モノショック
モノショック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/17 07:18 UTC 版)
「リヤサスペンション (オートバイ)」の記事における「モノショック」の解説
モノショック式(mono shock)は、圧縮形の1本のコイルオーバーユニットを車体の中央のエンジン後部に垂直に近く立てて配置し、リンクを介してスイングアームのピボット付近を支持する構造である。リンクがダンパーユニットよりも上方にある形式をトップリンク式、下方にある形式をボトムリンク式と呼ぶ。 ツインショックと比較すると、ホイールトラベルを大きくとることができ、ダンパーユニットを車体の重心近くに配置してピッチングやヨーに対する慣性モーメントを小さくすることができる。また、車体下部に配置するものは車体の重心を低くすることもできる。リンクの長さや角度の設計により、ホイールトラベルに対するスプリング荷重の変化が非線形的なサスペンション特性を持たせることができる。典型的にはストロークが小さい領域では柔らかく、ストロークの増加に伴って硬く底突きしない特性が与えられる。また、ツインショックと異なり左右のショックアブソーバーを同調する必要がなく、調整が容易となる。 1970年代から1980年代にかけて、オートバイのリヤサスペンションの設計とパフォーマンスの進歩の結果、後輪の上下量が増大した。リヤサスペンションの性能向上に焦点が注がれたこの期間以前は、殆どのオフロードバイクは概ね3.5から4インチ(9-10cm)程度のホイールトラベルしか持っていなかった。この時期以後のオートバイは殆どが約12インチ(30cm)のホイールトラベルを有する様になった。この期間の終わりまでに普遍的に使用されるようになったのは、それまでのツインショックに代わり1本のショックアブソーバーを使用して構成されるリヤサスペンションであった。[要出典] ホンダはモノショックをプロリンクサスペンション (Pro-link)と呼称し、カワサキはユニトラック (Uni-Trak)、ヤマハはモノクロス (Monocross)、スズキはフルフローター (Full-Floater)とそれぞれ呼称している。 ヴィンテージモトクロスレースはある程度以前の年代のモトクロスバイクで開催される。このようなカテゴリーではより性能に優れるモノショック車がレースの支配的な地位を占めない様に、互いに直接的な競合を防ぐ目的でモノショックとツインショックで別々の競技が開催される[要出典]。
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