ミサイル万能論とは? わかりやすく解説

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【ミサイル万能論】(みさいるばんのうろん)

米ソ冷戦初期~中期である1950年代~1960年代にかけて、世界的に広まった軍事思想
今後ミサイル技術発達により、兵器から発射される弾の全て誘導兵器になり、従来ガンは必要無くなる」
といった考え方である。

この思想の元、ミサイル兵器体系根幹据えられ、「ミサイルのみで武装し機関砲持たない戦闘機」「艦載砲持たない戦闘艦」「砲とミサイル併せて積んだ戦車」などが生産された。
さらには、「防空全てSAM行われる」という戦闘機不要論ささやかれた。

しかし、それらの新鋭兵器実際に戦場出てみると
警告射撃実施できない
ガン比べ弾数少ないため、武装逆に貧弱になってしまう」
必要な発射諸元満たすのが難しくそうでない位置目標捉えて攻撃できない
などの問題生じた

事実、ミサイル万能論はベトナム戦争戦訓によって覆された。
ドッグファイト軽視し機関砲標準装備ていない戦闘機多数投入していたアメリカ軍は、北ベトナム空軍擁するMiG-17MiG-19MiG-21によって予期せぬ格闘戦強いられ多大な犠牲払ったのである

しかしながら近年では、更なる戦訓蓄積電子機器小型化信頼性向上などにより、一部において復権兆し見られている。

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ミサイル万能論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/02 10:20 UTC 版)

ミサイル万能論(ミサイルばんのうろん)は、戦闘ミサイルのみで決着するという理論。ミサイルの種類によって理論は異なる。


  1. ^ 河野嘉之『図解戦闘機』新紀元社、44頁。 
  2. ^ 「MiG-21 “フィッシュベッド”」第76号、文林堂。 
  3. ^ 青木謙知『F-4 ファントムIIの科学 40年を超えて最前線で活躍する名機の秘密』〈サイエンスアイ新書〉、3頁。 
  4. ^ 青木謙知『F-4 ファントムIIの科学 40年を超えて最前線で活躍する名機の秘密』〈サイエンスアイ新書〉、4-5頁。 
  5. ^ 青木謙知『F-4 ファントムIIの科学 40年を超えて最前線で活躍する名機の秘密』〈サイエンスアイ新書〉、5頁。 
  6. ^ 『戦闘機と空中戦(ドッグファイト)の100年史』潮書房光人新社、2016年、286頁。ISBN 978-4769816287 
  7. ^ 『戦闘機と空中戦(ドッグファイト)の100年史』潮書房光人新社、2016年、380頁。ISBN 978-4769816287 


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