ブラックロッドとは? わかりやすく解説

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ブラックロッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 09:59 UTC 版)

ブラックロッド』は、古橋秀之による日本ライトノベル。第2回電撃ゲーム小説大賞受賞作品で[1]、著者のデビュー作でもある。1996年メディアワークス刊。1997年電撃文庫にて文庫化。イラスト・題字は雨宮慶太。文庫版には古橋画のキャラクター設定資料がある。

概要

呪術用語をベースとしたサイバーパンク/オカルトパンクSF小説で、異形の町「ケイオス・ヘキサ」を舞台とした黒杖特捜官(ブラックロッド)の一人と少女の物語でもある。

続編に『ブラッドジャケット』『ブライトライツ・ホーリーランド』があり、「ケイオス・ヘキサ」三部作と呼ばれている。ラジオドラマ化も行われた。

第4回電撃ゲーム小説大賞受賞の『ブギーポップは笑わない』と共に、後進作家に強い影響を与え、後年のレーベル躍進の礎となった金字塔的作品である。黒丸尚が翻訳したウィリアム・ギブスンルディー・ラッカーらのサイバーパンクSFを、よりコンピューター・ゲーム的なSFファンタジー小説として描くことで、ライトノベルレーベルとしては後発だった電撃文庫の立ち位置を明確にした。

古橋は後書きにて、本作の舞台設定を「第二次世界大戦の前後を境に正調(?)『オカルト=科学』が発達した未来世界」としている。

あらすじ

3つの都市を奈落堕ち(フォールダウン)させた隻眼のテロリスト、ゼン・ランドーが異形の街「ケイオス・ヘキサ」に潜入。

巨大な黒い杖を持つ黒い男、公安局・魔導特捜官のブラックロッドと妖術技官のヴァージニア9はランドーを追う。一方、私立探偵のウィリアム・龍は、ある依頼をきっかけにランドーの起こす事件に関わっていく。

用語

ケイオス・ヘキサ
物語の舞台となる巨大な塔型の都市。同種の都市はバベル型積層都市と呼ばれ、ヘキサは六番目の積層都市の意。上からA、B、C、Dの四層にわかれ、C層は小市民的な街、D層はスラム街として描かれるが、A層、B層は直接的には描写されていない。ただ直射日光の当たる部位はリゾート地である、とされている。また続編ではA層は都市上層部の人間が暮らしていると描写された。なお、作中では<ケイオス・ヘキサ>と山括弧つきで表記される。
公安局
都市の治安をつかさどる機関。警察のような組織で、魔導特捜を擁する。
降魔局
作中で毎回のように陰謀を巡らす後ろ暗い機関。公安局とはゆるい緊張関係にある。研究機関であり、「神との接触」がその最終的な目的で、そのためには手段を選ばない傾向がある。
黒杖特捜官(ブラックロッド)または魔導特捜官
黒革のコートに巨大な呪力増幅杖を携え、己の感情を封印して都市の治安を守る特別捜査官。彼らは全員が達人級以上の魔術士によって構成され、とりわけ困難な魔導犯罪に対する。その黒色の杖からブラックロッドと呼ばれ、彼らで構成される組織・魔導特捜もまたブラックロッドと呼ばれる。ネーミングはおそらく黒杖官からと思われる。
機甲折伏隊(ガンボーズ)
戦闘訓練を受けた僧侶たちによって構成され、街外における魔物の掃討を目的とした集団。装甲倍力袈裟をはじめとして、軍隊並の武装をもつ。
妖術技官(ウィッチ・クラフト・オフィサー)
悪魔と共生関係を結んだ魔女の魂の複製で、魔女の持つ高い魔術的技能を安全に利用するために作られた。短時間であれば霊体のみでの行動も可能だが、通常は不安定な自我を固定するために人工的につくられた亜生体(ホムンクルス)を依代として使う。
牙持ち(ファンギー)
吸血鬼の牙を移植して吸血鬼のスタイルを真似する人々。

登場人物

ブラックロッド
主人公で黒杖特捜官の一人。ヴァージニア7、ヴァージニア9と組んでゼン・ランドーを追う。
ビリー・龍
ウィリアム・龍。D層に居を構える私立探偵。最後の牙持ち。
ヴァージニア9
妖術技官。降魔局から派遣され、ブラックロッドを補佐する。
ヴァージニア7
妖術技官。ヴァージニア9とは型番違いの姉妹。
ナオミ・J・ジェニスン
ビリーの事務所「ウィリアム龍探偵事務所」の大家の娘。
ゼン・ランドー
元大日本帝国の呪術将校。影男。三つの都市の奈落堕ちに関与したテロリスト。
オースン・D・ベイカー
呪紋屋。

シリーズ作品

ラジオドラマ版

スタッフ

作品リスト

脚注

  1. ^ 榎本秋『ライトノベルデータブック 作家&シリーズ/少年系』雑草社、2005年2月10日初版第1刷発行、8頁。ISBN 4-921040-08-7 
第2回電撃ゲーム小説大賞・大賞受賞作品
第1回 ブラックロッド
古橋秀之
第3回
五霊闘士オーキ伝
土門弘幸
該当作品なし

ブラックロッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 00:52 UTC 版)

DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の記事における「ブラックロッド」の解説

伸縮自在如意棒機能付帯している。使用者魔法力吸収して打撃力変える、「理力」や「光魔の杖」と同じ性質武器攻撃力60伸ばすだけでなく、装備者の意思言葉により先端だけ二股形にするなど、形をある程度変えることも可能。その威力は、ポップ短時間持って振るうだけで容易に大岩を砕くほど。「理力」よりこれら諸々性能が増された一方で、「光魔の杖」のように際限なく魔法力吸収するともないといった改良加えられている。

※この「ブラックロッド」の解説は、「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の解説の一部です。
「ブラックロッド」を含む「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の記事については、「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の概要を参照ください。

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