ミレー族
ミレー族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 07:10 UTC 版)
後に、トゥアハ・デ・ダナーン族自身も、ミレー族によって追い出された。ミレー族は、古代の世界を旅し、後にイベリアに植民したミレの子孫である。ミレ自身はアイルランドを見る前に死んだが、彼のおじイト(Ith)はある塔からアイルランドを見張り、先行隊を率いて偵察のためにアイルランドへやってきた。トゥアハ・デ・ダナーン族の3人の王、マク・クル(英語版)、マク・ケーフト(英語版)、マク・グレーネ(英語版)がイトを殺した。彼の遺体がイベリアへ帰ってきた後、ミレの8人の息子は全軍を挙げて侵略を開始した。 ケリー県のスリーブ・ミッシュ(英語版)の戦いでトゥアハ・デ・ダナーン族に勝利した後、ミレー族は3人の王の王妃たち、エリウ、バンバ 、フォドラに出会う。彼女らはそれぞれ、アイルランド島の現在と過去の名の由来となっている。エリウは、現在のアイルランド島の名 "Eire" の由来となった。バンバとフォドラは現代でも詩の中で用いられるアイルランドの伝統的な名の由来である。 マク・クル、マク・ケーフト、マク・グレーネの3人の王は、3日間の休戦を申し入れた。彼等はこの休戦の間、ミレー族は海岸から9つの波の距離だけ離れた位置に停泊していなければならないとした。ミレー族はこれを受け入れた。しかしトゥアハ・デ・ダナーンのドルイドたちは、魔法を使って嵐を起こし、ミレー族を蹴散らそうとした。しかし、ミレの息子アワルギンは、彼の詩によって海を鎮めた。ミレー族は上陸し、タルティウにおいてトゥアハ・デ・ダナーン族に勝利したが、ミレの8人の息子のうち、3人、エーヴェル、エーレウォーン、アワルギンしか生き残ることができなかった。アワルギンは彼の二人の兄弟と島を分け合った。 戦いに敗れたトゥアハ・デ・ダナーン族はティル・ナ・ノーグへ移住したといわれる。
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