ホモ・フローレシエンシスとは? わかりやすく解説

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ホモ‐フローレシエンシス【(ラテン)Homo floresiensis】

読み方:ほもふろーれしえんしす

《「ホモフロレシエンシス」とも》2003年インドネシアフローレス島発見され化石人類1万数千年前ごろまで生息した考えられている。身長約1メートルで脳の容積もかなり小さいが、石器や火を使用した跡がみられるフローレス原人フローレス人


ホモ・フローレシエンシス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/25 09:39 UTC 版)

ホモ・フローレシエンシスフローレス人 Homo floresiensis)は、インドネシアフローレス島で発見された、小型のヒト属と広く考えられている絶滅種。[1][2] 身長は1mあまりで、それに比例しても小さいが、や精巧な石器を使っていたと考えられる。そのサイズからホビットトールキンの作品中の小人)という愛称が付けられている[3]。新種説に対しては、反論もある[4]。このヒト属は、当初は12,000年前まで生存していたと考えられていたが、より幅広い研究の結果、最も近年の生存証明は、50,000年前まで押し上げられた。[5] 2016年現在では、フローレス人の骨は10万~6万年前のもの、石器は19万~5万年前前後のものであるとみなされている。[2]


  1. ^ a b Morwood, Michael J., et al. (2005). “Further evidence for small-bodied hominins from the Late Pleistocene of Flores, Indonesia” (PDF). Nature 437 (7061): 1012-1017. doi:10.1038/nature04022. http://sydneybusinessschool.edu.au/content/groups/public/@web/@sci/@eesc/documents/doc/uow019094.pdf 2015年12月23日閲覧。. 
  2. ^ a b Homo floresiensis”. Smithsonian Institution. 2015年12月25日閲覧。
  3. ^ パラオ古代人ホビットやドワーフではなかった”. ナショナル ジオグラフィック. ナショナル ジオグラフィック協会 (2008年8月27日). 2023年11月25日閲覧。
  4. ^ “Consideration of more appropriate microcephalic syndromes and specimens supports the hypothesis of modern human microcephaly.” Martin, Robert D., et al. (2006). “Comment on" The brain of LB1, Homo floresiensis"” (PDF). Science 312 (5776): 999. doi:10.1126/science.1121144. http://users.clas.ufl.edu/krigbaum/4468/Martin_etal_Flores_2006_Science.pdf 2015年12月22日閲覧。. 
  5. ^ 文=Adam Hoffman/訳=三枝小夜子 (2016年4月1日). “フローレス原人を絶滅させたのは現生人類だった?”. National Geographic. 2016年7月25日閲覧。
  6. ^ Brown, Peter, et al. (2004). “A new small-bodied hominin from the Late Pleistocene of Flores, Indonesia”. Nature 431 (7012): 1055-1061. doi:10.1038/nature02999. 
  7. ^ Morwood, Michael J., et al. (2004). “Archaeology and age of a new hominin from Flores in eastern Indonesia”. Nature 431 (7012): 1087-1091. doi:10.1038/nature02956. 
  8. ^ "...who died around the age of 30..."LB-1”. Smithsonian Institution. 2015年12月22日閲覧。
  9. ^ "The new fossils consist of the right humerus, radius and ulna of the LB1 skeleton, the mandible of a second individual (LB6),..."Lieberman, Daniel E. (2005). “fossil finds from Flores”. Nature 437 (7061): 957-958. doi:10.1038/437957a. https://dash.harvard.edu/handle/1/3743585 2023年8月17日閲覧。. 
  10. ^ Meijer, Hanneke J. M.; Sutikna, Thomas; Wahyu Saptomo, E.; Tocheri, Matthew W.. “More bones of Leptoptilos robustus from Flores reveal new insights into giant marabou stork paleobiology and biogeography”. Royal Society Open Science 9 (7): 220435. doi:10.1098/rsos.220435. PMC 9277297. PMID 35845853. https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.220435. 
  11. ^ 河合 2010, p. 263.
  12. ^ Falk, D. et al. (19 May 2006). “Response to Comment on 'The Brain of LB1, Homo floresiensis'”. Science 312 (5776): 999c. Bibcode2006Sci...312.....F. doi:10.1126/science.1124972. 
  13. ^ a b c d Marlowe Hood (2009年5月7日). “「ホビット」はヒトの新種、米英の研究者が論文で指摘”. AFPBBNews. https://www.afpbb.com/articles/-/2599993?pid=4119109 2012年3月15日閲覧。 
  14. ^ a b c John Roach (2009年5月8日). “走りは苦手なホビット、やはり新種か”. ナショナルジオグラフィック ニュース. https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/1190/ 2023年11月25日閲覧。 
  15. ^ Falk, Dean; Hildebolt, Charles; Smith, Kirk; Morwood, Mike J; Sutikna, Thomas; Brown, Peter; Jatmiko; Saptomo, E Wayhu; Brunsden, Barry; Prior, Fred (2005). “The brain of LB1, Homo floresiensis. Science (American Association for the Advancement of Science) 308 (5719): 242-245. doi:10.1126/science.1109727. https://doi.org/10.1126/science.1109727. 
  16. ^ Rex Dlton, "Hobbit was 'a cretin'", Nature, 2008, 452, 12


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ホモ・フローレシエンシス

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人類の進化」の記事における「ホモ・フローレシエンシス」の解説

ホモ・フローレシエンシス 生態復元像(男) ホモ・フローレシエンシス(学名Homo floresiensis別の和名:フローレス人)は、約19万年から約5万年前という比較最近生存期間とするタクソンである(※発見当初は約10万年~約1.2万年前と推定された)。彼らの体格極めて小さく、これは島嶼化よるもの考えられている。「ホビット」という愛称もこれに由来する。 フローレシエンシス種の主要な発見は、2003年ニュージーランド考古学者マイク・モーウッド(英語版)によってインドネシアフローレス島から発見され30歳前後思しき女性骨格化石であり、彼女の生存年代は約1.8万年前と見積もられた(※この数値は今では支持失っている)。この女性の推定される生前の姿は、身長わずか1メートルで、脳容量は380cm3とチンパンジー並み小さく現代人女性平均1400cm3)の3分の1程度でしかなかった。 フローレシエンシス種は、その矮小さと年齢から、実際に最近まで生きていた現生人類共通しない特徴をもつホモ属興味深い例考えられている。すなわち、いつの時点かで現生人類祖先共有するが、現生人類系統群とは異なる独自の進化過程辿った思われ多く研究者はエレクトゥスの系統群共通祖先含まれる考えている。しかし、彼らが本当に別の種であるかは未だ議論続いており、小人症患った現生人類考え研究者一部にはいる。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}この[どこ?]仮説は、フローレス島に住む現代人小柄であるために、ある程度説得力がある[要出典]。小柄さと小人症によって本当にホビットのような矮小な地域個体群生まれた可能性はある。別種説への他の主要な反論は、現生人類関連した道具類とともに発見されたという点である。 しかしいずれにしても、現在知り得る進化系統樹結果から見れば、彼らの先には何も生まれなかった。その意味で、進化上の完全な傍流終わった

※この「ホモ・フローレシエンシス」の解説は、「人類の進化」の解説の一部です。
「ホモ・フローレシエンシス」を含む「人類の進化」の記事については、「人類の進化」の概要を参照ください。

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