フランソワ・ラリュエルとは? わかりやすく解説

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フランソワ・ラリュエル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/08 15:25 UTC 版)

フランソワ・ラリュエルFrançois Laruelle, 1937年8月22日 - )は、フランス哲学者国際哲学コレージュパリ第10大学ナンテールで教鞭を執った。1970年代初頭から執筆活動を開始し、これまでに約20冊の著作を発表している。高等師範学校の卒業生であるラリュエルは、非哲学(non-philosophy)という概念を提唱したことで知られる。現在、国際非哲学機構(Organisation Non-Philosophique Internationale)のディレクターであり、非哲学の運動を推進している。10年前までのラリュエルに対する評価として、スコットランドの哲学者レイ・ブラシエは「今日、ヨーロッパで活動している世に知られざる哲学者の中で最も重要な人物」[3]と述べている。また、ジル・ドゥルーズフェリックス・ガタリも、ラリュエルは「現代哲学の最も重要な課題の一つに取り組んでいる人物」[4]として捉えていた。英語圏におけるラリュエルの著作の受容は、ほとんどブラシエの尽力によるものである。ブラシエは2003年の『Radical Philosophy』にラリュエルの非哲学についての考察を寄稿した。また著作『Nihil Unbound』で開始された自らの研究プロジェクトでは、非哲学の幾つかのアイデアを批判的に取り入れている[5]。昨今、ラリュエルの国際的な受容はますます進んでおり、1年のうちに数十冊もの著作が英訳されている。ラリュエルの英訳を発行している出版社としては、エディンバラ大学出版会、コンティニューム、パルグレイブ・マクミラン、コロンビア大学出版会、アーバノミック/シークエンスなどがある。


  1. ^ John Mullarkey, Post-Continental Philosophy: An Outline, Continuum International Publishing Group, 2007, p. 4.
  2. ^ Katerina Kolozova, The Cut of the Real: Poststructuralist Theories of Subjectivity, New York: Columbia University Press, 2014
  3. ^ Ray Brassier, 'Axiomatic Heresy: The Non-Philosophy of Francois Laruelle', Radical Philosophy 121, Sep/Oct 2003, p. 24.
  4. ^ Gilles Deleuze and Félix Guattari, What is Philosophy?, Trans. Hugh Tomlinson and Graham Burchell (New York: Columbia University Press, 1994), p. 220n5.
  5. ^ Ray Brassier, Nihil Unbound. Palgrave Macmillan, 2010


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