肉や魚、食用油など食品中の脂質や、体脂肪の大部分を占める物質です。単に脂肪とも呼ばれますが、脂肪酸が3本、グリセロールと呼ばれる物質で束ねられた構造をしており、中性を示すことから、この名で呼ばれています。
その構成成分である脂肪酸は、動物性脂肪では飽和脂肪酸が多く、バターやラードのように、常温では固体として存在します。それに対して、植物性脂肪では、不飽和脂肪酸が多く、液状です。
中性脂肪は人や動物にとって重要なエネルギー源であり、脂溶性ビタミンや必須脂肪酸の摂取にも不可欠ですが、とりすぎると体脂肪としてたくわえられ、肥満をまねき、生活習慣病を引き起こします。血液中の中性脂肪の値が150mg/dl以上になると「高トリグリセライド血症」とされ、メタボリックシンドロームの診断基準にも盛りこまれています。
日本人の脂質エネルギー比率(摂取エネルギーに占める脂肪の割合)は戦後、急激に上昇し、これに伴って肥満も増加してきたことから、「健康日本21」では20代〜40代成人の脂質エネルギー比率を25%以下にする目標を掲げています。
三省堂 大辞林 |
ちゅうせい-しぼう ―ばう 5 【中性脂肪】
健康関連用語辞典 |
健康用語辞典 |
中性脂肪
別名:トリグリセリド,トリグリセライド
【英】:TG
生活習慣病用語辞典 |
中性脂肪(TG)【ちゅうせいしぼう】
ウィキペディア |
中性脂肪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/23 11:20 UTC 版)
中性脂肪(ちゅうせいしぼう、neutral fat)ないし中性脂質(ちゅうせいししつ、neutral lipid)とは、脂肪酸のグリセリンエステルを指す。狭義には常温で固体の中性脂質を中性脂肪と呼ぶ[1]。
脂肪酸グリセリンエステルにはモノグリセリド(モノアシルグリセロール)、ジグリセリド(ジアシルグリセロール)、トリグリセリド(トリアシルグリセロール)が存在するが、血液中に含まれる中性脂肪のほとんどはトリグリセリド(Triglyceride、Triacylglycerol)である。したがって、中性脂肪はトリグリセリドと同義とする場合も多い。TG、TAGまたはTrigという略号で記されることが多い。脂肪酸とグリセリン(グリセロール)が結びついて中性を示すので「中性脂肪」と言う。
中性脂肪の成分である脂肪酸は動物においてはステアリン酸、パルミチン酸など飽和脂肪酸が主であるのに対し植物においてはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸のような不飽和脂肪酸を多く含む。したがって、動物性の中性脂肪は室温で固体であるものが多いのに対して、植物性の中性脂肪は室温で液体の場合がほとんどである。
生体内においては、エネルギー貯蔵物質としての役割が大きい。砂漠に生息するラクダや卵殻内での鳥類では中性脂質を酸化して水分に転化する場面もある。また細胞中では部分的に脂肪酸を失った中性脂質(モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール)が細胞内での情報伝達物質として働くことも分かっている。
- ^ 岩波理化学辞典(参考文献)
- ^ "C型肝炎ウイルス 中性脂肪利用し増殖"、読売新聞、2007年8月27日
- ^ Yusuke Miyanari, Kimie Atsuzawa, Nobuteru Usuda, Koichi Watashi, Takayuki Hishiki, Margarita Zayas, Ralf Bartenschlager, Takaji Wakita, Makoto Hijikata & Kunitada Shimotohno, "The lipid droplet is an important organelle for hepatitis C virus production", Nature Cell Biology, 9, 1089 - 1097(2007).[1]
- 1 中性脂肪とは
- 2 中性脂肪の概要
中性脂肪に関連した本
- コレステロールと中性脂肪で薬は飲むな (祥伝社新書131) 大櫛 陽一 祥伝社
- 中性脂肪の高い人がまず最初に読む本 (病気を防ぐ!健康図解シリーズ) 主婦と生活社
- ちょっと気になる中性脂肪・コレステロール オレンジページ
中性脂肪に関係した商品