ビス(クロロエチル)エーテルとは? わかりやすく解説

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ビス(クロロエチル)エーテル


ビス(クロロエチル)エーテル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/06 01:17 UTC 版)

ビス(クロロエチル)エーテル
識別情報
CAS登録番号 111-44-4 
ChemSpider 21106016 
特性
化学式 C4H8Cl2O
モル質量 143.01 g mol−1
外観 無色透明の液体
密度 1.22 g/mL
融点

-47 °C

沸点

178 °C, 451 K, 352 °F (分解)

への溶解度 無視できる程度
危険性
主な危険性 猛毒(T+)
環境への危険性 (N)
びらん剤
NFPA 704
1
4
1
引火点 55 ℃
関連する物質
関連物質 マスタードガス
ナイトロジェンマスタード
ビス(クロロメチル)エーテル
ビス(クロロメチル)ケトン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ビス(クロロエチル)エーテル (bis(chloroethyl) ether) は、2つの2-クロロエチル基を含む化合物エーテル)である。無色透明の液体で、塩素系溶剤様の芳香を持つ。消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[1]

マスタードガス(ビス(2-クロロエチル)スルフィド)の硫黄酸素に置き換わった物質であり、マスタードガス同様にアルキル化剤である。

下記のように有機合成の中間体として用いられるほか、土壌燻蒸剤としても用いられる。

反応

ビス(クロロエチル)エーテルはカテコールと反応してジベンゾ-18-クラウン-6を形成する[2]

毒性

ビス(クロロエチル)エーテルはマスタードガスと似たような機能機構を有する極めて毒性の高い物質であり、皮膚に触れるとびらんを引き起こす。このため、「オキシジェンマスタード」とも呼ばれる。発癌性物質の一つである[3]

出典

  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  2. ^ Pedersen, C. J. (1972). "Macrocyclic Polyethers: Dibenzo-18-Crown-6 Polyether and Dicyclohexyl-18-Crown-6 Polyether". Organic Syntheses (英語). 52: 66.; Collective Volume, vol. 6, p. 395
  3. ^ Dichloroethyl ether”. Documentation for Immediately Dangerous to Life or Health Concentrations (IDLH). CDC NIOSH (1994年). 2012年10月17日閲覧。


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