三つのプレリュードとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 趣味 > ピティナ・ピアノ曲名 > 三つのプレリュードの意味・解説 

間宮 芳生:三つのプレリュード(1977)

英語表記/番号出版情報
間宮 芳生:三つのプレリュード(1977)作曲年1977年 

作品解説

2007年11月 執筆者: 清水 慶彦

 自身ピアノを得意とする間宮芳生は、《三つのプレリュード》と題した作品を3曲作曲している。まず、1972年作曲したもの。そして2作目にあたるのが、ピアノ奏者舘野泉委嘱によって1977年から78年にかけて書かれ本作で、3作目のものは1984年作曲となる。なお、のちに本作1984年のものとがまとめられて《ピアノのため6つの前奏曲》として出版されている(全音楽譜出版社)。
 間宮創作態度バルトークのそれに近いといえ、民謡などの日本民俗的な音楽出発点とし、その要素をいかに同時代的な芸術作品へと昇華するかという問題取り組んでいることが多い。そのような態度はこの作品にもはっきりとみてとれ童歌子守唄作品のおもな素材としてあつかわれる。
 第1曲「夕日のなかの子供達」は、仙台童歌にもとづいた一種変奏曲で、アレグレットによる軽快部分と、メノ・モッソでゆるやかに和声付けされた部分とが交互にあらわれるかたちをとる。第2曲「鹿おどりの日」はタイトルが示すとおり、笛や太鼓ともなって踊られる鹿踊のさまをあらわすもので、いくぶんゆるやかな序奏みちびかれるリズミカルコミカルな楽曲といえる第3曲は「ひかげ通りの子守唄」で、山梨の子守唄にもとづいており、深みのある幻想的な響きの間にテンポ感なく弾かれる旋律はさまれつつ進行していく。
 全曲とおして童歌などどちらかというと土着的親しみやすい素材もちいられているものの、ときにドビュッシージャズをもおもわせる色彩ゆたかな響きともなって仕上げられており、味わい深い独特の世界観たたえる作品である。


三つのプレリュード

英語表記/番号出版情報
間宮 芳生:三つのプレリュード(1972)作曲年1972年 
間宮 芳生:三つのプレリュード(1984)作曲年1984年 



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「三つのプレリュード」の関連用語

三つのプレリュードのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



三つのプレリュードのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2024 PianoTeachers' National Association of Japan

©2024 GRAS Group, Inc.RSS