不妊
男性、女性あるいは夫婦(訳注)が子供を産む能力を妊孕力 1と呼ぶ。この能力が欠如していることを不妊 2ともいう。受胎能力の欠如 3は不妊の主要な原因だが唯一のものではない。不妊という用語を単独で使えば普通不可逆的意味合いを伴うが、時には、一時的不妊 5と永久不妊 7を区別することがある。一度も子供を産むことができなかった女性を原発性不妊 8、1人以上の子供を生んだ後生めなくなった女性を続発性不妊 9として区別する。
- 1. 妊孕力fecundity(名);妊孕可能のfecund(形)。この用語は出生児を生む能力ではなく受胎能力の意味で使われることもある。低妊孕力sub-fecundityならびに妊孕力の低いsub-fecundは出生児を生む能力が正常以下のこと、あるいは受胎確率が低いことを表す。
- 2. 不妊sterility, infecundity(名);不妊のsterile, infecund(形)。
(訳注)以下のこの章の“夫婦”の原語はcouplesであり、これは夫婦よりも広い意味を持つが、カップルは日本語としては必ずしも定着していないのでここではすべて夫婦と訳した。couplesの正確な定義については第5章503-8を参照のこと。
不妊
不妊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/26 04:32 UTC 版)
不妊(ふにん、英語: Infertility)とは、自然な状態で妊娠に至れない状態。妊娠自体はするものの妊娠を一定期間以上維持することが出来ず、流産・死産を繰り返す状態については「不育症」を参照。
注釈
- ^ 子供側14歳・親側25歳と、子供側0歳と親側44歳が民法上可能な最少、最大年齢差。
出典
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不妊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 21:11 UTC 版)
詳細は「不妊」を参照 不妊は、主に妊娠に関与する人の生物学的な不備を指す。不妊はまた、全期間で妊娠に至ることのできない女性の状態を指す場合もある。不妊には、医療介入で治療可能なものも含めて、多くの生物学的原因が存在する。
※この「不妊」の解説は、「出生力」の解説の一部です。
「不妊」を含む「出生力」の記事については、「出生力」の概要を参照ください。
「不妊」の例文・使い方・用例・文例
- 私は不妊症が治ります。
- 不妊治療を受けている。
- 女性ホルモン分泌の乱れが不妊症の大きな原因です。
- 不妊症です。
- 不妊手術を受けました。
- 不妊にする
- 女性に対する不妊手術
- 両方を去勢すると不妊となる
- ある生物を、不毛または不妊にする(生殖できなくさせる)行為
- 動物の不妊化
- 不妊の女性
- 食物をあさって、幼虫の世話をする社会性昆虫の群の中の不妊種
- コロニーを守るために適した大きな頭部と強力な顎を持つ翅の無い不妊アリ・シロアリ
- 食物を集めて巣を維持するのが専門の不妊ミツバチ
- 雑種間の不妊
- 不妊症という症状
- 不妊の夫婦の依頼で,代理母が夫の精液の人工注入を受けて,代わりに出産すること
- 代理母という,不妊の夫婦の夫の精液を人工受精し,妻の代わりに出産して報酬を受ける人
- 同研究所は,受精されたが不妊治療で使われなかった,人間の凍結した卵子約10個を使用した。
- 動物の不妊手術専門病院,福島に開院
- >> 「不妊」を含む用語の索引
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