一二三号機関車とは? わかりやすく解説

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一二三号機関車</一八七三年、英国製>

主名称: 一二三号機関車</一八七三年、英国製>
指定番号 139
枝番 0
指定年月日 2005.06.09(平成17.06.09)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 1両
時代区分 欧米 19世紀
年代 1873
検索年代
解説文: 明治七年一八七四五月十一日の大阪-神戸間鉄道開業合わせて英国から輸入され蒸気機関車一二両のうち唯一現存している車両である。一二三号機関車は鉄道院車両番号冠したのである
 明治政府明治五年の東京新橋)-横浜間の鉄道開業次いで関西地方鉄道整備企図し、七年五月に大阪-神戸間が、十年二月大阪京都間がようやく開業した京浜間並んで阪神間鉄道敷設、さらに東京-大阪を結ぶ幹線計画殖産興業政策であった
 さて阪神間開業合わせて英国発注され一二両の機関車製造四社分担したが、本車両は、鉄道車両メーカーとしては最古伝統を誇るロバート・スチーブンソン社(RT.STEPHENSON & Co.)製のもので、同社にはこのとき四両が発注輸入された。軌間フィートインチ一〇六七ミリメートル)、一つ先輪二つ動輪をもち、シリンダ単式弁装置スチーブンソン式、炭水供給部が一車両内にある1Bタンク式機関車である。一八七三年に完成し、翌明治七年日本到着試運転が行われ、同年大阪-神戸間開業合わせて運行開始した
 長らく京阪神間を中心に稼働していたが、明治四十二年に金沢機関庫転属となり、数次回送経て大正四年(一九一五)、島根県の簸上【ひのかみ鉄道譲渡された。その後大正十五十月には京都府加悦【かや】鉄道現在のカヤ興産株式会社)の開業合わせて譲渡された。加悦鉄道では戦前特産丹後縮緬ニッケル鉱石輸送を主としたが、採掘休止に伴い戦後旅客輸送転じた。そして昭和三十一年老朽化により廃車となった実動間八年余走行距離二九〇〇〇キロメートル同社では昭和五十二年に加悦駅構内敷地利用して加悦SL広場」を開設し本車両を含め同社ゆかりの車両二〇両余を公開・展示し、同時に保存図ってきた。また平成十五年には加悦町指定文化財となり、自治体鉄道ボランティアをあげて保存図られ今日至っている。
 ロバート・スチーブンソン社で製造され同形車両は世界的にノルウェーエジプトに二両の遺例確認されるのみで、本車両は外観構造改変がほとんど見られないという点からも鉄道史上に貴重である。
 附【つけたり】の「機関車台帳」は明治四十一年鉄道院設置に伴い制定された「機関車履歴簿記入・保管方法」に従い作成されたものであるが、輸入時期遡り、かつ廃車に至るまでの本車両の修理運行記録を今に伝える点で貴重であり遺例少ないことから、併せて保存を図るものである



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