ミラレパとは? わかりやすく解説

ミラレパ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/24 13:07 UTC 版)

ミラレパ[注 1][注 2]チベット文字མི་ལ་རས་པ་ mi-la ras-pa[2])、ミラ・シェーペー・ドルジェ1052年 - 1135年[注 3]) は、チベット仏教修行者・聖者・宗教詩人。一生のうちに仏陀の境地を成就した偉大なるヨーガ行者として、尊敬を集め万民に愛されている最も有名な一人。一般に師であるマルパ・ロツァワ中国語版英語版(1012年-1097年)とともにチベット仏教四大宗派の一つであるカギュ派の宗祖とされる。ジェツンrje btsun、至聖)と尊称される。


注釈

  1. ^ 「ミラ」は姓であり、ミラレパの先祖の密教行者に調伏された魔物が「ミラ!(何と恐ろしい男だ)」と悲鳴を上げたことに由来する。「レパ」とは「綿衣の行者」の意味であり、「ミラレパ」は「ミラ姓の綿衣の行者」となる。[1]
  2. ^ mi-la ras-paのカタカナ転写にはミラレーパなどの表記ゆれが存在するが、本項ではミラレパで統一する。
  3. ^ 代表的伝記ツァンニョン・ヘールカ英語版1488年著『ミラレパ伝』(劉立千、)を始めとする最も標準的生没年。なお、生没年には諸説があり、1040年 - 1123年説(グー・ションヌペー1476年 - 1478年著『青史』)1028年 生誕説(ツワン・ノルブ)など。
  4. ^ 黒魔術を教えるラマの寺院には馬よりも速く走る僧がいたとの伝承があり、この速歩術はチベットではルン・ゴム・パ (rlung-sgom-pa) と呼ばれる。ルン (rlung) とは「風」でゴム・パ (sgom-pa) とは「瞑想」。この歩法によって数日間も休むことなく非常に速く走り続けることができるといわれている。これには天台宗修験道の回峰行の行者との関連も指摘されている。[誰によって?]
  5. ^ 岩の羅刹女や五姉妹のダーキニー(「タシ・ツェリンマ」など)が有名である。

出典

  1. ^ a b 伊藤 2000, p. 85.
  2. ^ Quintman 2010, ¶1.
  3. ^ 伊藤 2000, p. 88.
  4. ^ 伊藤 2000, pp. 108–111.
  5. ^ 伊藤 2000, p. 113.
  6. ^ 伊藤 2000, p. 114.
  7. ^ 伊藤 2000, p. 116.
  8. ^ 伊藤 2000, p. 117.
  9. ^ 伊藤 2000, p. 143.
  10. ^ 伊藤 2000, p. 144.
  11. ^ 伊藤 2000, pp. 167–169.
  12. ^ Watt 2019, p. ¶1.
  13. ^ Quintman 2010, p. ¶10.
  14. ^ 伊藤 2000, p. 291.
  15. ^ 伊藤 2000, p. 199.
  16. ^ 伊藤 2000, p. 282.
  17. ^ 川崎信定「ミラレパ」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館、2014年。


「ミラレパ」の続きの解説一覧

ミラレパ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 08:02 UTC 版)

新実智光」の記事における「ミラレパ」の解説

1986年9月セミナーサンガ出家制度)が結成されたことを知り、即出家決意オウム神仙の会での5番目の出家信者となった五体投地麻原の手伝いを行う。サンガとして麻原の元で修行積み11月には魔境から出た感じる。しかし、先の暴力カルマ」は「女性に対してカルマ」に変化していた。当時振り返り自身容貌を「強姦魔」、「顔も、いま見るとおかしかったですね。実に好色そうな顔をしてました。これは、やはり女性に対して欲望みたいなものがストレートに表れていて、まさしく魔境の顔でした」と評し潜在意識表層意識現れ、心に落ち着きなくなっていたと回想している。その後オウム内での本の営業ワーク集中することで改め魔境から脱したという。 新実シッディ経験が豊富で、光が見えたり変化身抜け出したり、過去世思いだすなどの経験があった。空中浮揚前段階といわれるダルドリー・シッディがツァンダリーのセミナー頃から起こりはじめ激しクンダリニー突き上げがあった。頭が空白になり跳んでいる間も意識がない状態を経験するが、それをきっかけにグル・ヨーガ、ツァンダリーの瞑想始めサハスラーラ精神集中するだけでぴょんぴょん跳ねだすようになる。この時は寝てもたっても跳ね回っていたため、麻原ヒヒイロカネバケツ一杯持たせたが、それでも飛び跳ねていた。 その後15日間にわたる独房修行にて三昧境入り黄色い光に包まれ意思のヨーガーであるラージャ・ヨーガ成就者ラトナサンバヴァと同一化して黄色化身となり、光の中に没入した状態となり、それを「無ではなく空」の状態と感じ例えようのない至福感を味わう。その瞑想最中麻原からの電話成就したことを告げられる。この新実成就に関して麻原は「最後エネルギー固定まだまだだが、成就判断したのは六神通の中で過去世をかなり見たダルドリー・シッディ早くから起きている、グル意識する快感状態になるという条件満たしている」とコメントした前世並々ならぬ興味持っており、他の信者とも前世話題にすることが多かった麻原の4女の松本聡香追いかけては、よく「さとちゃんはどこから来たの」と訊ねていた。4女が1度だけチベット密教カギュ派僧侶の名前を咄嗟に答えたところ、逮捕されたあとに面会に来た信者伝え広めた1987年12月3日24歳のときにオウム真理教内の独房2週間こもり、『クンダリニー・ヨーガ』を成就した麻原彰晃認定され大師ステージとミラレパのホーリーネーム授けられる

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ミラレパ

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神秘家列伝」の記事における「ミラレパ」の解説

1998年、「怪」第壱号 1052年生まれた「ミラレパ」は、叔父叔母遺産奪われ奴隷のような扱いを受け惨めな生活を強いられる成長したミラレパは黒魔術修得叔父長男夫婦含めた村人35人を呪い殺し、「嵐の術」で農作物全滅させ復讐を果たす。しかし、罪悪感苛まれたミラレパは真の法を修める事を決意しラママルパ」の下で修行開始。やがて、多く信者弟子を得るようになる

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