ラヴォアジェとは?

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ラヴォアジェ (Lavoisier, Antoine Laurent)

ラヴォアジェという人は

アントワーヌ・ローラン・ラヴォアジェ アントワーヌ・ローラン・
ラヴォアジェ

フランス 1743~1794

現代化学の父

裕福家庭出身最初一族伝統に従って法律勉強し、弁護士試験合格する。 やがて自らの天職、すなわち、科学研究に気がつき、ジャルダン・デュ・ロワでペルナール・ド・ジュシューに植物学学び、後に化学講義名高いギョーム・フランソワ・ルエルの学生となる。 ”大都市照明および飲料水供給に関する論文”というラヴォアジェ初の論文フランス科学アカデミーの目に止まり1769年にわずか25歳でアカデミー会員になる。 火薬公社管理人メンバー一人指名され、人工硝石床を作成し、フランスにおける硝石生産質量ともに向上させた。

ラヴォアジェの主な経歴

1771年兵器廠内に実験室設ける。 ラヴォアジェが燃焼呼吸実験水の組成研究行い近代化学の基礎を築いたのはここである。 1775年までには金属および燃焼物質加熱すると、空気結合することを確信するに至った。 さらに、空気とは酸素と、ラヴォアジェが窒素と名づけた物質との混合物であることを証明した。

1783年科学アカデミー報告に、フロジストン説への長文反論掲載する。 熱に関する当時までの考え方は、古代ギリシャ・インド哲学以来の熱を火と同質1つ元素とする見方であり、それは今日でいう温度燃焼という諸概念複合したものであった。 18世紀後半頃から熱に関する新し考え方、すなわち熱素caloric)説が生まれていった。 自然の全物質なかには最も微細にして、最も軽い、最も弾性に富んだ熱素というものがある。 これが粒子の間に割り込んで粒子相互引き合い妨げ、それを押し延ばさせる働きをする。 液体とは固体熱素結合したものであり、気体とは物質熱素のなかに溶けたものである。

燃焼仮焼活性物質酸素との単なる結合にすぎないのであり、フロジストン説放棄すべきであるとした。 熱素には自由な熱素結合された熱素とがあり、後者物体のなかにあってその実質の一部形成し、前者物体から物体へと移動してさまざまな現象に与かるとした。 フランス数学者であり天文学者であるピエール・シモン・ド・ラプラス他2名がこれを支持し、 この説は19世紀後半の熱とエネルギーとの同等性(ジュール熱の仕事当量ヘルムホルツエネルギー保存則)、そして熱の運動論マクスウェル)が確立するまで支配的なものとなっていった

1787年、”化学物質命名法”を出版。 ラヴォアジェ、ラプラスらは化学における新しい命名法を研究し、これを出版した。 酸素と金属の化合物酸化物と呼ばれ、酸素硫黄のような非金属との化合物は酸、例え硫酸名付けられた。 硫酸の塩は硫酸塩亜硫酸少な酸素結合した硫黄で、その塩は亜硫酸塩とされた。酸素含まない化合物には、語尾に-ideをつけた。

1789年、”化学概論”を出版。 数カ国語翻訳され、ヨーロッパ中に深い衝撃与えた。 ”化学概論”の中で33物質元素としているが、そのほとんどは現在の元素表にも載っている。 また、質量保存の法則概念を明確に提言しており、「人の手によっても自然によっても、新たに何物かがつくりだされることはない。どんな過程においても、その始め終り物質の量は常に等しい。これは原理として成立する」と述べている。

定量化学はここで登場する。 しかしラヴォアジェはフランス革命渦中巻き込まれ、化学とはほど遠い仕事忙殺されていく。 メートル法設立委員会メンバーでもあり、また、金融システム改革貢献し、徴税請負人政府代理人として税を取り立てる民間制度。嫌われる。)や科学アカデミー仕事続けていた。

アントワーヌ・ローラン・ラヴォアジェ

フランス革命後の混乱のなか、1793年には科学アカデミー廃止になり、三十人の徴税請負人と共にラヴォアジェも逮捕された。 裁判結果革命広場現在のコンコルド広場)でギロ○ンにかけられ、偉大な業績を残した化学者ラヴォアジェはその生涯を閉じる裁判長務めたジャン・バティスト・コファンナルは、ラヴォアジェを弁護した勇敢な彼の友人に対し、「共和国には化学者不要である。正義を貫くのみ」と反論したといわれている。

フランス天文学者ラグランジュ伯爵は嘆いたという。「ラヴォアジェの首を切るには、ほんの一瞬時間しか必要としなかっただろう。しかし、彼と同じ頭脳生み出すには100年あっても足りないだろう。」 フランス革命失われた最も偉大な人物であり、比類ない大きな損失であった。 この10週間後には逆に過激派処刑され、恐怖政治終焉した。

中世紀的な燃焼論を克服して近代化学としての燃焼理論創立し、この研究通して化学反応における質量保存の法則”を確立した。 化学方程式理論成立直前領域である。 また”化学物質命名法”を出版して今日化学物質命名法基礎をつくった。 ラヴォアジェは中世化学迷路を脱して新し化学の道をひらいた先導者であり、これが現代化学の父と呼ばれる所以である。


ラヴォアジェ

名前 Lavoisier

アントワーヌ・ラヴォアジエ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/25 07:08 UTC 版)

(ラヴォアジェ から転送)

アントワーヌ=ローラン・ド・ラヴォアジエフランス語:Antoine-Laurent de Lavoisier [ɑ̃twan lɔʁɑ̃ də lavwazje]1743年8月26日 - 1794年5月8日)は、フランス王国パリ出身の化学者貴族質量保存の法則発見酸素命名フロギストン説を打破したことから「近代化学の父」と称される[1][2][3][4][5][6]


  1. ^ ドイツ思想家フリードリヒ・エンゲルスはその著書『自然の弁証法』で、「「近代化学の父」と呼ぶ人物にはジョン・ドルトンが相応しい」としている。
  2. ^ a b c d e f g h 世界大百科事典 1972, p. 246.
  3. ^ a b c ラボアジエとは - コトバンク、2013年3月27日閲覧。
  4. ^ a b c ロイド 2012, p. 411.
  5. ^ a b c グランド現代百科事典 1983, p. 352.
  6. ^ a b 世界文化大百科事典 1971, p. 8.
  7. ^ 大宮 2005, p. 42.
  8. ^ 臺、鈴木 2008, p. 184.
  9. ^ a b c d e 万有百科大事典 1974, p. 642.
  10. ^ Kuhn 1996, pp. 53–60; Schofield 2004, pp. 112–13。進展中だった科学革命の中でプリーストリーの他にスウェーデンの化学者、薬学者カール・ヴィルヘルム・シェーレが個別に酸素を発見しているため、正確に特定することは困難だが、結果としてラヴォアジエが最初に酸素を「酸素(oxygène)」と命名したことに変わりはない。またアメリカ科学史家の トーマス・クーンは『科学革命の構造』の中でパラダイムシフトの概念で説明しようとした。
  11. ^ 桜井 2009, p. 65.
  12. ^ a b 万有百科大事典 1974, p. 641.
  13. ^ a b 廣田 2013, p. 33.
  14. ^ ここでのペリカンはペリカンではなく形が鳥のペリカンに似ていることからペリカンと名付けられた蒸留器を指す。
  15. ^ 小山 2013, p. 66.
  16. ^ 小山 2013, p. 67.
  17. ^ 川島, 慶子 (2006), “ラヴワジエ夫人:化学革命の女神か?” (PDF), サイエンスネット (数研出版) (26): 6-9, http://www.chart.co.jp/subject/rika/scnet/26/Sc26_2.pdf 2011年2月4日閲覧。 
  18. ^ 参考文献欄『ラルース 図説 世界史人物百科』Ⅱ 460ページ
  19. ^ a b c 廣田 2013, p. 29.
  20. ^ 廣田 2013, p. 28.
  21. ^ 注 - 水銀を12日間加熱した
  22. ^ a b Traité élémentaire de chimie, p.192。[1]  [2]
  23. ^ 万有百科大事典 1974, p. 643.
  24. ^ 桜井 2009, p. 57.
  25. ^ 大日本百科事典 1971, p. 424.
  26. ^ 参考文献欄『ラルース 図説 世界史人物百科』Ⅱ 460ページ
  27. ^ あるいは「水と有害物質タバコに混入した」との架空の罪。
  28. ^ La République n'a pas besoin de savants ni de chimistes.
  29. ^ 但し、マラーは投獄に関与があった可能性までは排除できないが、1793年7月13日に殺害されており、処刑に関与があったとは考えにくい。
  30. ^ Il ne leur a fallu qu'un moment pour faire tomber cette tête et cent années, peut-être, ne suffiront pas pour en reproduire une semblable.
  31. ^ No. 728:DEATH OF LAVOISIER、2013年4月14日閲覧。
  32. ^ 斬首 ― 切断された人間の頭部は意識を有するか - X51.ORG、2013年4月14日閲覧。
  33. ^ 敢えて訳せば元素とも訳せる。


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