ローザンヌ国際バレエコンクールとは?

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ローザンヌ国際バレエコンクール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/02/01 22:47 UTC 版)

コンクールが行われるローザンヌのボーリュ劇場。ローザンヌ中央駅から北西に約2.5km。

ローザンヌ国際バレエコンクール: Prix de Lausanne)は、スイスローザンヌで毎年行われる[1]、15歳から18歳までのバレエダンサーを対象としたコンクールである。非営利法人の舞踊芸術振興財団(Fondation en faveur de l'Art chorégraphique)によって1973年から開催されている。

目次

概要

新たな才能を発掘し、バレエの専門教育機関やバレエ団への道筋を開くことを目的に掲げている[2]。したがって既にプロとしての活動実績がある者や、入団が決まっている者は参加資格がない[3]

入賞者には16,000スイス・フランの奨学金と、世界の著名バレエ・スクールへの1年間の留学[4]、もしくは著名バレエ団へ研修生として参加する権利(17歳以上の参加者のみ選択可能)[5]が与えられる。入賞出来なかった場合でも決選に残れば、夏に行われる講習会の受講料免除などの特典が与えられる。

コンテンポラリー賞はコンテンポラリー・バリエーションにおいて特に解釈と表現力に優れていた決選進出者1名に贈られ、受賞者は世界の著名なコンテンポラリー・ダンス講習会へ無料で招待される。また、特典はないものの、観客の人気投票によって決められるオーディエンス賞がある。

2006年から審査方法が変わり、第1フェーズはDVDによる審査、第2フェーズ以降がボーリュ劇場で行われる。2005年まで行われていた決選でのフリー・バリエーションの審査は、振付の優劣によりダンサーの資質を見誤ることのないよう廃止され、クラッシックとコンテンポラリーのバリエーションを1曲ずつ選択肢の中から選んで踊ることになった。

新人バレエ・ダンサーの登竜門となっており、日本からは毎年多数が参加し好成績を収めている。過去には吉田都熊川哲也上野水香中村祥子らが入賞した。近年は日本のほか韓国中国など東洋人の活躍が目覚しく、もともと多かったヨーロッパロシアからの決勝進出者が減りつつある。地元スイスの参加者に贈られるベスト・スイス賞の意義は希薄になってきた。

公式サイト

主な日本人受賞者

名前 受賞 現在 所属 審査員経験[6]
1980 堀内元 スカラシップ賞
振付賞[7]
芸術監督 セントルイス・バレエ団 (米国)
1994?・2008年
1982 木村規予香 プロフェッショナル賞[8] 退団
(元プリンシパル[9]
(ライプチヒ・バレエ団)
1983 吉田都 スカラシップ賞 ゲスト・プリンシパル ロイヤル・バレエ団
1993・2009年
1983 堀内充 スカラシップ賞 教授 大阪芸術大学
1984 高部尚子 スカラシップ賞 谷桃子バレエ団
1984 平元久美 スカラシップ賞 松山バレエ団
1986 中村かおり スカラシップ賞 プリンシパル パシフィック・ノースウェスト・
バレエ団 (米国)
1986 秋山珠子 キャッシュプライズ[10] プリンシパル スペイン国立ダンス・カンパニー
1989 熊川哲也 金賞[11] 芸術監督
プリンシパル
Kバレエ
1996年
1989 田中祐子 振付奨励賞[7] 牧阿佐美バレヱ団
1989 宮内真理子 スカラシップ賞 引退 (新国立劇場バレエ団)
1990 荒井祐子 スカラシップ賞 プリンシパル Kバレエ
1991 佐々木陽平 エスポワール賞[12] ファースト・ソリスト ロイヤル・バレエ団
1991 齊藤亜紀 スカラシップ賞 プリンシパル ロイヤル・フランダース・バレエ団
(ベルギー)

2003・05・07年
1992 高橋宏尚 プロフェッショナル賞[8] プリンシパル ノーザン・バレエシアター (英国)
1993 上野水香 スカラシップ賞 プリンシパル 東京バレエ団
1995 蔵健太 スカラシップ賞 ソリスト ロイヤル・バレエ団
1995 川村真樹 スカラシップ賞 ファースト・ソリスト 新国立劇場バレエ団
1995 康村和恵 スカラシップ賞 プリンシパル Kバレエ
1996 中村祥子 スカラシップ賞 プリンシパル[9] ベルリン国立バレエ団 (ドイツ)
1996 樋口ゆり プロフェッショナル賞[8] ファースト・ソリスト Kバレエ
1996 河合佑香 スカラシップ賞 松岡伶子バレエ団
1997 大石麻衣子 エスポワール賞[12] プリンシパル[9] ライプチヒ・バレエ団 (ドイツ)
1998 植村麻衣子 エスポワール賞[12] 塚本洋子バレエ団
1999 神戸里奈 エスポワール賞[12]
コンテンポラリーダンス賞
ソリスト Kバレエ
1999 小尻健太 プロ・スカラシップ賞[13] ネザーランド・ダンス・シアター (オランダ)
2000 加治屋百合子 スカラシップ賞 ソリスト アメリカン・バレエ・シアター
2000 木田真理子 スカラシップ賞 ファースト・ソリスト カナダ・グラン・バレエ団
2000 清水健太 スカラシップ賞
コンテンポラリーダンス賞
プリンシパル Kバレエ
2001 倉永美沙 プロ・スカラシップ賞[13] プリンシパル ボストン・バレエ団 (米国)
2001 平田桃子 エスポワール賞[12] ソリスト バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
2001 平野亮一 プロ・スカラシップ賞[13] ソリスト ロイヤル・バレエ団
2002 崔由姫 プロ・スカラシップ賞[13]
コンテンポラリーダンス賞
ファースト・ソリスト ロイヤル・バレエ団
2002 竹田仁美 エスポワール賞[12] コール・ド・バレエ ヒューストン・バレエ団 (米国)
2004 贄田萌 スカラシップ賞
2007 河野舞衣 スカラシップ賞
オーディエンス賞
コール・ド・バレエ バイエルン国立バレエ団 (ドイツ)
2008 高田茜 スカラシップ賞
オーディエンス賞
研修生 ロイヤル・バレエ団
2009 水谷実喜 スカラシップ賞 イングリッシュ・ナショナル・バレエ・スクール (英国)
2009 根本里菜 スカラシップ賞 ロイヤル・バレエ団

脚注

  1. ^ コンクールとしての国際的な知名度を高めるために決選を外国で行ったことがある。1985年はニューヨーク、1989年は東京、1995年はモスクワで開催された。cf. Prix de Lausanne History
  2. ^ cf. Prix de Lausanne Commitment
  3. ^ cf. 規約第5条
  4. ^Prix de Lausanne Scholarship】 スカラシップ賞(留学)。
  5. ^Prix de Lausanne Apprentice Scholarship】 スカラシップ賞(研修)。賞としての価値は留学と同等とみなされる。
  6. ^ 年は決勝当日のもの。通常1月下旬に行われるため、予備選考は前年の秋から行われる。
  7. ^ a b 【振付賞・振付奨励賞】 フリー・バリエーションを自分で振り付けた参加者の中から最優秀の者に与えられた賞。現在は廃止。"Chorégraphie personnelle, Encouragement à la chorégraphie."
  8. ^ a b c 【プロフェッショナル・レベル賞】 職業ダンサーの水準にあるとみなされた参加者に与えられた賞金。留学の特典はなく、賞金額はキャッシュプライズ賞よりも高かった。1998年で廃止。"Prix Niveau Professionnel."
  9. ^ a b c 正式な階級名は第一ソリスト("Erste Solistin " または "Erste Solotänzerin")。ドイツのバレエ団の最高位で、プリンシパルに相当する。
  10. ^ 【キャッシュプライズ賞】 すでに著名なバレエ学校に所属している参加者が入賞した際に与えられた賞金。1998年で廃止。"Prix de Lausanne en Espèces."
  11. ^ 【金賞】 全参加者の中から最優秀の者に与えられた賞。該当者なしの年も。廃止。"Médaille d'Or."
  12. ^ a b c d e f 【エスポワール賞】 最年少参加者(=15歳)を対象とした賞。2002年で廃止。スカラシップ賞に一本化された。"Prix Espoir."
  13. ^ a b c d 【プロフェッショナル・スカラシップ賞】 現在のスカラシップ賞(研修)と同様。"Bourse Stage professionnel."




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