港やめよう大集会(1999年11月13日)資料” (日本語). 2007年9月8日閲覧。 日本共産党愛知県委員会. “税金の巨大なムダづかい中部国際空港計画” (日本語). 2007年9月8日閲覧。 日本共産党知多地区委員会. “中部国際空港のページ” (日本語). 2007年9月8日閲覧。 中部国際空港建設見直しを考えるネットワーク. “中部国際空港建設見直しのホームページ” (日本語). 2007年9月8日閲覧。
- ^ 中部国際空港株式会社 (2001年3月12日). “『空港建設工事に係る妨害禁止の仮処分申し立て』について” (日本語). 2007年9月8日閲覧。 中部国際空港株式会社 (2001年5月17日). “『空港建設工事に係る妨害禁止の仮処分決定』について” (日本語). 2007年9月8日閲覧。
- ^ 公害等調整委員会. “18 愛知県起業, 常滑市都市計画道路事業3・1・3号浜田線, 愛知県及び愛知県道路公社起業, 常滑市都市計画道路事業1・3・1号知多横断道路に関する審査請求(平成15年(イ)第19号事件)” (日本語). 平成15年度 公害等調整委員会年次報告 - 第4章 土地収用法に基づく不服申立てに関する意見の申出等. 2007年9月8日閲覧。
- ^ 平成19年6月5日付け読売新聞記事
- ^ 2007年6月21日の国土交通省交通政策審議会航空分科会の答申 (PDF)
- ^ 平成19年6月9日付け中日新聞記事
- ^ 常滑郵便局セントレア分室詳細
- ^ 平成19年7月10日付け名駅経済新聞
- ^ 【好評発売中】おいしさをそのまま空輸。ドイツビール「エアブロイ」期間限定販売!!(中部国際空港 2010年7月10日付新着情報より)
- ^ 「セントレアフレンズ」新キャラクターについて
- ^ 世界最大級の貨物機到着 火力発電の設備運び中部空港に(asahi.com)2011年5月30日閲覧。
- ^ 中日新聞 - 「鈴鹿おろし」で欠航増える?
- ^ 国土交通省 交通政策審議会 第7回航空分科会配付資料 (PDF)
- ^ 鳥害 深刻 中部空港(2007年8月30日付け読売新聞)
- ^ 鳥また衝突、40分閉鎖 中部空港(2007年9月1日付け読売新聞)
- ^ JALエクスプレスの機材・乗務員で運航する便あり
- ^ エアーニッポン・ANAウイングスの機材・乗務員で運航する便あり
- ^ NHK三重放送局ニュースより-セラヴィ観光汽船が撤退を表明。また、四日市港-中部空港間の航路も他社に譲渡を検討。
- ^ 中部国際空港 駐車場 料金表・各種割引案内
- 1 中部国際空港の概要
- 2 空港島・施設
- 3 拠点・焦点都市としている航空会社
- 4 空港へのアクセス
- 5 参考文献
固有名詞の分類
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