ビルマからインドシナさらにフィリピン、スマトラにかけて分布しています。二葉松の類です。木材は日本産のアカマツ等によく似ています。かって天然のものがカンボジアからかなりの量日本の市場に輸出されていました。その時はカンボジアマツという名で呼ばれていましたので、ご記憶の方もあるでしょう。造林されることもあり、スマトラの山地にある造林地がよく知られています。近年、この造林地からの木材が日本に輸出されていますが、その材質は現在のところあまりよいとはいえません。 ■木材 心材と辺材の境界はとくにはっきりとはしていません。心材の色は黄褐色~赤褐色で、日本のアカマツなどの類とほとんど同じです。年輪はかなりはっきりとしていますが、造林木の場合、とくに幼齢の木材の年輪はそれほどではありません。このため、かって天然木は高く評価されましたが、造林木からの木材はあまり評価が高いとはいえません。気乾比重は0.39-0.63です。保存性は低いでしょう。いずれにしてもアカマツなどの日本産のマツ類と材質的にはよく似ています。 ■用途 天然産のもので、とくに樹齢の高いものは、化粧的な価値があるため、ベニヤにされて、建築の内装などに使われます。それ以外は建築、造作、杭、パレット、箱、パルプなどに使われます。 |