フリーゲージトレイン
英語:Gauge Change Train、Gauge Changable Train
走行する軌間に合わせて車輪幅を変更できる鉄道車両。レール幅が異なる複数の規格の軌道を走ることができる。国内では主に、新幹線と在来線の両レールに対応できる車両を指すことが多い。
新幹線の軌間は「標準軌」と呼ばれており、在来線の軌間は「狭軌」と呼ばれている。標準軌と狭軌の幅は36センチメートルほど差がある。
フリーゲージトレインが実現すれば、軌間が異なる複数の軌道を直通運転で走行できるようになる。走行範囲が拡大し、移動時間の短縮が図れると共に、乗り換え等の手間を省くことも可能となる。
なお、秋田新幹線をはじめとする「ミニ新幹線」は、在来線を走行する新幹線車両ではあるうが、軌道に合わせて車輪幅を自動するといった機構は備えておらず、フリーゲージトレインの定義には当てはまらない。
フリーゲージトレインの研究開発は、国内では2000年代初頭から走行試験の段階に突入している。2014年に試験の最終段階といえる耐久性試験が開始されており、2020年代前半の開業が目指されている。
関連サイト:
フリーゲージトレインとは - 国土交通省 鉄道の技術開発
フリーゲージ‐トレイン
軌間可変電車
(フリーゲージトレイン から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/19 16:05 UTC 版)
[要説明]
注釈
出典
- ^ フリーゲージトレイン - 鉄道建設・運輸施設整備支援機構(更新日不明/2017年9月21日閲覧)
- ^ “九州新幹線長崎ルート、着工認可 2022年一括開業”. 佐賀新聞 (佐賀新聞社). (2012年6月30日). オリジナルの2017年9月21日時点におけるアーカイブ。 2017年2月8日閲覧。
- ^ “22年度全面開業は困難 九州新幹線長崎ルート”. 佐賀新聞 (佐賀新聞社). (2015年12月5日). オリジナルの2018年7月23日時点におけるアーカイブ。 2017年2月8日閲覧。
- ^ “Talgo-our history”. Talgo. 2022年7月17日閲覧。
- ^ a b “軌間可変新車両が完成 山陰線で1月試験”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1998年10月27日)
- ^ “22日から山陰線で試験 軌間可変電車 狭軌での安定性見極め”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1999年1月19日)
- ^ “フリーゲージトレイン1次車の解体が始まる”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2013年7月25日). 2018年2月11日閲覧。
- ^ a b c d e 九州新幹線長崎ルート フリーゲージ開発 また難航 新型台車にも不具合 開業に遅れる恐れ[リンク切れ] - 西日本新聞 2010年8月20日付
- ^ “フリーゲージトレイン走行試験開始で式典 松山”. 愛媛新聞. (2013年2月13日) 2013年3月9日閲覧。
- ^ フリーゲージトレイン試験車両 松山走行記念式典」の開催について、愛媛県、2013年2月12日付。
- ^ フリーゲージトレイン実用化へはレールも改良必要 国交省技術評価委[リンク切れ] 長崎新聞 2010年(平成22年)9月8日
- ^ フリーゲージトレイン四国上陸/4月に走行試験 四国新聞 2011年(平成23年)3月10日[リンク切れ]
- ^ 深夜の予讃線で走行試験/フリーゲージトレイン 四国新聞 2011年(平成23年)6月29日
- ^ フリーゲージ開発正念場 長崎ルート計画に影響も[リンク切れ] 西日本新聞 2011年(平成23年)7月4日
- ^ フリーゲージトレインの曲線走行試験が終了 11月、評価委に結果報告 長崎新聞 2011年(平成23年)9月16日
- ^ FGT「基本技術確立」 国交省評価委、経済性など今後検証 長崎新聞 2011年(平成23年)10月28日
- ^ 軌間可変技術評価委員会 別添資料 2011年(平成23年)10月27日
- ^ あすから予讃線でフリーゲージトレイン耐久試験 実用化へ最終関門[リンク切れ] 長崎新聞 2011年(平成23年)12月14日
- ^ a b “フリーゲージトレイン技術開発評価委員会…「基本的な耐久性確保にメド」”. Response.. (2014年2月27日) 2014年3月17日閲覧。
- ^ a b “FGT耐久性めど 7万キロ走行で判断”. 佐賀新聞. (2014年2月27日) 2014年3月17日閲覧。
- ^ 四国鉄道文化館南館 7月20日(日)11時オープン! - 鉄道歴史パーク in SAIJO(2014年7月20日)
- ^ 諫干開門関連に48億4千万円 政府予算案、県関係分 佐賀新聞 2011年(平成23年)12月25日
- ^ フリーゲージトレイン新試験車両、熊本で報道公開 レスポンス2014年4月19日
- ^ 九州新幹線・在来線で走行可能、フリーゲージトレイン新試験車両を公開! マイナビニュース 2014年(平成26年)4月19日
- ^ “フリーゲージトレイン新車両公開 JR九州、長崎導入へ準備”. 日本経済新聞. (2014年4月20日) 2014年4月23日閲覧。
- ^ a b “迷走するフリーゲージトレイン 長崎新幹線、地元から「ノー」の声”. 産経新聞. (2014年5月2日). オリジナルの2014年10月25日時点におけるアーカイブ。 2014年5月27日閲覧。
- ^ “お目見えしたフリーゲージ車両の実力と課題”. 東洋経済新報社. (2014年4月30日) 2014年5月27日閲覧。
- ^ 「フリーゲージトレイン新試験車両用電気品」 (PDF) - 東芝レビュー2015年6月一般論文。
- ^ a b c “新しいフリーゲージトレイン試験車、そのスペックは?”. Response.. (2014年4月21日) 2014年4月23日閲覧。
- ^ a b “フリーゲージ走行試験 九州新幹線長崎ルート導入目指す”. 朝日新聞. (2014年4月20日). オリジナルの2014年4月20日時点におけるアーカイブ。 2014年4月23日閲覧。
- ^ “整備新幹線、15年度概算要求 FGT開発に28億円”. 佐賀新聞. (2014年8月30日) 2014年10月25日閲覧。
- ^ “FGT、直通走行試験開始 実用化へ最終段階”. 佐賀新聞. (2014年10月19日) 2014年10月25日閲覧。
- ^ “熊本)フリーゲージトレインの耐久試験を報道陣に公開”. 朝日新聞. (2014年10月20日). オリジナルの2014年10月20日時点におけるアーカイブ。 2014年10月25日閲覧。
- ^ “長崎新幹線概算要求 FGT開発費27億円”. 佐賀新聞. (2015年8月28日) 2015年8月29日閲覧。
- ^ “FGT試験中断1年、トラブル検証にめど”. 佐賀新聞. (2015年11月28日) 2015年12月27日閲覧。
- ^ “「フリーゲージ」新幹線が抱えている根本問題”. 東洋経済新報社. (2015年12月6日) 2015年12月27日閲覧。
- ^ a b c “フリーゲージトレイン、検証走行 来年3月まで摩耗対策確認”. 北海道新聞. (2016年12月4日). オリジナルの2016年12月20日時点におけるアーカイブ。 2016年12月4日閲覧。
- ^ a b c “FGT走行試験を2年ぶりに再開 九州新幹線の軌道上で”. 西日本新聞. (2016年12月4日). オリジナルの2016年12月20日時点におけるアーカイブ。 2016年12月4日閲覧。
- ^ a b “フリーゲージ、国の見方は「完成へあと一息」”. 東洋経済新報社. (2017年7月15日) 2017年7月15日閲覧。
- ^ "長崎新幹線、フリーゲージトレイン断念 JR九州が表明、朝日新聞"(2017年7月25日)
- ^ a b c “近鉄に逆風? 国交省が北陸新幹線のフリーゲージトレイン導入断念 開発コスト上昇も”. 産経新聞. (2018年8月28日) 2018年9月18日閲覧。
- ^ a b c “近鉄のフリーゲージトレインは「第2の名阪特急」になる?”. ITmedia. (2018年6月15日) 2018年9月18日閲覧。
- ^ a b “北陸新幹線にフリーゲージ断念へ 政府、与党とJR西日本”. 福井新聞ONLINE (福井新聞社). (2018年8月25日). オリジナルの2018年8月25日時点におけるアーカイブ。 2018年8月26日閲覧。
- ^ 『模擬台車による軌間変換試験を開始します!フリーゲージトレイン(FGT)の開発状況について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2014年9月17日。 オリジナルの2014年9月17日時点におけるアーカイブ 。2018年3月27日閲覧。
- ^ “「北陸仕様」のフリーゲージトレイン、2016年度中に走行試験開始へ”. 日刊工業新聞 (2014年9月23日). 2014年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月24日閲覧。
- ^ “直通運転化の手法(ミニ新幹線、フリーゲージトレイン)について” (PDF). 新潟県. 2013年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月11日閲覧。
- ^ “新幹線、山陽と長崎「直通困難」 会見でJR西社長”. 朝日新聞. asahi.com (朝日新聞社). (2008年11月28日). オリジナルの2008年12月1日時点におけるアーカイブ。 2017年4月27日閲覧。
- ^ “フリーゲージ 山陽乗り入れ JR西日本が難色”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2012年4月12日). オリジナルの2012年6月9日時点におけるアーカイブ。 2017年4月27日閲覧。
- ^ a b c “「長崎新幹線は「全線フル規格」で進めるべきだ」”. 東洋経済新報社. (2015年11月11日) 2015年12月7日閲覧。
- ^ a b c d “フリーゲージトレイン「試乗」で見えた問題点”. 鉄道ジャーナル社. 東洋経済新報社 (2017年4月24日). 2017年4月27日閲覧。
- ^ フリーゲージで「信号トラブル」も起きていた新幹線だけでなく在来線にも問題があった
- ^ “フリーゲージトレインと長崎新幹線の「論点」 (3/5)”. ITmedia ビジネスオンライン. ITmedia (2017年7月28日). 2017年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月10日閲覧。
- ^ さかい もとみ (2017年6月16日). “フリーゲージ列車がスペインで成功したワケ”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. 2017年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月10日閲覧。
- ^ フリーゲージトレインまだやるの? JRも拒否した30年払拭できぬデメリット 計画は存在
- ^ 結局理想が高すぎた? 異なる軌間を行く「フリーゲージトレイン」、約四半世紀たっても実用化されないワケ
- ^ “平成26年活動状況『新空港線「蒲蒲線」整備案説明資料』” (PDF). 大田区新空港線「蒲蒲線」整備促進区民協議会. 大田区. p. 6 (2015年1月19日). 2018年5月15日閲覧。
- ^ “都予算案、鉄道新設へ基金 財政需要25年で15兆円増”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2018年1月26日). オリジナルの2018年1月26日時点におけるアーカイブ。 2019年2月10日閲覧。
- ^ 『フリーゲージトレイン開発推進に向けて』(PDF)(プレスリリース)近畿日本鉄道、2018年5月15日 。2018年5月15日閲覧。
- ^ “フリーゲージトレインの開発継続判明、新技術が続々「鉄道技術展」”. 日経XTECH (2022年5月27日). 2022年6月7日閲覧。
- ^ “「乗り換えなし」期待と不安 北陸新幹線にFGT導入案”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2012年2月27日). オリジナルの2014年4月20日時点におけるアーカイブ。 2018年3月27日閲覧。
- ^ “JR磐越西線の複線化とミニ新幹線等の導入について” (PDF). 会津総合開発協議会. p. 33. 2018年9月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月7日閲覧。
- ^ 奥田行男「京阪電車と私(3)」、『鉄道ピクトリアル』1984年1月増刊号、pp.120。京阪60型電車#京津間直通運転をめぐるその他の構想も参照。
フリーゲージトレイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 18:57 UTC 版)
「高速化 (鉄道)」の記事における「フリーゲージトレイン」の解説
詳細は「軌間可変電車」を参照 高速鉄道路線(新幹線)と在来線の異なる軌間に合わせて走行できる車両は、フリーゲージトレインと呼ばれる。2016年時点で、開発は進められているが実用化の目処は立っていない。
※この「フリーゲージトレイン」の解説は、「高速化 (鉄道)」の解説の一部です。
「フリーゲージトレイン」を含む「高速化 (鉄道)」の記事については、「高速化 (鉄道)」の概要を参照ください。
- フリーゲージトレインのページへのリンク