プレリュード、アリアとフィナーレとは? わかりやすく解説

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フランク:プレリュード、アリアとフィナーレ ホ長調

英語表記/番号出版情報
フランク:プレリュード、アリアとフィナーレ ホ長調Prelude, aria et final M.23作曲年: 1886-87年  出版年1887年  初版出版地/出版社: Hamelle 

作品解説

2008年6月 執筆者: 齊藤 紀子

 1886年からその翌年にかけて作曲された。1888年5月国民音楽教会にて初演行ったボルド=ペーヌ夫人捧げられている。
 
 ヴァンサン・ダンディは、この曲に、1つソナタとしての構想見出している。一方、イョルク・デームスは、ソナタとしてではなく1つ自由な対位法即興交響的な形式見出している。そして、アリアが「三面祭壇画」の中心を成すとしている。いずれにせよ、この曲全体終結部における、前奏曲モティーフアリアモティーフ結びつきの他にも、各モティーフ相互に関連し合っていることは確かである。
 
 フランクの他のピアノ作品比べて器楽困難さ増している。とりわけ演奏対す指示多くなされている箇所で、幅広い音程の音を十分に保持する必要があり、難しい。フランクが、横にも十分に開く大きなをもっていた(12度一度に弾くことができたらしい)ことがよくわかる作品である。そのため、演奏に際しては、前打音にする、ペダル使用するなど、奏法工夫が大切である。

前奏曲 ホ長調 アレグロ・モデラート・エ・マエストーソ 4分の4拍子
 一度聞いたら、忘れられないようなメロディーである。フランクらしい厚い和音テクスチュア乗って、このメロディー繰り返されていく。変奏される合い間に、左右のてのユニゾン部分などを挟み推進力変化巧みに構築している。

アリア 変イ長調 レント(マ・ノン・トロッポ) 2分の2拍子
 コラール風の部分となっている。ここに先立つ前奏曲からみて、3度調にあたる変イ長調書かれている

終曲 アレグロ・モルト・エ・アジタート 4分の4拍子
 転調繰り返しながら、この曲全体クライマックスを築く。調の変化は、嬰ハ短調変イ長調嬰ト短調変ニ長調ホ短調ホ長調となっている。また、前奏曲アリア部分比べ全体的に半音階的である。終結部分では、この曲全体冒頭部分回想され、哀愁帯びたメロディーを再び歌い上げて曲を閉じる。

Cesar Franck “Prelude, aria et final pour piano” ed. Joel-Marie Fauquet, Editions Musicales du Marais, 1990




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