マジックカーペット
マジックカーペット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 05:53 UTC 版)
マジックカーペットとは雪面とほぼ同じ高さに設置されたベルトコンベア型の搬器であり、日本では「(スキー・スノーボード用)動く歩道」や「スノーエスカレーター」などと呼ばれる事もある。キャノピー(風防、風雪よけのドーム状の設備)やトンネルを備えているものもある。乗客はスキーやスノーボードを前方に向けて立ち、乗車位置からスキーやスノーボードのままでベルトに滑って乗車すると、ベルトの移動と共に乗客を上に引き上げ、上部の降車場所でベルトが乗客を雪上に押し込み、そのまま滑り降りる。ベルト上に立っているだけで良いので、子どもや初心者には上記のロープトゥ・リフト・Jバーリフト・Tバーリフト・プラッターリフト(ポマ(Poma)リフト)よりも使いやすい。ただし、中には降車場所に専用の手すりを設け、降車場所での降車時に左右どちらかに降りる構造となっているものもある。 マジックカーペットに乗車する時はカーペットとスキーやスノーボードの滑走面との摩擦力に依存している事、ベルトの速度が遅い事、設置距離と輸送容量が限られている事などから、設置場所と運用は緩斜面に限られ、主に初心者用や子ども用のコースに使われるが、それ以外ではそり遊びやスノー・チュービング(チューブスライダー)などの短距離で緩斜面となるエリア内で使われたり、特殊なケースでは駐車場とゲレンデの間に高低差がある場所の移動用としての使用例(下の写真参考)があり、その場合はスキーやスノーボードを履かないで利用される事もある。 マジックカーペットは長いものでStratton Mountain Resortに設置されている170 m(560 ft)の物があり、次いでミネソタ州バーンズヴィルのBuck Hillにあるスキー場に240 m(800 ft)の物が設置されている。 最長のマジックカーペットは、ドイツのAlpincenter Bottropに設置されている400 m(1312 ft)のサンキッドカーペットリフトである。 日本でも、北海道のニセコ東急 グラン・ヒラフ、ニセコHANAZONOリゾート・チューブパーク(キッズパーク)、グリーンピア大沼、札幌国際スキー場・スキーセンター前キッズ・初心者向けエリアなど、複数の設置例がある。
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