ホモキラリティーとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 分子化学 > キラリティー > ホモキラリティーの意味・解説 

ホモキラリティー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/07 14:18 UTC 版)

ホモキラリティー (homochirality) はキラル分子において片側のエナンチオマー(鏡像異性体)だけが存在している(偏っている)ことを示すのに使う化学用語である[1]。また、一種類の分子についてだけでなく、ある化合物群において立体化学が偏っていることを表すときにも使う。たとえば、生体内に於いて、ほとんど全てのアミノ酸は D体と L体のエナンチオマーのうち L体のみが存在する。糖質も、天然ではほとんどのものが D体のみ存在する。これらのように立体化学が偏って存在している現象がホモキラリティーである。なぜ生体分子においてこのようなホモキラリティーがあるのかについてはまだ解っておらず、研究が進められている段階である。


  1. ^ 阪大など、結晶中の水素結合2回らせんのキラリティーを制御することに成功”. マイナビニュース (2013年5月16日). 2018年5月19日閲覧。
  2. ^ 鏡の国の生命”. 西川佳宏. 2011年10月9日閲覧。
  3. ^ 伏見譲 編 『生命の起源』 丸善、2004年。ISBN 4621073834
  4. ^ Pizzarello, S.; Cronin, J.R. (2000). "Non-racemic amino acids in the Murray and Murchison meteorites". Geochim. Cosmochim. Acta 64: 329–338. doi:10.1016/S0016-7037(99)00280-X
  5. ^ 宇宙の特殊な光から地球上の生命の起源に新知見”. 国立天文台. 2010年4月9日閲覧。
  6. ^ S. Kojo, and K. Tanaka, "Enantioselective crystallization of D,L-amino acids induced by spontaneous asymmetric resolution of D,L-asparagine." Chem. Commun., 1980–1981 (2001).
  7. ^ S. Kojo, H. Uchino, M. Yoshimura, and K. Tanaka, "Racemic D,L-asparagine causes enantiomeric excess of other coexisting racemic D,L-amino acids during recrystallization: a hypothesis accounting for the origin of L-amino acids in the biosphere." , Chem. Comm., 2146 - 2147 (2004). doi:10.1039/b409941a
  8. ^ Alain Jorissen and Corinne Cerf, "Asymmetric Photoreactions as the Origin of Biomolecular Homochirality: A Critical Review", Orig. Life Evol. Biosph., 32, p.p.129-142 (2002).
  9. ^ Morris, D. G. (2001). Stereochemistry. Cambridge: Royal Society of Chemistry, p. 30.
  10. ^ IUPAC Gold Book - enantiomerically pure(enantiopure) - http://goldbook.iupac.org/E02072.html


「ホモキラリティー」の続きの解説一覧




ホモキラリティーと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ホモキラリティー」の関連用語

ホモキラリティーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ホモキラリティーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのホモキラリティー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS