ヨー慣性モーメント
クルマの重心点を通る、鉛直軸まわりのクルマ全体の慣性モーメントをいう。ばね上に限定する場合、ばね上ヨー慣性モーメントという。クルマの回転運動に大きく影響するため、操縦安定性ではとくに大きな意味をもつ。クルマの運動にとって、定常状態を維持するためには大きいほうが、操縦性や制御性からは小さいほうがよく、タイヤ、サスペンション、ステアリングの能力とのバランスが重要である。スポーツカーなど運動性能を重視する場合は、軽量化や部品を重心まわりに集めるなどの低減努力がなされる。おもな測定法には、重力振り子法、ばね共振法がある。一般に重心まわりの値で表し、測定設備との関係上、重心まわりで測定できない場合は補正する。
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